「ミニミー」
掲示板に地元発展公園の呼びかけが乗った。
    ミニミー
小柄な変態マゾ野郎っす。今夜10時過ぎ二荒山神社境内で全裸で縛られてるんで
焼き入れお願いするっす。ご主人様にボコられて種付けされたいっす。

あら、面白そうだわ!アタクシは夜10時を待って神社の境内に向かいまして候。
石段を登った境内に、呼びかけの主らしい人影が、木に括られておりましたと、さ。
どうやって括ったのかしらん?独りじゃ無理だし、括ってやるよな物好きもなし・・・
甚だ謎でごんす。
ちらほらギャラリーはいるものの、肝心の焼き入れをしている様子もなし。
10月の夜は肌寒う御座います。この時期全裸は切なかろうと、アタクシ、
ついうっかり仏心を出しまして候。ベルトで5,6発叩いてさしあげませうと、ミニミーに近付いた。
月明かりに浮かぶミニミー。推定身長145センチ、推定年齢30代、スキンヘッドに眉なしの顔。
オマケにパイパンだ。
それは存在自体、言葉で言い尽くせない迫力がある。儘よ、お布施だとばかりに、強かベルトで叩くアタクシ。
ふとした好奇心が産んだ恐怖と後悔で御座います。
もうこれ位で良いかしらん?アタクシは遠巻きに様子を伺うギャラリーを見た。
ミニミーが何かうめき声を上げている。「え、何?」どこか具合でもわるいのかしらん?
こんな所で死なれても困るしと、聞き耳を立てるアタクシ。
獣のうめき声に近いが、かすかに人語を語っているようだ。聞き入るアタクシ。
歯槽膿漏か?歯がないミニミーは臭い息を吐きながらこう言っていた。
「お兄さん、陰毛、チン毛を何本か下さいな・・・」
恐怖と悪寒で寒イボが立ったアタクシは、「いや〜!」と絶叫して逃げ出した。

ミニミーさん、「アンタ一体、今までどんな目に合わされて来たの?」
悪い事は言わないわ。宇都宮の冬は寒いから、全裸でのプレーは春が来るまでお控えなさい。