おんなのこでも感じるえっちな小説12
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なお、血縁のある近親相姦はアウトです。
なんか「おま○こ!」とか直接ドーンと言ってるのも冷めるけど、
「秘密の果実」とかとおまわしすぎるのもかなりわらっちゃう(笑)
オトコノヒトにちょっとSっ気があるとなお萌えvv(笑)
(スレ1の1さん=ナナさん発言より抜粋)
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それでもおな感がいつまでも在りますように
※この二人見たことあるという方、大丈夫です作者同じです本人です 「っあ、ゆ、うだぁい……っ」
「うん? ちゃんといるよ」
「すき、雄大、すきなの、いっぱいすきなの、ぁ、ん、雄、大……っ」
*
またしばらく長期の出張で会えなくてなるらしい。
全国、時には世界を駆け回る仕事をする彼。
だからと言って、もう何年も付き合ってきたのだから、すねてみせたり、さみしがったりすることはない。
冷めてるわけじゃないけど、私は私の生活があるし、彼には彼の生活があることを認められるくらいには大人になれた。
彼と付き合ってからだ。そう思えるようになったのは。
会えるのは今夜が最後か、もう一回あるか、という日だった。私の部屋に佐原は来ていた。
家でごろごろしながら話をして、ご飯を一緒に作って食べて、お風呂に入ってごろごろしていた時だった。
床に座っていた私を、佐原が後ろからかかえるようにして、ぎゅーっと抱きしめた。
「佐原?」
「あのさー……」
珍しく歯切れ悪く佐原が言う。なんだろ。甘えたいんだろうけど。
回された腕を、こちらも抱きかかえると、手のひらを合わせてから指を絡めてきた。
お願いがあるんだけど、と耳にキスして言ってきた。
「景気付けと言うか、縁起担ぎと言うか」
仕事の?と聞くと、そうそう、と返事が返ってきた。
珍しい。どの案件にも大真面目に向き合ってる人だけど、そんなことを言うのは初めて聞いた。
振り向くと、まだ言いにくそうにしている佐原がちょっとかわいくてキスしたくなった。
うー、とか、あー、とか声を出して悩んでいる。なんなんだ。
「俺の名前呼んで?」 「佐原」
「じゃなくて雄大」
ふてくされた顔で言う佐原に困ってしまう。
雄大、なんて呼べない。
恥ずかしいとか今更ないでしょーって、彼は言うだろうけど、恥ずかしいものは恥ずかしいものなんだ。
もうずっと苗字で佐原と呼んでいて、下の名前は気恥ずかしさがある。
だってさぁ、と言いながら佐原は私を誘導して、向かい合わせに座るようにしてきた。
この状況で顔を合わせるのは気まずい。
とか思ってたら、とんでもないことを佐原は言い出した。
「エッチしてる時しか呼ばねえんだもん」
何を。
何を言うんだ。こいつ。
途端に顔が、頬が熱くなる。耐えきれなくて、私は下を向いた。
そんなのわかってる。
別に甘えるのが苦手とかではないけれど、長く続いたものを変えるっていうのはかなり勇気がいる。
本当は雄大って呼びたい。でも呼べない。
だけど、佐原とエッチしてる時は、こっちに余裕がないからか、普段隠してる欲望がするっと出てしまうのかもしれない。
名前を、雄大って名前を呼びたいっていう欲望。好きな人の名前を呼びたいっていう欲望。
私は変なところで意固地になっていたんだ。
黙り込んだ私の髪をくるくると弄りながら、
「由依さぁ、どんどん気持ちよくなってくると、俺のこと名前で呼び始めるよね」
その時の由依ちょーかわいいんだぁ、と、ちょっとだけ意地の悪い顔をしながら佐原が言う。
こいつ。マジこいつ。
「……知らない」
「嘘だぁ」
「知らない!」
「昨日もいっぱい呼んでくれてたのに?」
瞬間、絶句した。こいつ。マジこいつ。
