扉が開くと、そこには頑丈そうな鉄格子がはめ込まれていた。その鉄格子もゆっくりと横にスライドしていき漸く部屋の内部が見えた。
黒い天井、壁、床は以前と同じだった。ただそれに加えて太い金属で出来たフレームが設置してあった。
「永久拘束していたのを、テスターとして復活させたお詫びにこの部屋でもできるだけ拘束してあげようと思ってこうしたの」
私は、車椅子から降ろされフレーム所まで歩かされた。
「このフレームにX字拘束するの。呼吸や摂食、排泄のためのチューブも取り付けて長時間でもここで過ごせるようにするから
そういう訳で、このマスクを被って」
それは、私が永久拘束された時に、最後に被されたマスクだった。こうして私は、再び視界を奪われた。

 テスターにマスクを被せると、摂食、呼吸、そして排泄用のチューブをそれぞれの場所に取り付ける。もう一方のチューブの先は壁に設けられた管理ユニットにつながる穴にそれぞれ挿入した
 そしてフレーム拘束するためのチェーンを何本の取り付け、もう一方をテスターの拘束服のバックルに取り付ける。それらを調整するとテスターが床から少し浮いた状態でX字拘束が完成した。
「思っていた通り、上手くいった」
 私がそう言うと、二人も口を開いた。
「流石、葵ね。これもオブジェみたい」
「テスターも満足してるわ」
「逆さ吊りにもできるし、ヒトイヌ状態での拘束も出来る。今度試すから楽しみにしてて」
 二人にそう言い、最後にお姉ちゃんにこう言った。
「準備が整うまでこの状態で過ごして良いよ」
部屋を暗くして、外に出て暫くすると鉄格子が閉まり、続いて四角い扉がゆっくりと閉まっていった。
「二人がやりたいと思っていること改めて聞かせて。プランを考えるから」
 扉が閉まったのを確認して、私は二人にそう言った。
「それじゃあ、私は・・・」
「会員からのリクエスを基にして・・・」
(これから一緒に楽しもうね。お姉ちゃん・・)
それを聞きながら私はそう思っていた。