【風俗嬢】過ぎ去りし想い出は【風俗店員】part3 [無断転載禁止]©bbspink.com
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前スレからの続きです。
スレ主が自分の過去を淡々と書き綴るスレです。
part1
前スレ【風俗嬢】恋愛物語~過ぎ去りし想い出は【風俗店員】
http://tamae.2ch.net/test/read.cgi/dame/1483366309
part2
前スレ【風俗嬢】恋愛物語~過ぎ去りし想い出は【風俗店員】part2
https://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/loser/1486558015/ そのあとどうやって事務所まで連れて行ったか覚えていない。
歩いて戻ってないことは確かだから、おそらくタクシーを拾ったんじゃないかと思う。
タクシーの中で何か会話を交わした記憶もない。
出会った新宿駅南口でのことか、事務所に連れて帰ってからのことか、
それも覚えてないけど、俺はこの撮影が、新規オープンしたデリヘルのホームページで使う写真なんだと、
そういう説明して、承諾を得た覚えがある。
とにかく俺は焦っていたことはまちがいない。
この上玉に逃げられてはいけないから、一刻も早く事務所に連れていかねばという気持ちでいっぱいだった。
たいした説明もせず、やがて彼女と一緒に事務所に戻った。
タクシー?を降り、事務所のマンションのエレベータが来るのを待つ。
「このマンションの13階が事務所なんだ。」
「あ、はい、誰か他にいるんですか?」
「ううん、誰もいないよ。俺が撮影するだけだから安心してね。」
それで安心させられたのか、逆に不安にさせたのか、彼女の顔はまだ警戒心いっぱいの表情だった。
騒がしい新宿駅から、静かな事務所に戻って改めて彼女を見ると、
とても素人とは思えないほどカワイイ。歳を聞いたら実年齢で19歳とのこと。
タイプ的にはサクラに近い。目がくりくりで、巨乳のグラマラスで超色白。
でもサクラには悪いけどサクラより3倍くらいカワイイ。
身長は162センチくらいで、カップはEってとこかな。 店のHPで使う写真だから、彼女の名前を決めた。
名前は「しょうこ」ちゃんだ。
この物語で登場する人物は、すべて仮名だけど、しょうこという名は実際にHPで使った名前だ。
なんでこの子の名前がしょうこちゃんになったのか、よく覚えてないけど、
たぶん、本人の希望だったんだと思う。
俺がこんなカワイイ子にそんな古臭い名前つけるわけないし、
歌舞伎町の店に、同名のDQN女がいたから。
だから本人がテキトーに考えた名前だったのだろう。
さて、事務所である古いマンションの殺風景な部屋で、
畳の上に二人座って、少しお話をしたはず。
だけどしょうこちゃんはまったく関心がないようで、すぐにでも撮影を済ませて、
さっさとここを出ておうちに帰りたいってオーラが出てた。
そりゃ胡散臭いからな。こんな何にもない部屋で、カメラマンもおらず、
俺が安っぽいデジカメもってるだけなんだもの。 しょうこちゃんも顔が引きつってきてるから、
俺はヤバいと思ってすぐ撮影に入った。
撮影に入ると、しょうこちゃんはリラックスしてきたのか、
笑顔も見せてくれるようになってきた。
それにしてもクリクリのお目目がかわいすぎて、引き込まれそうだ。
思わずシャッターを切る指が止まりそうになる。
後から思えば、カメラ慣れしてる感じといい、素人離れしたルックスと言い、
もしかしたらプロのモデルさんの卵とかじゃないのかなって思った。
マジで週刊プレイボーイやヤンマガのグラビア飾ってても全然おかしくないレベルで、
風俗嬢には絶対いないタイプの女の子だ。
その時の写真が少し残ってるから、できることならここで見せたいくらい。
だけど顔出しNGで撮影してるから、目を手で隠してる写真しかないけどね。 徐々に俺と打ち解けてきて、軽いノリで下着撮影もお願いしたら、
最初「えーっ!聞いてませんよー!」って言いながらも、
そんなにいやがってない感じだったから何度かお願いしたら、
服を脱いでくれた。
シルバーのサテン地ぽい上下の下着で、フリルに黒のレースがあしらわれている。
全然透けてないし、エッチ感はないが、高級感のある下着。
たぶん、下着撮影までは想定内で来てたんだろうと思う。
しょうこちゃんは何も言わず、俺のお願いするポーズを取ってくれた。
四つん這いのエッチなポーズなんかも嫌がらずにしてくれたから、
俺はちょっと調子に乗ってきて、
「しょうこちゃん、ブラ外してもらっていい?」
と試しにお願いしてみた。
「おっぱい撮るんですか?」
「あ、いやいや、手で隠してていいから・・・」
そしたらなんとブラ外してくれたよ!
だんだん俺も興奮してきた。
もう頭の中は、この子をいかにして手籠にするかでいっぱいになった。 ブラを外したしょうこちゃんのおっぱいは、想像以上におっきくて、
Fカップくらいはありそうだ。
乳首は薄いピンクベージュ的な色・・・
しょうこちゃんは、撮影時には手で隠して撮ったが、シャッターを切るとき以外はおっぱいを隠そうとはしない。
ああやばい。マジやばい。
だんだん喉がカラカラになってきた。
俺は焦りが出てきた。
別に制限時間なんて無いんだけど、早くこの子をなんとかしたいという気持ちでいっぱいになり、
冷静な行動が取れなくなってきていた。
「あ、あの、しょうこちゃん、軽いカラミの写真、撮らせてもらえないかな・・・?」
その瞬間だった。リラックスして撮影をちょっと楽しんでいたしょうこちゃんの顔から、
笑顔がスッと消えたんだ。
しばらく固まる彼女。
「それはしないって約束じゃなかったですか・・・?」
俺に目を合わさず、無表情で訴える彼女。
やばい!まだ早かったか!しまった!
