今年の夏に町内の夏祭りの手伝いをした時、中三の女の子とその母親と親しくなったんだけど、
九月のある休日、バイトから帰る途中で、稽古帰りで竹刀袋と防具袋を持ったその子にばったり会った。
道々いろいろ話をしながらそのまま彼女を家まで送ることにしたんだけど、彼女の携帯に友達から電話があり、
カラオケに誘われたとのことだったので、俺はその荷物一式を彼女の家まで届けてあげようと申し出た。
彼女は大喜びでカラオケへ行き、俺も大喜びでそれをアパートに持って帰って中の匂いを存分に堪能させてもらってから、
彼女の家に届けた。
防具袋はバッグタイプでジッパー式だったから、綴じ紐の結び方の癖の違いで感づかれることもなく、
彼女は今でも気持ちよく俺に挨拶してくれる。

それにしても、もう一度嗅ぎたいなぁ、あの匂い…