「昨日は結構早かったよな。呼ぶの。舐めてた時だっけ? 指でしてた時だっけ? とりあえず一回目、いっちゃう時に呼んだよね」
マジ興奮したぁ、と言いながら、下を向く私の顔を覗き込んでくる佐原、殴りたい。
わざと言ってるでしょ、これ。絶対わざと。
「由依、俺の中指好きだもんねー?」 本当に殴りたい。恥ずかしさで殴りたい。
なのに、佐原はそのまま中指で私の唇をなぞりながら、
「ねえ、呼んで?」
なんて、とっても大好きな、ぞくぞくする笑顔で言うものだから、変なスイッチが入ってしまった。
やばい。でも絶対呼びたくない。
ゆるく閉じていた唇を割って、指が入ってくる。
思わず、ちゅっと吸い付いてから指を咥えた。……あ、だめかも。
ゆっくりと口内を指でかき回されて、私もその指に舌を絡める。
指が抜かれたかと思うと、なんだか淋しくて声をかけようとしたら、今度は佐原が舌を絡めてきた。
熱い。食べられちゃいそう。食べてほしい。いっぱい。
抜かれた指は耳を塞いでいて、頭の中で唾液と舌が絡む音が反響して、さらに気分が加速した。
したい。佐原とエッチしたい。
「は、ぁ……さはらぁ……」
「今日はいつ呼んでくれるかなぁ」
「……呼ばない」
えー???って大げさに残念がってから、ひょいっと私を抱えてベッドに連れていく。
横たえてから、佐原は私に覆いかぶさると軽くキスした。
「名前呼んでくれたら、俺仕事頑張れるのにぃ」
「そんなことで……」
「頑張れるよ」
また大げさなことを言うなぁと思ったから、そう言おうとしたら、真剣な顔と声で言うから、どきどきした。
どうしよう、この人かっこいい。
改めて、私は佐原にめろめろなんだなぁと思うと仕方ない気もした。
めろめろだから、彼を名前で読んだら、もっと溶けてめろめろになってしまうから。
何故だか緊張してしまって、目を閉じた。すると降ってくる、佐原のキス。
最初は軽く、あちこちにしてくすぐったくて愛しくてたまらなかったのが、だんだんと深くなってくる。
何回キスしたって、やっぱり好きだ。佐原とキスするの。幸せで溶けちゃいそう。
「……はぁ……」 夢見心地でいると、体のラインをなぞらながら首筋を唇で愛撫されて、さらにどろどろに溶けていく。
「ねー……」
「うん?」
「だいすき」
「俺の方がもっと好きー」
「……名前、呼ばないの意地悪じゃないよ」
「知ってる」
着ていたTシャツをぐっとめくり上げられて、ブラをしていなかった胸の丸みをそっと撫でてから揉みしだかれる。
右手で左胸を触られると、まるで心臓を掴まれているみたい。鼓動が早くなる。
ばれてるかな。何回エッチしたって、いつもどきどきしてたまらないってこと。
「…ん、ふ……っ」
「でも呼んでほしいの」
ちゅっと軽く唇にキスすると、佐原は言った。
「名前」
ふざけた感じじゃなくて、真顔で言う佐原がかっこよすぎて見ていられなくて横を向いたら、途端に乳首に刺激が走った。
ちょっと痛くて、でも甘くて、奥の方がきゅんとする刺激。
「ぁ、ひぅ、」
「今日はちょっと意地悪しちゃうからね」
そうは言ったって、絶対佐原は私が本当に嫌なことはしないって知ってる。その見極めは出来る人。
意地悪って言うなら……さっきみたいな感じだろうか。
どうしよう、そんな予感にちょっとだけどきどきわくわくしている私はドMなのかもしれない。
なんか今日は珍しい。
ずっと胸を弄られている。
嫌じゃないけど、物足りない。もっと、気持ち良くなりたい。気持ち良くしてよ。あ、焦らしてる?
「さ、はら……ぁ、」
「由依のおっぱい、おっきくなったよねえ」
「ん、んん、ゃ……っ」
物足りないなんて言っておきながら、さっきから声が止まらない私はどうしようもない。
「やっぱり俺のせいって思っちゃっていい?」
「ばか……」
「今まで何回俺らエッチしたんだろーね」
乳首を舌で転がしながら話すから、変則的な刺激を与えられて、どんどん頭がぼーっとしてくる。
あれ、私、こんな胸感じる方だったっけ?
