しかし、翌日登校日以降は、またそれまでと同じく、接
を持つことはできなかった。
お互い妙な意識が働いていたように思う。結局、卒業式
まで一度も声をかけることは無かった。
卒業式の日、みちるは他の女子とは違う制服を着ていた。
全然知らない学校の制服
何となく嫌な予感がした。担任から、朝の朝礼の最後に、
みちるが家庭の都合で違う町に移ることが伝えられた。
特に言葉を交わす機会も無く、式は淡々と進み、式が終
わったあとも彼女は同級生の誰とも写真を撮るわけでも
なく、そそくさと帰っていった。自分は、焦って帰宅し
その日の午後、みちるの家を訪ねた・・・が、すでにも
抜けの空だった。
卒アルも、彼女の住所は空欄だった。

全然意味わかんねぇし。と一言だけつぶやいた。

結局、みちるのその後はわからない。
自分の予想通り、どこかで幸せに暮らしていると思うが。