「あ、そーだった!そうそう!ごめんごめんうっかりね・・・」
しょうこちゃんは、とたんにカラに閉じこもってしまった。
笑顔は戻らず、しばらく気まずい空気が流れた。
終わった・・・ 俺はその気まずい空気に耐えられなくなり、撮影終了を宣言した。
「ごめんね。撮影はもう終わりにするよ。どうもありがとう。」
しょうこちゃんはそれを聞いて、無言で服をいそいそと着る。
時計を見ると、事務所に来てまだ1時間も経ってない。
「ギャラなんだけど、まだ1時間も経ってないから、申し訳ないけど1万円で・・」
我ながらセコいと思うけど、予算が無いから仕方がない。
しょうこちゃんは1万円札をひったくるように受取りバッグにしまうと、一言もしゃべらずに逃げるように事務所を出ていった。
タクシー呼ぶよ、せめて下まで送るよって言いたかったけど、それすら言う間もなく、
しょうこちゃんは逃げてった・・・・
あーーバカバカ!俺のバカ!!!
ブラをすぐ脱いでくれたんだから、パンツも脱いでくれたかもしれないのに!
それからでも遅くなかったはず!
なんで勝負を急いだんだ俺は!
アウトが欲しくてど真ん中にストライク投げてホームラン打たれたピッチャーみたいだ・・・
それとも無理やりでも押し倒してれば・・・・
相変わらずなんて弱気な俺・・・ 逃した魚は過去に何匹もいるけど、今回は大物逃しちゃったなあ・・・
でも、本来の目的である、HP用の写真を撮るという最低限のミッションはクリアしたわけだから、
まあ良しとするか。
さっそく、作ったHPのトップページに、
「ニューフェイス!大物新人のしょうこちゃんが入店しました!」
と写真を載せた。
これで看板娘もいる、そこそこ在籍の多いデリヘル店みたいに見えてきた。
でも実際は女の子いないけど・・・
しょうこちゃんの写真を載せてから、少し店に問い合わせの電話が鳴るようになってきた。
「はい!お電話ありがとうございます!ギャル○○です!」
店の名前はここじゃ言えないけど、ギャル○○○○・・・だ。
「すいませんHP見たんですけど、しょうこちゃんって今日出勤ですか?」
「ありがとうございます。申し訳ございませんが、しょうこは今日は予約でいっぱいで・・・」
「明日はどうですか?」
「明日はお休みです。」
「あさっては?」
「あさっては出勤が未定ですので、また当日おかけ直しください」
ガチャ・・・
この繰り返しで、1円にもならない・・・ そろそろマナミを起動するか・・・と思ったが、とりあえずゴローに電話して相談した。
「ゴローちゃん、最近、ぽつぽつと店の電話が鳴るようになってきたんだよ。女の子、アテがないかな?」
歌舞伎町時代はゴローと呼び捨てにしてたけど、今は上司だからチャンづけてゴローチャンだ。
「わかりました。ひとり声かけてる子がいるんで、今度連れていきますよ」
「ホント?助かる。歌舞伎町の店の子?」
「いえ、違います。まあ出所は内緒で。」
「ふーん、まあどこの子でも助かるよ。」
まあ期待しないで待つか。
何日待ったか覚えてないけど、ゴローが女の子をひとり連れてきた。
ゴローが連れてきたというより、勝手に女の子がひとりで事務所に来た。
「ゴローさんの紹介で来ました。よろしくお願いします。」
うーん・・・なんか影の薄い子だ。
ひょろっと痩せてて、顔はブスじゃなく、目鼻立ちがくっきりして、どっちかと言うと美形なんだけど、
暗い感じの表情で、真っ黒の黒髪のロングで、肌の色が浅黒くて、なんか東南アジアの貧乏な家庭の女の子って感じ。
日本人なのは間違いなさそうだけど。
あまりに印象が薄くて、正直名前が全く思い出せない。
1時間弱の付き合いだったしょうこちゃんは、約16年後の今でも鮮明に覚えているけど、
この後1〜2ヶ月一緒に過ごしたはずの、この女の子は、名前を全く思い出せない。
年齢も思い出せなくて、20代半ば〜後半くらいだったかな・・・もう少し若いかもしれないけど。 この子は、人気の出るタイプじゃないなと思った。
かといってクレームが来るようなタイプでもないから、
まあ、いないより、ずっと良い。
「こちらこそよろしくね。ゴローチャンから聞いてると思うけど、まだこの店、立ち上げたばかりなんだ。
たっぷり稼がせてあげたいけど、当面は厳しいかもしれない。大丈夫かな・・?」
「あ、はい。いさせてもらえれば充分です。」
「そう言ってもらえると助かるよ。どこに住んでるの?」
「東村山市です」
「え?そりゃまた遠いね?」
「ええまあ、ちょっと。」
うーん、こりゃお茶ひかせたら交通費で大変だろうなあと思ったことを覚えてる。
ヒマな日は自宅まで来るまで送ってってやるか。
あ、そうそう、車だけど、どうやら購入するだけの予算をゴローに要求するのは出来なさそうと思ったので、
たまたま近所にレンタカー屋があって、そこに掛け合ったら、月5万で軽自動車を月極めリースしてくれた。
しかも駐車場代わりに、レンタカー屋の敷地を使っていいことになったんだ。
これはホント助かった。 そんなこんなで、俺と、その女の子の二人っきりで事務所に待機する日が何日か続いた。
その子の名前は思い出せないから、物語の進行上、(仮名)ナギサちゃんとしておこう。
「渚」という、日焼けした健康的なイメージとはかけ離れた、単なる地黒の幸薄い子だけど。
お客からかかってくる電話の数も徐々に増え、多い日だと1日20本くらい鳴った。
電話のほとんどは、ダミーのしょうこちゃん目当てのものだったから、
それをなんとかセールストークでナギサちゃんに振り変える。
ホームページ上で「ニューオープンキャンペーン」と銘打ち、
格安料金で客を釣る。
その格安料金と、しょうこちゃんに釣られて電話をかけてくる客に対し、
「お電話ありがとうございます。ああ、しょうこちゃんは今日はもう予約でいっぱいですし、
そのキャンペーン料金は指名無しのフリーのお客様だけに適用されるものですから、
そのコースでしょうこちゃんを指名することはできません。