奥がきゅんとして、とろりとこぼれ出す感覚がする。
思わず、両足をこすり合わせた。
「ね、そろそろ触ってよぅ……」
「やーだ。俺のお願い聞いてくれないんだもん」
「だって、ぁっ!」
乳首に軽く歯を立てられて、思わず声が出た。
「名前呼んでくれたら、いつだって」
言いながら、私のあそこに自分の腰を押し付けてきた。
自分だって固くしてるくせに。ほんと焦らしてくる。
でも呼ばない。呼べない。
だけど、もっと気持ち良くなりたい。佐原といっぱいしたい。あ、だめだ、頭がほんと、やだ。
胸への刺激は止まない。乳首だけじゃなくて、胸の横のラインがすごく感じるなんて、佐原のせいで知った。だめ、やだ、嫌なのに、もっと、
舌と指で胸を弄られてると思ったら、もう片方の手で腰を撫でてから、そっと下着の中に手が入れられた途端に、上ってくる感覚がして、私は、
「あ、ぁ、ひ、ゃあーー……!」 びくん、びくん、と体がはねて、呼吸が荒くなる。
……嘘だ。まさか。自分の体が信じられない。
だけど、確実にいった。体中に甘い痺れが残ってる。
「すげ」
体を起こして、佐原が言う。恥ずかしくて顔が見れない。なのに、こいつは。
「おっぱいだけでいっちゃったの? 由依ちゃん、えろくてかわいいねー?」
「ちが……、だって佐原が」
「雄大くんが?」
「佐原が、するから…… 佐原に触られると私おかしくなる……」
「……あんまりかわいいこと言うと、意地悪出来ないんですけど」
少し顔を赤らめながら言う佐原がかわいい。そういうところが好きだ。
下着に手をかけられたから腰を浮かせると、するっと下着を抜かれた。
そういえば、電気が明るいままだった。この状況で、暗くしたって聞いてくれないだろう。
じゃあ代わりに名前で呼んで、って言ってくるだろう。
……やっぱり言えない。もはや意地だ。
呼びたいけど、呼べない。呼んだら、おかしくなりそうだから。
今だってこんなに好きで、めろめろなのに、名前で呼んだらもうだめになっちゃう。
「何考え事してんの?」
言われて、はっとした。佐原は、不満げにじっとりとした視線を投げてくる。
「……電気明るいなって……」
「消しません。このままです」
でしょうね。わかってました。
佐原は、ぐっと足を開かせてきた。全部、まる見え。
反射的に足を閉じそうになるけど、佐原が押さえててそんなの無理だった。
毛をかきわけて、そこを開いて佐原が言う。
「すーごい、ぷっくり膨れちゃってる」 恥ずかしくて死にそうなのに、その言葉でまた奥から溢れ出す感覚がして。
「名前で呼んでくれない由依ちゃんだけど、ちょーやらしくて興奮する。ひくひくしてるー。えろかわいいー」
こいつは。何を。なのに、私だって興奮してる。全ては佐原がするから。佐原だから。
「食べちゃいたいくらい」
声が低くなって、色っぽく笑った顔に心臓がどきんとした時だった。
「ゃ、あぁん……!」
舌で、敏感なそこを転がされる。吸ったり、甘噛みしたり。
じんじんと膨れ上がったそこには、痛いくらいの、狂いそうな快感だった。
なのに、指が中に入ってくる。
だめ、それだめ。やだ、お願い。
抜き差しされながら、相変わらず敏感なそこへの刺激は止まない。
やだ、おかしくなっちゃう、だめ、
私の好きな、中指がくっと曲げられた時、私は。
「ーーーひ、あ、ぁ……っ」
あっけなく、またいってしまった。
ぼんやりした頭で思う。なんだか悔しい。
今日は私ばっかり喘いでる。
私だけ体を触られてばっかりだ。
私だって佐原の体触りたいのに。
これも意地悪ってこと?
