【第三小説】
淳子が浩介を背中に乗せて雑巾がけしている光景を教室の外を歩いていた誰かが目撃したようで、
その動画が、SNSに上げられた。ラインでも何人かが確認した。
「ええ、あの憧れの淳子さんが、なんで??」と男子たちは盛り上がりながら、教室を探しにきた。
前日に、清香のおんぶを堪能していた裕一と純也も「ええっ、淳子さんに浩介かよ。俺たちも乗せ
てもらいに行こうぜ」と。「清香と隆も誘おうぜ」
・・・・・・・。
「おおっ、ここだ、ここの教室だよ。3年A組、ラインでみんなに知らせよう」
「いや、こんなに知らせちゃダメだよ、仲間うちだけにしとこ」
3人の男子が教室の中に駆け込んできて
「ああ、ほんとに、淳子さんが浩介を乗せてお馬さんやってるよ」
「こんなの見ちゃったら、俺たちもお馬さんに乗らなきゃ我慢できなくなっちゃったよな」
「それにしても、なんで、こんな、。女王様にブタ浩介が乗るなんてことが可能になったんだ?」
浩介は「もともと、淳子が1年生の清香をイジメるために、このゲーム始めたんだ」と。
「えっ、ゲームなの?やろやろ、そのゲーム」と男子たち。
「おい、他の女子も誰か呼んで来ようぜ」「誰にする?」
「誰でもいいよ、そこらへんにいるの呼んでこようぜ。淳子とゲームするっていえば来るよ」
「あっ、清香がきた、清香も加われ、ゲームやるぞ」
「ゲームってなんですか??」
「決まってるだろ、淳子を見ればわかるだろ、雑巾がけお馬さん競争だよ」
裕一と純也と隆もきた。
「ええっと、男が7人かぁ、女が淳子と清香の2人。じゃ、あと女子5人連れてこないと、
馬が足りないな。下の階の2年生がまだ何人かいたぞ」。
「でも、競争って、上に乗る男の体重差で不公平にならないか?」
「そうだな、じゃあ、上はどんどん交代して男子全員が女子全員に一度ずつは乗るようにしよう」
「それはいいなぁ、7回も乗れるってことだもんなぁ」