0006名無しさん@ピンキー2020/07/06(月) 13:32:46.44ID:S7cpfubl 正義の味方などいない。 おまえの理想は偽りだと、誰よりも思い知った心で、その心を叩き伏せた。 歪だった心は耐え切れず崩壊する。 少年が、己が矛盾に食い殺されるのは明白だった。 だが、屈する気配など何処にあるのか。 綻びた肉体、解けようとする精神を抑えつけて剣を握る姿に、一辺の偽りもない。 鬩ぎ合う剣戟の激しさは、今までの比ではない。 少年はがむしゃらに剣を振るう。 拮抗する両者の剣戟。 空間は火花に満ち、立ち入るモノは瞬時に切り刻まれる。 それは、反発しあいながらも溶け合う、両者の心の具現だった。