俺は修行中の退魔師、幼馴染はパートナーでシスター見習い。
 二人で淫魔を討伐したところ、逆にボッコボコにされた。
 そして幼馴染が淫魔に犯され、淫魔の忠実なしもべにされちゃった。

「くっ……離せ!彼女を元に戻せ!」
 もがく俺。
 だけど体はビクとも動けなかった。
 俺の側で、なんと幼馴染は悪笑を浮かべて、俺に封印の呪縛を施したのだ。
 いつもなら、彼女が敵の動きを封じ、俺がとどめを刺すようなパターンになっている。
 しかし今、彼女の能力がそのまま俺に向けられた。

 幼馴染の清純で温厚だった顔は魅惑な表情に変わり、目が赤く妖しく光っている。
 頭から角、背中から蝙蝠の翼。
 厳かな修道服は淫魔との激しい戦闘で焼かれ、今の彼女は、淫魔から授かった黒ボンテージを身につけている。
 彼女の露出した素肌は雪白で柔らかく、細くて可憐なボディラインは今では淫らな魅力を放っていた。

「ふふふ……残念だったね。もう少しで私を倒せたところだったのに。でも、おかげで可愛い下僕を手に入れたわ」
 女淫魔は俺を見て満足げに言った。
 彼女はとなりで恭しくはべる幼馴染に口づけすると、幼馴染は恍惚の表情をあらわした。
 俺はそんな幼馴染の変わり果てた姿を見て、胸は重いハンマーに叩かれたかのような、苦しい気持ちに満ちた。

「ちっくしょう、俺を離せ!」
「まだその元気があるとは。いいわ、その霊力を全部吸い取ってあげるわ。そうだわ、せめての情けだから、
あなたの昔の恋人に犯してもらって、精気を吸ってもらおうかし ら」
 淫魔がそう命ずると、幼馴染は俺の側へ近づいた。

「や、やめろー!○○○、目を覚ませ!」
「ごめんね、×××くん。」
 幼馴染は悪びれた声で言った。
「私はもう戻れないの。体中が疼いちゃって、もう淫魔さま無しじゃ生きていけない体になっちゃったの」
「思いだすんだ!小さいころから、俺らはお互い妖魔と戦おうって誓い合ったじゃないか!」

「もう、だめなんだ。私の頭の中は、エッチなことしか考えられないの。
今だって、×××くんとこんなことや、あんなことをして、いやらしいことしか思いつかないの」
 幼馴染は熱気のこもった口調で言うと、ゆっくりと俺の体を床に倒した。
 そして、俺の顔を両手で優しくつつんだ。

 淫魔化が進んだのか、彼女の体からすでに甘い淫気が溢れ、俺の頭をしびれさせた。
 あの女淫魔ほどではないとはいえ、彼女のピンク色の吐息の匂いを嗅いだだけ、俺の奥底の欲望が高まる。
「ねえ×××くん、私の目を見て」
 彼女の蠱惑な声に誘われて、俺は思わずそれに従ってしまった。
 すると、彼女の潤いだ目がギラギラと輝き、俺の意識を吸い込むかのように向けてきた。

(しまった、淫魔の得意技『誘惑の瞳』……だ……)
 俺は警戒しようとするが、時はすでに遅かった。
 頭が朦朧とし、全身はまるで骨が抜かれたように鈍った。