岸田今日子さん演じる『お姉様』の愛情をたっぷりと受け、上品にお洒落に生きていた保毛男ちゃん。
当時私も、同級生から「お前もホモなの?」と訊かれた際には、「それはあくまで噂でございます」と
答えられるぐらいの優雅さを持とうと思ったものです。
この切り返しの感性こそが、『踏んだウンコを好機に変えられるかどうか』のサバイバル力なのだと思います。
しかしながら、中学生がその機転と勇気を持つのは難しかったことも事実。それでも私は陰口を叩かれるより、
たとえ揶揄やからかいだとしても、正面切って『ホモ』だ『オカマ』だと言われ、それに立ち向かう方が
『男らしい』と判断する子供でした。故に、保毛男ちゃんは、私にとって『アイドル』に成り得たのかもしれません。
あくまで、『そういうホモもいる』という一例ですが。

何はともあれ、『差別的なものに蓋をする』だけでは、何の意味もないことにそろそろ気付かないと。
『多様性への理解と配慮』なんて聞き分けの良さそうな言葉を軽々しく口にするのなら、
『普通じゃない人が隣にいる違和感』を、自分なりに分別し咀嚼する感性をもっと尊重し、磨かないと。

あなたの周りにも保毛男ちゃんはたくさんいます。それはあなたの友達かもしれない。家族かもしれない。
同僚かもしれない。良い人かもしれない。嫌なやつかもしれない。誰より、それはあなた自身かもしれない。
そして、何より愚かで恐ろしいのは、「自分は普通だ」と信じて疑わない傲慢さや鈍感さなのではないでしょうか?

AERA dot. https://dot.asahi.com/wa/2017101300080.html

【芸能】ミッツ・マングローブ「保毛尾田保毛男を狩る、分別できない人たち」★2
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1508138766/