「まーたいっちゃったの?すっごい中、ぎゅうぎゅう」
あー、指ちぎれちゃいそう、なんて言いながら、指を抜こうとしない。
むしろ、指を増やして、また快感で私を追い詰めようとしてる。
やだ、何も考えられなくなっていく。……名前呼ぶ暇なんてない。
だけど、私の頭はどんどんぼんやりしていく。気持ちよくて、ふわふわして、でも切なくて。
思わず腰を振ってしまう。あー、またえろいってからかわれるかな。
こうなってくると、気持ちいいのにさみしくなってくる。
佐原が欲しい。
佐原でいっぱいにしてほしい。
キスだってしたい。
全部欲しい。
私を佐原のものにしてほしいし、佐原を独り占めしたい。
「ね、も、無理……さはらぁ……」
甘ったるい声で言ってしまう。
だけど、今の私の頭はそれしかないから。もうそれ以外何も考えられないから。
「雄大」
「ゃ、来てよぅ……ぎゅーしたいよぅ……いっぱい、欲し……」
思わず、涙がぽろっと零れてしまった。
今日は私ばっかり気持ちよくされて、それはそれでたまんないけど、でもなんかさみしい。
佐原が欲しかった。いっぱい。
「……あー、もう!」
佐原が体を起こして言う。
私の中に入れていた指を咥えながら、ベッドサイドからゴムを掴んだ。瞬間、期待で体が熱くなる。
「さはら」
「そんな理由で泣いちゃだめ」
ちゅっ、ちゅっ、と涙がたまった目尻にキスをくれる。
「俺ほんと由依に弱いなー……」
「わ、たしも佐原だとだめになっちゃう……変、なの……」
「じゃあ、もう二人でだめになろ?」
そう言って、ゴムの袋を開けた。 私のそこを広げて、佐原がゆっくり入ってくる。
それだけで、おかしくなりそうなくらい気持ちがよかった。
心臓がどくどくしてくる。
私の全部を佐原でいっぱいにされてる感じ。
嬉しくて、たまんなくて、また涙が出そう。
ああ、好きだ。この人のことが。
「は、ぁ……おっきい……」
「またそういうかわいいこと言う……」
「だって、佐原が欲しかったんだもん、いっぱい欲しかったんだもん」
「……ほんと、由依は気持ちよくなってくると素直だね」
その調子で呼んでくれりゃいいのに、って言葉が聞こえたけど無視する。
佐原が体を折り曲げてきて、そうっとキスをしてきた。だんだん深くなって、舌を絡めあう。
また頭がぼんやりしてきて、気持ちよくて、繋がってないとこなんかないみたいで幸せだなーって思ってたら、離された。やだ、さみしい。
「動くよ」
こくん、と頷くと、佐原が私の腰を掴んでゆっくりと動き始める。あ、私の好きなやつ。最初は、ゆっくりで上を引っ掛けられるようにされるの、好き。
ほんと、何回エッチしてきたんだろ私たち。癖とか、好きなとことか、もう覚えちゃった。
「……ひ、ぅ……あ、あ、あ、」
だんだんスピードが早くなって、声が止まらなくなる。それを見て、佐原がにーっと笑う。悔しい。
ぐちゅぐちゅと、そこから音が聴こえて恥ずかしいのに、今はただ興奮する材料にしかならなかった。
だって、佐原に犯されてる。
大好きな人で私の中いっぱいにされて、気持ちよくて、こんなのたまんない。
「ぁ、はぁ……ゆ、」
雄大。
思わずそう呼びかけて、はっとしてやめた。
やめなくていいんだろうけど、やめてしまった。
佐原がちょっと不服そうな顔をしてる。でも、だめ。呼んだら、壊れちゃう。だめになっちゃう。
そう思って、両手で口を塞いだ。それでも、くぐもった喘ぎ声が零れてしまう。だめだ、ほんとだめだ。
「んん、う、ん……っ」
相変わらず気持ちよくて、幸せで、声が止まらない。なのに、佐原が動きを止めた。
……なんで。
「こら」
そう言って、口を塞いでいた私の両手を取って、ベッドに押し付けた。
完全に身動きが取れなくなって、そこでまたきゅんとしてしまった私は重症かもしれない。
「なんで口塞ぐの」
