ハッテン場で見かけた「バケモノ」Ⅱ
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元スレが荒れた為新スレを立てまして候。
コテハン禁止、アラシはスルーで、まったりと和めるバケモノの話を
いたしませう。 昔の連れ込み旅館を思わせる風情の「たま井」は、四谷駅に程近い住宅街にありました。 ＴＢＳ玄関前でタレントの入り待ちをしてから一学年先輩のノンケを道連れに、小高い石段の入り戸を潜ったのが
1979年も年の瀬、28日のことで御座います。
薔薇かアドンでこの手のホモ旅館（淫乱旅館、地獄宿）の存在を知り、好奇心旺盛なワッチは何時の日か男色の殿堂（！？）、男宿を探索して見るべえと、機会が来るのを虎視眈々と狙っていたので御座います。
当時は淫乱旅館が最期の賑わいを見せていた時期で、見た目も古びておどろおどろしい佇まいの宿宿が都内随所に散在しておりました。まず浅草に改装前の24旅館（会館）と淫乱サウナの走り大番が、上野に大宝旅館（後の大宝サウナ）、
双美家旅館、ちょいと鶯谷方面に向って一条旅館、下谷神社側の大泉。新橋界隈に銀座ビジネスイン、池袋東口に西武苑、同じく西口には立替前の陣屋が。
そして新宿は何故か大久保界隈に集中していて、新宿ビジネスインを筆頭に新宿ビジネスクラブ、旅荘法師。直ぐ店仕舞いしてしまいましたが新大久保駅を都民銀行方面へ向った路地にホテル・キャンパス。そして四谷にたま井旅館、
忘れちゃならない渋谷円山町の山東商会ことホテル千雅と、ホモ旅館の数々がキラ星の如くシノギを削っておりました。 やがて旅館系ハッテンバは静かに衰退して、24、大番等のホテルも兼ねた大型サウナが一瞬煌き、
2丁目のスカイジム、歌舞伎町のダムダムを走りにヤリ部屋/ビデボ全盛時代に移り変わり、現在は過渡的なパソコン通信の時期を経て
インターネットでの出会い/ハッテンの時代に相成りまして御座います。
しかし、存外見落としがちなのが、ゲイライフのデジタル化全盛の現在に於いて両極化が密かに進行し、
ハッテン模様の先祖帰りと申しましょうか、古典的な野外ハッテンバ（公園、便所など）や場末の映画館が
利用者の年齢層を切り上げて往時の賑わいを取り戻しつつあるようで御座います。
「もう少し粘ってたらコメットさん（大場久美子）に会えたかもしれないなあ」未練がましく喜久次がぼやく。
「あれ以上いたら風邪引いてしまうよし。
（ピンクレディの）ケイちゃんと、ケンケンさん（見城三枝子）、それに山本学さんまで見られたんだから御の字やて」
本当にその日は寒かった。ついでの事と言いながらミーハーの群れに混じって玄関スズメをしたものの、はしゃいでいるのは喜の字だけ。
4時間近くもそんなことに付き合っていたのでワッチの身体は芯から凍えてしまいました、と、さ。
うれしはづかし初めての有料ハッテンバ、基い、淫乱旅館。訳も分からず付いて来る喜久次先輩。この道のベテランならではの配慮で先輩は館内スナックで暫し休息、
ワッチは初めての大小の乱交部屋（ミックスルーム、基い、大部屋）を廊下トンビで飛び回っていたとお思い下さい。
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