お客様、しょうこちゃん以外でも、HPに載せられない事情の、ルックスの良い子がたくさん待機してますので、
御安心してキャンペーンを御利用下さい」
と、指名無しで客をナギサちゃんにつける。 もちろん、それで電話を切られる客も多かったが、
何度かは成功し、ナギサちゃんに客付けする。
やっぱり最初の記念すべき成約1号のときはうれしかったなあ。
いろいろ苦労したし、この第1号から未来が開けた感があるからね。
自分がやってる方向性に間違いがなかったってことだし、あとは女さえ集めれば、
絶対成功できるって確信できたから。
あまりにうれしくてすぐゴローに電話したのを覚えてる。
そんなこんなで、俄然やる気を出した俺だけど、
現実女は相変わらずナギサちゃんだけだから、現実ってものがすぐ見えてきた。
なんとかナギサちゃんで注文を受け、車で江戸川区に向かっていると、
移動中に転送電話で携帯に注文が入り、府中に来てくれとか。
運転しながら電話対応し、
「お客様、ふ、府中ですか?うーん、今女の子が予約がいっぱいで、
一番早い子が・・・そうですね・・・3時間くらいはかかりそうですが」
「ええ?3時間?そんなに待てねえよ!どんな子でも良いからもっと早く来れる子はいないの?」
「もうしわけありません・・・」
「じゃ、もういいよ。他の店探すから」
プツッ・・ツーツー そんな繰り返し。
歌舞伎町のハコの店もそうだけど、やっぱり電話が鳴る時間が集中する。
全然電話の鳴らない時間もあれば、やたら連続して電話が鳴る時間帯がある。
それに思った以上に、都内全域から注文が入る。
新宿でやってるんだから、区内か隣接区からしか注文来ないと思っていたのに、
むしろ区内の客はほとんどおらず、大田区やら小平市やら、もうあっちこっち。
こりゃちょっと考えないと、女一人、ドライバー一人、車一台じゃ、どうにもならん。
注文の電話が1日20本あっても、こなせる客数は1日に1件2件、良くて3件。
いや3件こなせた日はあったかな?
指名無しのキャンペーン価格でやってるから、一日2本いくかどうかでは、
全然商売にならない。このままじゃ家賃もレンタカー代も払えん。
仮に女を増やせても、車が1台しかないから、どうしたもんか・・・
とりあえず女を増やして、近場の客にはタクシーか電車で自力で行ってもらうかだな。 その後、立て続けに2人の女が入店した。
一人はゴローの紹介で、ゴローの歌舞伎町の店と兼任でヘルプに来てくれるらしいが、
なんせ一言で言ってバケモン。
あ、いやいや、それはさすがにいいすぎだけど、正直俺なら、この女には1円も払いたくないってタイプ。
てか、金もらってもお断り。大柄で猫背で笑うとガハハハ・・って笑う。化粧してるの見たことない。
本当は雇いたくなかったけど、ナギサの休みの日だけでも穴埋めしてもらえれば
いないよりマシかと思って採用。
もうひとりは、HPの求人ページ見たって面接に来た女の子。
HPに求人ページ作ったものの、まさかこんなので来るとは思わなかったからラッキー。
歳は25くらいだったかな。
顔は・・・うーん、45点かな・・・
でもスタイルは75点だから即採用。
この子も現職でハレ○チグループの店に居るらしく、掛け持ちしたいって言うから、
週末とか忙しそうな日やナギサが休みの日に呼ぶ予定にした。
だって女が3人いても、車が1台だしね・・・ さて、在籍が増えたのは良いが、店の電話が鳴らなくなってきた。
店のHPを、風俗雑誌社が運営する2つのデリヘル紹介サイトに有料で登録してて、
当初は、だいたい1日平均600ページビューくらいはあったんだ。
1日600アクセスあって、鳴る電話が約20本。
だけど日に日にアクセス数が下がってきた。
そりゃそうだ。最初のうちは風俗サイトには「新店」扱いでトップページに表示されてたけど、
今ではそれが無くなってしまったからだ。
いまだにダミーのしょうこちゃん頼みの運営では、近いうちに行き詰る。
それは明白だった。
かといって、客を呼べるような女のアテは無いし、他のデリヘルサイトに登録するような金もない。
俺はかなり焦ってきた。
マナミの力を借りる時が来たようだ。
俺はマナミに連絡を取った。 2018明けましておめでとうございます。
久しぶりの書き込みとなりましたが、とりあえずここまで書きました。
また忙しい仕事が始まるので、次にいつ書き込みできるかわかりませんが、
気長におまちくださいませ。 あーうあーーうーわたしがコジキのうーキャンです。
しぶんでしぶんうーキャン読んでしまっているんです。嘘で塗り固められた人生、それこそがうーキャンであります。
全て作り話なんです。ちなみにまなみのメッコはげきグサで猛威ふるいまくっているんです。 期待してお待ちしてました。
是非、つづきお書きください。 あーウーアーウー私がコジキのウーキャンです。しずんで自分ウーキャン呼んでしまっているんです。
続きも何も元々、架空の話なので、ない頭振り絞ってしまっているんです。
ちなみにまなみのメコ臭は地元で笑いの種なってしまっているんです ずいぶん御無沙汰してすいません。
いろいろ忙しいのでもう少しお待ちを。 あーうーあーうー私こそがコジキのうーキャンです。しぶんでしぶんうーキャン読んでしまっているんです。いま嘘で塗り固められたストーリーをバラック小屋で練ってしまっているんです。 応援のコメントありがとうございます。
ようやく今の仕事の繁忙期も落ち着き、少し時間の余裕が出来てきました。
4月には続きを投稿できると思いますので、今しばらくお待ちくださいませ。 お待たせしており申し訳ございません。
なかなか筆が進みません。
仕事やプライベートでいろいろトラブルに巻き込まれて、集中ができません。。。
そんな中、心の拠り所だった大切な人とも連絡が途絶え、ふんだりけったりです。
GWにはなんとか頑張りたいと思ってます。 このあたりの時系列の記憶が曖昧だけど。
マナミは一度、ヒロキを連れて、事務所に遊びに来た。
ヒロキはマナミの息子で、このとき5歳くらいだったかな?
