「いずみちゃん、大丈夫?」
 夕暮れの帰り道…薄暗くなった土手の上を歩く菊丸。その菊丸に、いずみはおんぶされていた。
 先程の撮影で、いずみは腰が抜けて歩けなくなってしまい、裸のまま毛布にくるまれて、ぐったりと菊丸の背中に身をあずけている。
「……こんなカッコじゃ家に帰れないよ……今夜は、菊丸ンとこに泊まっちおうかなァ……」
「い、いずみちゃん……!?」
 そう言って、いずみは菊丸に回していた腕を寄せて抱き付いた。菊丸の背中に、いずみの柔らかい乳房が押し付けられる。
「……菊丸ゥ。犬の物まね、じょうずだったよね?……菊丸のシェパード犬って、どんなかなァ?……さっきのシェパード犬より、すごいのかなァ…?」
「……!?」
 いずみの意外な言葉に、菊丸は驚いていた。
「……今夜は、シェパード犬になっても、いいんだよ……ねえ、菊丸ゥ……」
 いやらしいシェパード犬のおかげで、いずみはすっかり性の悦びに目覚めてしまった様だ。