「あ、あの時の娘だったわけ?!」
「て、俺田中さん免許見てたわ!!」
四郎は苦笑いする。
「ま、あまりお互い思い出したくはない話だった、と言えるからな」

「そ、そうね…(割と物騒な指示してたような)」
「でも、田中…四郎さんのアレはヒドかったと思います。あんな露骨に逃げ出さなくても…」

「いや〜すまん!あの時はまだ、佐藤さんがまさかガチャの被害者だとは夢にも思わなかったし…」

「結局この話にはまだ続きがあるんですけどね」
佐藤が、やや俯き気味に言う。
「続き?」
鈴木がそのままの疑問を、視線で田中四郎にぶつける。

「う〜ん…まあ、仕方がないか。佐藤さんには怖い思いをさせてしまったようだからね」
「あ、いえ、そんな怖がっていたんじゃなくて―」

「?」
鈴木と田中婦人側は、二人して蚊帳の外な気分を味わった。

そして事も無げに。
「あの、今言った俺が気絶させたあの三ヒャッハー、いやバカが仲間を連れてリベンジに来てな」と、サラッと四郎は言った。

「リ、リベンジだって?!」