マナミが18の時、産んだ子で、マナミはいまだに茨城に居るDV旦那から逃げている。
マナミと出会ったのが2年ほど前で、ヒロキはまだその時赤んぼのようだったけど、
久しぶりにあったヒロキは、ちゃんと言葉をしゃべれるようになっていた。
子供と言うのはあっという間に成長するもんだな。
マナミとヒロキと俺。3人だけで2DKの古マンションの一室にいると、
なんだか家族みたいだ、と何かうれしい気持ちになったことは、はっきり覚えている。
サラ金から逃げて、地元から逃げて、女から逃げて、つい最近は歌舞伎町の店からも逃げてきた。
いったいいつまで逃げ続ければいいのだろう。
茨城にいる旦那から逃げて東京に来てる、マナミと俺は、同じ境遇だと感じた。
だからマナミとヒロキと3人で一緒の部屋にいる、このシチュエーションが、なにかすごく温かいものに感じたんだ。
これから先も、3人で暮らせたらいいのにな・・・と思った。
だけどヒロキの悪気のない一言で、現実に引き戻された。
「ねーねー、ママ!○○君はこないの?」
マナミが制する。
「ちょっ!しっ!」
マナミは自らの口に人差し指を立てた。 うすうす、感じてはいたことなんだ。
マナミには俺以外の男がいる。
マナミはそういう女だ。
あるいはマナミにとっては俺が軽い相手だということなのかもしれない。
実質シングルマザーで、小さな子供を育てながら、風俗の世界で生きていくことは、
男の俺には想像もできない苦労があるだろうし、
複数の支援者が必要であることは想像できる。
彼女は自ら自覚があるかどうか知らないが、まわりの男の同情を引くのが上手い。
ほっとけないタイプなんだ。
だから対して美人でもないのに、男を引きつける。
マナミに俺以外の男が何人いようと、俺はマナミを責める気にはなれなかった。
俺は、さきほどのヒロキの発言を、聞き流した。
マナミは、これ以上ヒロキをここにいさせては不味いと思ったのか、
その日は足早にヒロキを連れて帰ってしまった。 その日から何日後だったか覚えてないけど、
俺は再びマナミに連絡を取り、HP用の写真撮影をするために、事務所に呼び出した。
約束の日に先立って、俺は職安通りのドンキで、撮影用のTバックの下着を2着購入しておいた。
ブラはサイズわかんないから、下だけね。白いシンプルなやつと、ピンクのカワイイ系の。
全部裸の写真っていうわけにもいかないし、マナミがどんな下着をつけてくるかわからないしね。
買うときはちょっと恥ずかしかったけど、何度もサクラのピンクローターを買いに行かされてたことを思えば、
大したことではなかった。
撮影当日、さすがにマナミはヒロキを連れずに、一人で来た。
ヒロキはどうしたの?って聞くと、マナミを困らせることになると思い、聞かなかった。
きっと彼氏に見てもらってるんだろう。俺は勝手に悪い想像をした。
さっそく撮影に入り、洋服を脱がせると、マナミはカワイイ下着を着けていた。
白地にイチゴちゃんがいっぱいプリントしてあるデザインの上下だ。
とてもカワイイのでそのまま何枚も撮影。
でも色気にはちょっとかけるので、買っておいたTバックが入った小さな紙袋をマナミに渡す。 「え〜、どうしたのこれ?」
マナミが聞く。
「あ、あぁ、撮影用に買っておいたんだよ。新品だから。」
「へー、カワイイね。これ着けるの?」
「うん。いいかな。」
「もちろんいいよ、ねえ、うーさん、これ、撮影終わったら貰っていいの?」
「うん、いいさ。使い道ないしね」
撮影が終わったら記念にとっておこう、と思っていたのだが、
いきなりマナミからおねだりされて、折れてしまった。
マナミはこの下着を着けた姿を、誰に見せるつもりだろうか。
下着を履かせ、さらに撮影は進む。
もともと写真を撮られるのが好きなマナミだし、
以前はきわどい撮影も何度もしているから、
俺の要求したポーズはそつなくこなしてくれる。
やがて下着も脱がせ、全裸にした。 一糸まとわぬ姿になったマナミに、俺はふたつのことに気がついた。
今までアンダーヘアの手入れなどしたことがなかったのに、
綺麗に短く整えられている。
この日の撮影の為に、わざわざ?
もしそうじゃないとしたら?
俺は悪いほうに悪いほうに想像してしまう。
もうひとつ気がついたのは、股の間から、タンポンのひもが見えたこと。
それも初めて見た。
「生理なの?」
「うん」
短い問いかけに、短い返答。それだけだった。
でも脚を開かせても、タンポンの紐に血がにじんでいるということはなかった。
無言に拒否されている?誰かの命令で?
