小学校の夏休みの校庭開放の日、小学生は誰でも校庭に入って遊べた。
校庭の隅にウンテイという遊具があって、それで一人で遊んでいた。
すると3人の子が歩いて近くに来た。
一人は体の大きな肥満体系の男の子、もう一人は小さな痩せた男の子でもう一人は女の子だった。
女の子が、「じゃあここでやろうか?」って言うと、小柄な子を地面に仰向けに寝かせて、太った大きな子がお腹に跨って乗っかった。
何をしているのかと思って、話している言葉を聞いていると、プロレスの技をかけているらしかった。
女の子が、「これがスリーパーホールドだから!」とか言った。
スリーパーホールドは全く違う技なのに、全然わかっていないな〜って思った。
女の子はプロレスなんか見ないからわからないんだろうな。と思った。
太った大きな子は、小柄な痩せた子の体重の1.5倍くらいありそうだった。
女の子は、乗られている小さい子に、「どう、効いてる?」って聞くと、「苦しい」って答えた。
笑いながら、「当たり前、スリーパーホールドをやっているんだもん。」って言った。
僕は、ウンテイで遊ぶのは飽きていたけど、見ていたかったので、すっとそこにいた。
結構長い間、太った大きな子は、小さい子のお腹に乗っていた。
女の子は、ちょくちょく小さい子に、「どう!どんな感じ?」とか聞いていた。
その度に「重いぃっ!」とか「苦しいよう〜!」とか言っていた。
そうしたら、本当に見てわかるほど、乗られている小さい子の顔色が蒼くなってきた。
女の子は、「あっ!もう限界みたいだからやめよう!」って言って、太った子がようやく腰を上げた。
女の子が小さい子に乗っていたら興奮したのに、とても残念に思った。
もしかすると、女の子は自分が小さい子に乗りたかったけど、体重が軽くて面白くないので、体重の重い子に乗っかってもらって、苦しんでいるところを見たかったのかも知れない。
それか、スカートだったから見えちゃうから乗らなかったのかもしれない。
今でもよくわからない出来事だった。