僕の荷物は、親父の知り合いで運送屋を営んでいる方が丁度手が空いてるからと
運んでもらっていました。もちろん代金はお支払いしましたが、今思えば
おそらく半額以下の値段だったんじゃないかと思います。
とりあえずすぐ必要な荷物を出し、風呂がなかったので銭湯に行って帰りに
ほか弁を買って夕食にしました。そして夜・・・。
M子の荷物はまだ無いので、布団は僕の持ってきた一組しかありません。
「え〜っと、俺そっちの畳で寝るよ。キャンプリーダーの研修も受けたことあるし
 慣れてるから・・・。」
というとM子は、僕の心配をよそにこう言いました。
「私、平気ですよ。父さんと弟と一緒に雑魚寝してましたから。Nさんさえよければ・・。」
そして、一つの布団に一緒に寝ることになりました。
なんか緊張して眠れない・・・その時、M子が背を向けて寝ている僕に抱きついてきました。
「・・・え・・っと・・・」
そういってM子の方に顔を向けると、彼女は既に爆睡してました。そして無意識に
甘えるように僕の背中に抱きついていたのでした。
「今までしんどかったんだね。」
そのうち、僕も眠りについていました。