また悪い想像をした。 すこし気まずい空気になったまま、撮影は続いた。
もうそろそろカメラのフラッシュメモリもいっぱいになる。
俺は撮影終了の宣言をする前に、マナミの反応を試した。
全裸で座イスに座らせ、M字開脚のポーズをとっていたマナミにすり寄り、
「入れてもいい?」
と聞いてみたんだ。
「だめだよ!生理っていったでしょ。もう、男ってすぐ入れたがる。」
拒否されたけど、俺はマナミのアソコを手でなぞった。
撮影好きなマナミだから、そこは充分に濡れていた。
だけど、透明だった。赤くはなかった。
そのままタンポンの紐をひっぱり、強引に行くのも一手だろうけど、
俺自身、その気がなくなってしまった。
「そうだったね。ごめん」
俺の知らない他の誰かのために、貞操を守ろうとしているマナミが、
すごく遠い所の人に感じた。
歌舞伎町で一緒に働いてた頃とは、明らかに距離感が違っているのを、俺は痛いほど感じたんだ。 御無沙汰してました。
GWになり、少し書いてみました。
私の会社の休日は暦通りなので、明日、あさっては通常出勤です。
そのあと3連休になるので、また気が向いたら書きます。
みなさまの御支援ありがとうございます。 「写真はHPにすぐアップするよ。」
「うーさん、わたし、顔出しはダメだからね。」
「わかってるさ。ちゃんと目線入れとくから。」
少し気まずい雰囲気のまま、マナミは2着のTバックをリュックにしまって、帰宅した。
マナミには、歌舞伎町の店は辞めずに、掛け持ちしてもらうことにした。
こっちでは完全予約制にして、予約が入ったときだけ出勤する。
こっちの専属になってほしい気持ちは山々だけど、息子のヒロキとの生活費を保証できるものがなかったから。
こっちでの源氏名は、本人の希望で「アヤ」に決まった。
何日後だったろうか。
ダミーのしょうこちゃん目当てでかかってきた客の電話を、
上手くアヤに振り替えることに成功した。
「あ、お客様、しょうこちゃんはあいにく予約でいっぱいですが、
HPのトップに載せてる新人のアヤちゃんなら、まだ枠が空いております。素人で性格の良い子ですよ。」
少なくとも素人ぽさではマナミは誰にも負けない。バリバリのプロだけど。
予約は何時だっただろうか。結構遅い時間だったと思う。
22時とか23時とかだったかな。
出張先は、志村三丁目あたりの自宅マンションだ。 マナミに予約が入ったことを連絡すると、マナミは割と早い時間に事務所に出勤してきた。
今日は歌舞伎町の店は休んだらしく、自宅からそのまま来たのだと言う。
だけど、困ったことに、今度は息子のヒロキを連れてきてしまったんだ。
「ごめんねうーさん。ヒロキを預けるところがなくって・・」
予約入るたびに託児所に預けてたんじゃ、稼いだお金がパーになるわけだから、仕方がない。
「いや、そりゃ仕方ないよ。でも事務所にヒロキを一人で置いとけないから、
車で一緒に連れてかなきゃならないな。」
「だよね・・いいかな?」
「俺は構わないけど・・・」
どうなんだろう。母親が何をしにいくか、子供ながらに感じたりしちゃうんだろうか?
だけど、俺が気にするほど、マナミはそれを気にしてないようだった。
というのも、マナミが次に発した言葉に、俺は固まってしまった。
「ねえ、うーさん、お客にお小遣いもらって、本番させてもいい?」 ウチの店は、正式に警察に届けを出した非本番系の出張型ヘルスだ。
無届けのホテトルとは違う。
当然、本番は絶対禁止行為だ。
だけど、マナミがお金を必要としてること、それに・・・
マナミが売春に抵抗が無い女だということを再確認してしまった俺は、
何かふっきれた感があったんだ。
少し間をおいて、俺は、
「うん。かまわないけど、避妊は自己責任だぞ?歌舞伎町の店と違って、助けに行けない。」
と答えてしまった。
「うん・・・ゴム置いてる?」
ホテトルやソープじゃないんだから、コンドームなんか用意してるわけがない。
「俺が近所のドラッグストアで買ってくるよ、待ってて。」
あとから思うと、俺が本番許可を出したのは、
俺とマナミが、単なる従業員と店の女という関係ではなく、
そこそこ深い男女関係がある間柄にもかかわらず、
マナミが俺に本番の許可を得ようとしてきたことに対する、
俺のささやかな反抗だったのではないだろうか。
(お前がそういうつもりなら勝手にしろ。ただし俺も考えさせてもらう)
そういうセリフを、俺は口に出せない男だから、その代替の本番許可だった気がする。
マナミは俺から受け取ったコンドーム3つを、店で用意した出張用のエコバックの底にしまった。
今夜、いくつ使うんだろう。
「ちょっと時間早いけど、そろそろ行こっか。」 マナミとヒロキを、店で借りてるレンタカーの軽自動車に乗せて、
客から聞いた住所をナビにセットした。
なんとも言えない、複雑な心境だ。
マナミの初めての客。
これまでナギサちゃんや他の子を何度か客のところに届けたが、
その時は、ピザか寿司でも届ける気持で、道に迷わないだろうかとか、
ちゃんとお金を貰えるかとか、その程度の心配しかしなかったんだけど、
やっぱりマナミは俺にとって特別な女。
ましてや、マナミはこれから本番してくると公言して行くわけだ。
歌舞伎町のハコ店でも、マナミやサクラを客の部屋に入れるときは、
それなりに複雑ではあったけど、
その時とは比較にならない、気持ちの悪い感情が俺の胸に湧いてきた。
見ず知らずの男の自宅に、自分の彼女をセックスをさせるために送り届ける。
「ねえママ、どこいくの?」
ヒロキが不安そうな表情で言った。
俺はどきっとしたが、マナミは
「ママちょっと仕事に行くんだよ。すぐ終わるから。」
と、平静を保って答えた。
一番緊張してるのはマナミのはずなのに、母は強し、なのか、
本当にただ仕事と割り切って落ち着いてるのか、
俺には判断できなかった。 マナミとヒロキを後部座席に乗せ、新宿から板橋に向けて、ナビに従って夜の東京を走る。
マナミもだんだん緊張してきたのか、無言になってきた。
ヒロキはさきほどから寝息を立てている。
俺も緊張してきて、マナミになんて声をかけていいかわからない。
板橋だからそれほど遠くは無いはずなのに、道のりが永遠とも思えるほど長く感じた。
やがて目的地付近に到着したことをナビが知らせる。
お客のマンションは大きな幹線道路沿いにあった。
車を止めるとこを探したが、道路の反対側に商店が数件つながるテナントがあり、
そこの狭い駐車スペースに車を潜り込ませた。
夜中だから、すでに商店は全て閉まっているし、マナミが接客から帰って来るまで
待機するのにちょうどいい。
(あのマンションだな・・・)
片側二車線の広い道路を挟んでひときわ目立つマンションが見える。
間口は狭いけど、10階建てくらいだろうか。
新築に近いオシャレなマンションだということがわかった。
家族向けではなく、独身セレブが住むような、家賃は安く見積もっても12万はするだろう。
金払いに心配することはなさそうだ。
それと、マナミの特別サービスの追加料金も。 予約の時間まで車内で待機する。
「うーさん、玄関まで一緒に来てくれる?」
やっぱりマナミも不安そうだ。
言われなくてもそのつもりだった。
「もちろん。だけどヒロキは大丈夫かな?」
ヒロキは気持ちよさそうに寝ているが、夜中の大通り沿いだ。