「っ、だってぇ……」
言うと、またしてもぽろっと涙が零れた。
あー、私完全にスイッチ入ってる。甘えたのスイッチ入ってる。
「声、出ちゃう。そ、したらぁ、呼んじゃうんだもん絶対、名前……恥ずかしい、んだもん……」
言ったら、ぼろぼろ涙が零れてきて、ああ私はほんとだめだ。
「あーもー、だから、そんな理由で泣いちゃだめ」
押さえていた手を離して、佐原は頭を優しく撫でてくれながら、額にキスしてきた。
「かわいすぎて止まんなくなるから」
そんな言葉とは違って、優しい優しいキスが降ってきた。 「ていうか、キス出来ないから口塞ぐのだめ」
そう言って、両手を繋いできたと思った途端、思いきり突き上げられる。
「ひぁ……っ!」
さっきとは全然違う動きで、思わず声が大きくなってしまった。
恥ずかしくなって口を押さえたかったけど、両手は佐原と繋いでる。
見上げたら、汗の滲んだ佐原がかっこよくて、こんなにかっこいい大好きな人にこんなことされてるって思ったら、ああ、もういいや。
だめになろう。
好きだから。
「っあ、やん、ゆ、うだぁ……好きぃ……っ」
軽くちゅっとキスしたかと思ったら、「俺も大好き」ってにこって笑うから。もう止まらなくて。
好きって気持ちが爆発して、気持ちよすぎて、幸せすぎて、死んじゃいそう。ていうか、いきそう。
頭が真っ白になりつつある。繋いだ手をぎゅうっと握ると握り返してくれて、幸せで。
好きなとこを突かれて。私は。
「すき、雄大、ぁ、ん、雄、大……っ、ゆうだいぃ……っ」
*
眠っている顔は、ちょっと幼くてかわいい。
ふと目を覚ましたら目の前にあった顔を眺めながら思う。
こんな顔知ってるの、私だけなんだよって言いたいくらい。好きだと思う。
「……ゆーだい」
ぽつりと、彼の名前を呼んでみる。途端に体が熱くなる。
彼の名前を呼ぶことは、私が彼のこと好きで好きでたまらないのがばれてしまうようで恥ずかしい。
付き合って、もう3年超えてる。さっきだって最後いっぱい名前呼んだのに、やっぱり、呼べない。
「雄大……。ゆーだい? 雄大……」
やっぱりだめだ恥ずかしい、と思って寝直そうとしたら、いきなり抱きしめられた。
「えっ、起きてた?起こした?」
「ふふふふふー」
佐原がどんな顔してるのか、抱きしめられていてわからない。
でも、歌でも歌いそうなご機嫌さで。……だろうなあ。
「今日の由依、ほんっとえろくて甘えたさんで、ちょーかわいかったぁ」
そういう感想はいりません。頬が熱くなる。
「最後やっと、名前呼んでくれたなーって思ってたら、そしたら起きたら、俺の名前呼ぶ練習してるし。ちょー嬉しい」
やっぱり起きてたか。
ばつが悪くて、理由を付けて誤魔化そうかと思ったけど、やめた。だって、本当のことだし。
「……今日はもう帰っちゃうよね?」
「え? うん。明日準備してー……今日が最後だわ」
会えるの、と言うと少し体を離してキスしてきた。
もう一日くらい会えるかなと思ってたけど、それは無理みたいだった。でも、わかってる。やせ我慢じゃなくて。
「お仕事、頑張って。体にだけは気をつけて」
「うん、由依も。あと、俺以外の男見ちゃだめ」
「……雄大も、私以外の女の人見たらだめだから」
おそるおそる反応を見てみたら、目をおっきくして驚いてるみたい。あ、ちょっとかわいいぞ?
「そんなの、言われたら……」
みるみる顔が赤くなる雄大がかわいくて、愛おしくて、好きで好きで仕方なくて、何年経っても私の一番の人で。
「帰ってきたら、ちゃんと普通に呼べるように練習しとくから」
だから元気でいてね。そう言って、雄大にキスをした。 投稿してくれてありがとう!
下の名前呼び、特別感あるよね〜キュンキュンした
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