決意を力に代えて脚へと注ぎ、身体同士を更に密着させる。
子宮が軋むのも無視して、ひたすら先生に近づく。

「なのに先生はいきなり約束破るんですか!?
『先生』なのに!!」
「が…っ!
やめて!またミシミシ鳴ってるから!絶対まずいよキミの身体が!
ダメだ!!」

ぎゅうっと抱きしめる。しっかりと。握り潰すように。
ほら『私』、狭いから気持ちいいでしょう?
ごしごしと頭を撫でる。ていねいに。摩り潰すように。
ほら『私』、浅いから気持ちいいでしょう?

だから先生、全部をください。


早くしないとひとはちゃんが壊れちゃいますよ?


「ひっ…どは、ぢゃん!!」
ぎりっ、と奥歯を噛み締める音が聞こえたのと同時に、先生が体位を対面座位に戻して、私の肩を痛いくらいに掴む。
弱くて小さいひとはちゃん。
大人の先生がその気になればこんなもの。あっさり上半身を引き剥がされてしまう。

でも。




「先生」
先生の目を見る。先生の瞳に私を映す。私だけを。




「……………………わかった、よ」
先生が言う。
血を吐くように。

ごめんなさい。

だけど私だってたくさん血を流してるんです。だからお相子です。
それにほら、こうすれば少しは楽でしょう?
お尻を先生の足に乗せて体重を逸らせ、子宮の圧力を解いてあげると、苦悶の表情は僅かに和らいだ。
よかった…。

「くっ……約束、して。身体に何かあったら、必ずボクに相談するって。
どんな些細なことで「わかってます」

んもう、相変わらず心配性で気の小さい人だ。
今はもっと恋人に掛けるのにふさわしい言葉があるでしょうに。
先生らしいといえば先生らしいですけど。