大型トラックもバンバン走っている中、もしヒロキが目を覚まし、
母親を探しに車外にでも出たら・・・
「鍵を掛けてれば出れないと思う。心配だけど・・」
とにかくマナミを早く客のところに届け、すぐに車に戻ったほうが良さそうだ。
「マナミ、そろそろ時間だ、行こう」
ヒロキが起きない様に、そっと車のドアを閉め、鍵を掛ける。
近くの交差点まで行き、小走りに広い道路を横断し、客の待つマンションの下まで来た。
(これからマナミとセックスする客は、どんな男なんだろう。)
そんなことを考えながら、マンションの1Fオートロックから客の部屋をコールした。
オートロックが解除され、エレベータで5Fに向かう。
5Fというのは、なぜかはっきり覚えている。
エレベータが5Fに到着すると、ワンフロアに2部屋しかなく、
客の部屋は、エレベータを出て目の前の部屋だった。
一呼吸置いて、俺とマナミは目を合わせ、うなずいた。
インターフォンを鳴らす。 「ギャル○○です。アヤちゃんをお届けにあがりました。
申し訳ありません。初回のお客様は男子スタッフが玄関まで同行することになってまして・・・」
適当なことを言い、マナミを客に紹介する。
マナミは、「よろしくお願いします」と短く挨拶し、ぺこりと頭を下げた。
「ああ、そうなんですか。かまいませんよ。」
紳士的な客のようだ。しかも想像以上に若い。どうみても20代半ばだ。
その年齢でこの高級マンション。
よほど良い会社にお勤めのようだ。
客の脇から室内が少し見えた。広い部屋だ。
1LDKか、もしかしたら2LDKはあるかもな。
俺は風俗業界に入る前の20代のとき、大手仲介不動産会社に少し勤めていたから、
玄関口の広さでだいたいの間取りがわかる。
少なくとも1Rや1Kではない。
この部屋でマナミが若い客に抱かれる・・・そう思ったとたん心臓が高鳴る。
客から料金を徴収し、マナミに「じゃ、頑張ってね」と声をかけた。
頑張ってもへったくれもないんだけど、
マナミは振り返って無言で俺の目を数秒見つめた。
俺にはマナミの気持ちが読めなかった。
ごめんね、と言ってるようにも、助けて、帰りたいよ、と言ってるようにも感じた。 俺はマナミを置いて、玄関の外に出た。
内側からガチャリと鍵をロックする音が聞こえる。
ついに、俺はマナミを売ってしまった。
歌舞伎町のヘルスのときとは違う。
あのときはお互い雇われ人で、マナミは自分の意思で店に入店してきて、
たまたま偶然、俺と出会った。
だけど今度は俺の名義の店で、俺が店に誘い、俺の足で客に届け、俺の判断で売春をさせるんだ。
とてつもない罪悪感を感じた。
だけどもう後戻りはできない。
それよりも、早く車に戻らなくては。
今ではマナミよりヒロキが心配だ。
俺は踵を返し、目の前にあるエレベータのボタンを押すと、
まだエレベータは5Fにあって、すぐ扉が開いた。
短い時間とは言え、エレベータの利用者は誰もいないようだった。
1Fに降り、交差点を渡り、駆け足で車に戻る。
車内を覗き込むとヒロキはまだ気持ちよさそうに寝ていた。
全身の力が抜けたように安心した。
あとはマナミの帰りを待つだけだ。
車内に戻るとヒロキが起きてしまうかもしれないので、
商店の前にある自販機でコーヒーを買い、車の外でタバコを吸って時間をつぶした。 接客が終わると、マナミから電話がかかってくることになっている。
携帯を握りしめ、ときどき車内のヒロキを確認し、そしてマナミがいるマンションの5Fを見つめる。
たしかコースは70分コースだった記憶がある。
だけどまるで、時計が壊れて止まっているかのように、長い長い時間に感じられた。
マンションは、こちらからは通路側しか見えないので、部屋の電気が点いているのか消えているのか、わからない。
今頃、あの部屋で客と何をしてるんだろう。
とっくにシャワーを浴び終え、ベッドでプレイに入ってる時間だ。
本当に本番をしているのだろうか。
いや、全ての客が本番を求めてくるわけじゃない。
それが違法だということくらい、客のほうだってわかっているはず。
普通にルール通り、非本番のヘルスサービスを淡々と進めている可能性のほうが高いんだ。
そうであってほしい。
マナミの生活費の足しにはならないかもしれないが、
本番をしないで済むならそれに越したことはない。
車内のヒロキを再度確認すると、まだ当分目が覚めそうにない。
俺は無性にマンションの5Fに戻り、確認したい衝動に駆られた。
もちろん部屋の中には入っていけない。
だけど、玄関ドアの前ならマナミの声が聞こえるかもしれない。
ガンガンと有線放送のBGMの鳴っていた歌舞伎町の店とは違い、静かなマンションだ。
もし本番をしていたら、マナミの声が聞こえてくるかもしれない。
もし万が一ひどい目にあっていて、悲鳴が聞こえてきたら、助けなきゃ・・・
様々な感情が湧いてきて不安でいっぱいになった。。
だけど、またヒロキを置いていくのも不安だ。
なにより良く考えたらオートロックなんだから入れないし。
そう思ったら、ますますマナミが心配になって仕方なくなった。
そんなとき、握っていた携帯電話が鳴った。 ************
さて、GWに思ったよりたくさん書けました。
出来ればこの勢いで、デリヘル編を書き終えたかったのですが、
思ったより長くなり、それはちょっと無理みたいです。
4年間のヘルス編より、わずか3カ月足らずのデリヘル編のほうが、
割合的に長くなってしまった感があるのは、やはり記憶が新しいからなのでしょうか。
あるいは文体が小説風になってしまったからかもしれません。
小説風にはなりましたが、加筆したり脚色したりは一切していません。
GW休みもあと1日です。たぶんもう明日は仕事に気持ちを切り替える為に、
続きを書くことはできないでしょう。
また近いうちにデリヘル編の残りを書き、ソープ編に突入したいと思います。
ところで今日は天気も良く、ぶらっと渋谷の街にひとり散策に出かけました。
かつてサクラやマナミと、よく遊びに行っていた街です。
休日に渋谷に行くのは何年ぶりでしょうか。
とにかくすごい人だかりで、以前と違うのは、とにかく外国人観光客が増えたことですね。
マリオカートに乗ってる黒人さんたち、暑そうにしている白人の家族などなど・・・
若い日本人の女の子たちもたくさんいて、みんな、ただぶらぶらしてるだけで、
すごく楽しそうに見えました。
それに比べて、俺は、なんだか白けた気分で、ただうろうろしていただけです。
20年前、サクラと109によく行っていたことや、
マナミと一緒に、ヒロキを渋谷の託児所に預けに行ったこととか、思い出しはしたものの、
特にそれ以上の感情は湧いてきませんでした。
これがジジイになるということなんでしょうかね。
もう俺も50歳になりました。
最初からジジイらしく、赤羽か上野アメ横の立ち飲み屋でも行ってたほうが良かったかもね。
それではまた。 今日このスレ見つけて遡って一気に読みました。
すごく面白い。続きが気になります。
私も少しその世界にいたけど、うーちゃんさんみたいな人には会えなかったなあ。
珍しいタイプですよね。
とにかく続きを待ってます! ありがとうございます。
珍しいタイプというのが気になりますが、
励みになりました。
お盆休みにまとめて書きますのでよろしくおねがいいたします。 おっ!
