まぁ動物園はとにかく凄い人だかりでね。
俺はいいけど、真由里の小さな体じゃ群衆に押しつぶされそうで心配だったよ。
おかげでお互いを見失わないようにって事で、ごく自然に手を繋ぐ事が出来たわけなんだけどさ。
で、まぁ移動したはいいんだけど特にどこに向かうか決めてなかったからさ。
真由里に何処行きたい?って聞いたら猛獣スペース!って言ってきてな。
で、虎の檻の前に着いたらなんか真由里が変なポーズ取ってんの。
なにしてんのって聞いたら、打突は効きそうにないっすねぇ〜だってさ。
そっか、真由里は常に実戦を想定してんだなぁって思ってな。
そういや今日は試合の翌日かぁとか思って、その名残なんだろうなって思う事にしたんだわ。
で、まぁこの人混みじゃん? そのままにしておくと人とぶつかると思ってさ。
抱き抱えて向こう行こうとしたら、掌に柔らかい感触が当たったのよ。
そう! 真由里のパイオツを俺は掴んだのだ!
…有頂天になる前にストマックブローされて悶絶したんだけどな。
でも顔真っ赤にしながら、ごめんなさい先輩!って駆け込んできた真由里の顔がすんげぇ可愛かったからチャラだよ!
あ、ちなみに言うまでも無いけど単なるノロケです。