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アトムは女性であると手塚治虫は断言した

手塚治虫の対談集「虫られっ話」(潮文庫)という本の中に、ジュディ・オング(歌手)との対談があります。タイトルは「マンガは反逆のメッセージ」です。他のページにもありますが、もう少し詳しく本書より引用してみます。 

ジュディ 「それでアトムというのは、とても純粋なかわいい少年というイメージ       なんですネ。いまでもおぼえているのですけど、何かパアッとピンクに顔色が変わってテレるみたいな」 

手塚  「ということよりも、アトム、あれ・・・女性っぽくないですか」    ジュディ 「ええ、女性っぽい」                          
手塚   「まつ毛が長いでしょう」                         ジュディ 「ええ。じゃ、中性ですか?」                    
手塚   「アトムは女性なんです」                       ジュディ 「エエッ?ウランちゃんは?」                     
手塚   「あれはまあ、後からできたわけですから」             ジュディ 「はァー」

1979年8月発表、既にアトムの連載は終わっています。対談によると、アトムは初めは非常におとなしい、女性型だったそうで、お色気たっぷりな美人のアンドロイドとして誕生したはずだったと言います。
からだの線が柔らかいのも女性だからなのでした。それが「暴れん坊」になってしまったと。
また、アトムはたいへん残酷なマンガ(ぶっ壊される)で、ロボットとして差別され、それでも戦わなければいけない、さみしいマンガだと手塚治虫は言います。だから、アトムは正義の味方とかそんなものではないと。