久しぶりの再始動ですな。
お忙しいようなので、無理はしないで自分のペースで書き込んでくださいな。 あ、嬉しい!
ご本人に答えてもらえて。
珍しいタイプというのは、とても褒めてますww
うーちゃさんみたいなスタッフのいるお店で働きたかったですね。
正直な心情を書かれているところが好きです。
お盆の頃を楽しみにしてます。 携帯の画面を見ると、知らない番号だった。
「はい、モシモシ」
「ギャル○○さん?空いてる女の子、いる?」
電話は、新たなお客からの注文だった。
マナミからの終了報告だと思っていたから、すこし拍子抜けだった。
「あ、はい、失礼しました。もう少ししたら一人空いて来るんですけど、
その子は今のお客の接客が終了したら今日は上がりの予定でしたので、
その子に確認取らないと、お伺い出来るかどうかわかりません。
確認取れ次第、折り返しいたします。他の子はあいにく今日は満杯でして。
ちなみにどちらにお伺いすればよろしいんでしょうか?」
聞いたら新宿のラブホテルにいるとのことだった。
「わかりました。15分以内に折り返しお電話します。」
マナミは稼ぎたいはずだから、きっと行ってくれるだろう。
電話を切り、車内のヒロキを確認した。
すやすやと眠っている。
国道を挟んで向かいに建っているマンションを見上げた。
そろそろ終わるはずだ。
缶コーヒーの残りを飲み干し、また1本、タバコに火をつける。 タバコを靴でもみ消し、深夜と言うのに車が途絶えない国道を眺めながら、時計を確認する。
すでに終了予定を10分オーバーしているが、まだマナミからは電話が無い。
さらに10分待っても、まだマナミからの電話が無い。
さすがに俺は焦ってきた。
なにかトラブルでもあったのだろうか・・・?
それとも仕事を忘れるほど、濃密な時間を過ごしているのか?
楽しい時間を過ごしているなら構わないが、さすがに安否が心配になってきた。
こっちから電話を掛けるべきか?
俺が判断に迷っていると、電話がかかってきた。
「マナミです、今、終わりました。」
「あ、ああ、お疲れ。時間かなりオーバーしてるけど大丈夫?迎えに行こうか?」
「ごめんなさい。大丈夫。一人で戻ります。」
マナミの声は、何事もなかったように、いたって平静だった。
国道を挟んだマンションのエントランスを眺めていると、
マナミが一人で出てくるのが見えた。
マナミは少し離れた交差点の横断歩道を渡り、俺の元に帰ってきた。
「お帰り。けっこう時間過ぎてたから、心配だったよ。大丈夫だったの?」
俺が声を掛けても、マナミは、無表情だった。
「・・・うん。」
言葉数が少なく、うつむき加減で俺と目を合わせようとしない。
やけに憔悴しているように見える。
いつものマナミではないのは明らかだった。 俺が心配しているとマナミが口を開いた。
「ヒロキは・・・?」
「あ、ああ、まだぐっすり寝てるよ。全然起きる気配がない」
「・・・そう、よかった。ありがとうね」
俺はどうしても確認したいことがあった。
「・・・本番、したのか?」
気のせいか、マナミの体がぴくりと反応した。
「ううん、してないよ、求められたけどね」
マナミからの返答は早かった。
「そうか・・・」
俺はそれ以上聞けなかった。
事務所を出る前に渡した、3つのコンドームの残量が気になったけど、
マナミがそう言うなら信用するしかない。
(使わなかったから、返すよ。)
俺はその言葉を待っていたけど、最後までマナミからはその申し出は無かった。
「あ、そうだ、思い出した。この後、もう一本行ける?さっき注文の電話があったんだよ」
疲れ切ったマナミに、仕事の依頼をするのは罪悪感も感じたけど、
マナミも俺も店も、お金を必要としている。
マナミが行きたいと言えば、行かせるつもりだった。
「え?どこ?」
「新宿のラブホテルだってさ」
「え?ラブホテル?いやだよ!行きたくない!」
俺はマナミが激しく拒否反応を示したことに、驚いた。 「ど、どーしたの??疲れてるなら断るから無理しなくていいよ」
「疲れてても、お金欲しいから仕事はしたいけど、ラブホテルはいやだよ!」
「な、なんで?」
「なんでって、怖いよ!ラブホテルなんて!」
俺はいまだによくわからないんだけど、
客の自宅なら怖く無いのに、ラブホテルがそんなに怖いって、どうしてなんだろ?
男の俺にはわからない。どっちかというと自宅のほうが怖い気がするんだけど。
ていうか、デリヘルなんだからラブホテルに出張もあるって、知らなかったのかな?
しかしあまり議論してマナミを疲れさせたくなかったので、俺はその注文は受けないことにした。
「うん、わかった、じゃ、今日は帰ろう」
マナミはほっとした表情で、車に乗った。
相変わらずうつむき加減で、元気がないのが心配だ。
ちょっと時間は早いけど今日は店じまいしようと決めた。
「マナミ、今日は閉めるから、自宅まで送ってくよ。」
「あー・・ううん、電車で帰るから、始発まで事務所で休ませてほしいな」
「わかった。」
今のマナミの自宅は、俺の知ってる三鷹のライオンズマンションではないのだろうか?
