意識を回復したのは、ベッドの上だったが、誰の部屋なのか、直人には分からない。
上半身は着ていたTシャツだが下半身には何も身に付けていない。すると、目の前に出現したスーパーガール。なぜかボーリングのボールを両手で抱えている。
「TVとかで見たことあると思うけど、実際に体験してね」
ボーリングのボールをいったん床に置くと、右手だけで鷲掴みにすると、持ち上げた。それだけで、彼女のとほうもない握力に直人は驚いた。
彼にニコッと笑みを浮かべると、ボールからミシッ!バキバキッ!!と鈍い音。指がボールに食い込むと破片が床にこぼれ落ちた。
「そんなに、力入れてないわよ」
右手を伸ばし、ベッドに座る彼の頭を鷲掴みにする。頭蓋骨に彼女に指が食い込み、脳漿を吹き散らすのを想像した直人。しかし、実際に指先に力は込められることはなかった。
「このまま、力を込めて、私の秘密を守ろうかしら」
といった瞬間、直人の頭部に激痛が走った。顔が引きつり、冷や汗がこぼれる。
「や、やめ、、て、」