0074名無しさん@ピンキー
2019/10/12(土) 21:33:22.49ID:PwzbApZS0あなたは、該当するものを引き渡したり、逆に返却されたものを受けったりするのが仕事よ」
そのフロアーには数多くの器具やスーツ等が置かれていた。
「全てバーコードで管理されていて置く場所も決まっているわ。丁度私がそのファイルを持っているからやってみましょうか」
そう言って、梓さんがファイルを差出した。
「これをカウンターのバーコードリーダーで、読んでみて」
私は、言われた通りにファイルに記されたバーコードにリーダーを近づけた。するとピッ、と音がして傍のディスプレイに該当するものがある場所が示された。
示された場所に行き、目的のものを取ると私はそれを梓さんに手渡した。
「こんな感じよ。返却の時も同じ流れだから。それと器具やスーツの手入れや調整は各スタッフが行うから、あなたは何もしなくて良いわ」
「あの・・・スタッフが来ていない時間は何をすれば・・・」
「自由にしてて良い・・・って言いたいけど、残念ながら違うの」
そう言って、側の椅子に座るよう私に言った。私が椅子に座ると梓さんは、小さなリモコンをポケットから出してそのボタンを押した。
すると、背もたれや肘掛、脚の部分から枷が飛び出し、私の首、腹部、両肘、両足首の部分に巻きつき、私は椅子に縛り付けられてしまった。
「これは・・・!」
「良くできてるでしょう。全てのスタッフがこのリモコンを持ってるから、あなたは必要な時以外はその椅子に座ってれば良いということよ。
トイレは、フロアーの隅にあるからスタッフに行きたいと言えば、椅子に座る前に行けるわ。何か、質問はある?」
「・・・ありません・・・・」
「じゃあ、頑張ってね」
そう言うと、梓さんは私が用意したものを持ち、フロアーから出て行ってしまった。