>>443の強制女性化スレ(>320)から

鈴木は思う。
(…もうコレ、佐藤は完全に「女」だよなぁ)
見た目から声から、心なしか、その立ち振舞いや仕草までもう完璧なまでにそうしたものに
感じられた。

或いは、最初は「カモフラージュ」(男物を纏う不自然さを消す)が主とした目的であったハズの
女性らしい服装が、今となっては余計そのファッションとして映えてるのも一因だと
気づかされたような気もした。
「お、おい!?いいきなり何だよ!…抱きついて来たりして!!」
「え?あ?!―い、いやその…」
(「欲情」してるのか俺?―)
そんな鈴木の脳内の危険信号を、不意な「来客」の来訪が断ち切った。

「おや?」
その来客は、ややもすれば「大男」な部類に入る体躯の男で、二人の距離と雰囲気を見て
顎先をつまむように手をあてて、何かを察したよう言った。

「これはこれは。お二人の「邪魔」をしてしまったかな?」

「「ち、違います!」」
綺麗に、とまではいかなかったものの佐藤と鈴木の返事の声がハモる。

「そ、そうか。こちらの早とちりか。ならスマン」
「全く。相変わらず(そうした話)にはそそっかしいみたいね…」

後ろには「来客」の二人目。
ぱっと見は、ごく標準的な日本人的な20代後半くらいの黒髪の女性に見えた。

「あ、田中夫人!こんにちは」
「ええ、こんにちは。お加減はどう?佐藤さん」

「あ、はい。(色々とお二人から教えてもらった話)のおかげで、なんとか精神的にも
肉体的にも、無事問題なく日常生活が送れてます」
佐藤は、目の前まで歩み寄って来た田中と言う女性に頭を下げた。