県内でも強豪の木曽少年相撲クラブで、競技経験のない女性がコーチとして活躍している。 木曽町新開の会社員古野真奈巳(まなみ)さん(24)。
体格のよい小中学生を毅然(きぜん)と指導し、良き相談相手にもなりながらチームを支えている。

古野さんは大相撲好きの父親の影響で相撲ファンになった。 福島中学校の
同級生が中学生の全国大会で優勝したことに触発され、 地元が会場になって
いる中部日本選抜中学生相撲大会で場内放送などを手伝うようになった。

自身も182センチの長身を生かして地元のバレーボールチームで活動中。
中学相撲大会を通じて、学生相撲経験者らがボランティアで指導している木曽少年相撲クラブに 知り合いができ、コーチを頼まれた。

週2回、夜にある練習に、指導者が宿直勤務で来られない日があるためで、 「私で良ければ」と昨年夏から引き受けている。

長年の大相撲観戦で得た知識をもとに「腰が高い!」「脇を締めて」などと厳しくけいこをつけているが、 小学生から「相撲を習ったこともないくせに」と言い返され、落ち込んだことも。

それでも、元気のない子どもに「学校で何かあった?」などと声をかけながら信頼を得ていった。 同相撲クラブの小学生の部で主将だった松原康太君(福島中1年)は「主将としての自覚の大切さを教え
てもらった」。

「練習が嫌で『おなかが痛い』などと言い出していたような子らが、たくましくなっていくのがうれしい」と古野さん。 11日には、東京・両国国技館である全国少年相撲選手権大会に出場する同クラブを、第2チームの監督として引率。
晴れ舞台で子どもたちの成長ぶりを確かめる。

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20091009/CK2009100902000016.html
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