「加減を欲したか?」
「まっさかぁ!あっはっはっは!…参った……殺しな」
「断る」
「な、何だと?!情けとかな…」
「汝にもう「時」は無い故――」
「…!!」
(ち、知ってたかよ…)
「一つ、言っておく。汝を相手にして加減する余裕は我にあらず」
「…嘘つき」
そうして、鬼の気配は夜の闇に溶けて消えた。
(あ〜あ、負けちゃったよ…なっさけな〜(私))
「でも、これで邪魔はいなくなったし―」
「あの圭ちゃんに会いにいける」
(〇〇〇くんには、もう会えないんだけど…「彼」にはまだ会えるからねぇ…く、く)
く、けけけけけけけけ…………
前原屋敷・玄関先―
「(魅音)か!?今までどこにいたんだよ?!心配し…」
「」
()
そうだよね。
みんなが好きなのはいつも元気で明るくて人気者な、「魅音」
(私)なんか――
ぐげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげ
げげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげ
げげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげ
「むぅ」
「…え」
―――END.
神様は誰がために雨を降らせたか。
それを知るものが神か人か。
答えは、結果にのみ宿る―