俺はまた、心にモヤモヤを抱えたまま車を動かした。 帰りの道中でヒロキの目が覚めた。
「ママ、どこいってたの?」
「ちょっと仕事にね。もう終わったから帰るよ」
マナミはヒロキにそう返事をすると、車の中で眠ってしまい、
事務所に帰ったあとも、すぐ横になって眠ってしまったんだ。
歌舞伎町の店では、連続で5人、6人と接客しても、疲れた顔を見せなかったマナミが、
デリでたったひとりの客を相手にしただけで、こんなにくたくたになるなんて。
俺は、マナミがあの客と何をしていたのか、気になってしかたなかった。
*****
さて、俺の記憶は、ここからすこし飛ぶんだ。
マナミを板橋の客に連れて行った日までのことは、明瞭に覚えているんだけど、
このあとの数日?数週間?のことがよく思い出せない。
たしかあの日以来、マナミとは連絡が不通になっていたはずだ。
マナミが持っているケータイは、俺がデリをやるときに貸し与えたものだ。
料金の支払い請求書は、俺のところに届いてて、ちゃんと俺は支払いをしてあげてたから、
俺からのメールは着信は気がついてるはずだ。
だけどマナミからの連絡は無い。
これ以上連絡が無いなら、貸し与えているケータイを解約しなければならない。
だけどそれはマナミとの関係を、完全に断ち切ることになるので、解約だけは気がためらわれた。 少しですが、お盆休み前に続きを書けたのでUPしてみました。
台風12号が去りましたが、また暑い日が続きますね。
次はお盆休みにお会いしましょう。 お疲れさま!今回も楽しく読ませてもらいましたよ。
しっかし、ウーさんも焦らしますなぁ。
マナミにいったい何があったのか?気になります〜。 ありがとうございます
次回更新はデリへル編最終回になります。 とにかく、マナミとの連絡が途絶えた時点で、いや、実際にはそれよりもっと以前の段階で、
もうこの商売を続けていけないことは覚悟ができていた。
風俗サイトからの注文の電話数の減少もさることながら、
俺一人でできることの限界を感じていたこともあるし、
ゴローも興味を失ったのか、追加の増資どころか、連絡すらよこさない。
もう俺は、どうやって幕を閉じるかしか考えられなかった。
このままでは家賃も払えない、レンタカー代も払えない。
なにより自分の生活が維持できない。
マナミは相変わらず音信不通で心配だったけど、彼女のことを考えるのは後回しにするしかなかった。
不動産屋に退去通告をし、警察署に廃止届を出し、ホームページの閉鎖手続きもしなければならない
だけど全てが億劫だった。
せっかく作ったホームページを畳むのが惜しくて、なにげなくPCを眺めていると、
掲示板のリンクが目に入った。
そうだった。
HP作ったとき、掲示板コーナーを作ったんだった。
すっかり忘れてて、まだ掲示板を一度も見ていないことに、今気がついた。
とはいっても書き込みなんかあるはずがない。
なんせ看板娘のしょうこちゃんはダミーで、
ほとんどは、しょうこちゃんの注文を無理やり他の子に振替えするようなアコギな
やり方をしてるわけだから、書き込みがあったとしても、ろくなもんじゃないはずだ。 恐る恐る掲示板のリンクをクリックする。
やっぱりだ。
思った通り、荒れていた。
ほとんどは、サラ金や街金の融資の広告だったり、
出会い系サイトやアダルトサイトの広告や架空請求などで、
こういう業者はどこからこの掲示板を探してくるのか知らないけど、
店とは無関係の書き込みで埋め尽くされていた。
その中にも、客を思われる書き込みもいくつかあった。
”しょうこちゃん、いつも予約でいっぱい。いつ入れるんだよ!”
”指名無しでも3時間待ちとか言われた!”
”最近は電話しても誰も出ねえ!閉店したのか?”
”HPの女の子たち、ホントに在籍してんの?”
などなど・・・まあ、ごもっとも。
お客様方、申し訳ございません、て感じ。
最近はレギュラーのナギサも、たまにしか出勤してこなくなったので、
誰も女がいない日には、電話が鳴っても、俺は出ない。
とりつくろうのが面倒だし、もう辞めるって決めたし。
無関係な書き込みを含めても、そんなに何百件も書き込みが
あったわけじゃないけど、下のほうにスクロールして、
最後の書き込みを確認した。 ”アヤちゃん(マナミの源氏名)と一度だけ!
素人なのに感じすぎ!あんなに何度もイってちゃ、
そりゃ体がもたないよ!”
俺は一瞬心臓が止まりそうになった。
あの板橋の客だ。
だってマナミがウチの店で働いたの、あの客だけだから。
まさか客もそんなこととも知らず、匿名で書きこんだんだろう。
この書き込みは、一字一句、すべて俺の脳裏に焼きついて、
ここから約16年後の2018年の今でもはっきり覚えている。
マナミは、歌舞伎町の店のときももちろんだけど、
俺とのプライベートなセックスのときでも、そんなに何度もイってしまうようなことはなかった。
これであの日、マナミがクタクタになってたのも、納得できた。
俺は軽い嫉妬を感じたと同時に、やはり本番をしたのだろうな、
という確信を持った。
それ(本番)は俺が許可したことだから良いんだけど、
許可した俺に嘘をついてまで隠さなきゃならないほど、
連続でイかされてたことに、ショックを感じた。
マナミと知り合って2年半、俺がマナミをイかせたことが何度あったのか?
それなのに、あの客にはたった1時間半で何度も・・・・
あの客がよほどイイモノを持っていたのか・・・畜生が・・・
まあ、そんなこと今さら思っても仕方ないんだけど、
この書き込みを見て感じたことが、しばらくの間、頭から離れなかったんだ。 マナミへの書き込みもそうだけど、この掲示板の荒れ具合を見て、
俺はこの短い冒険にピリオドを打つ決心が出来た。
あっという間だったなあ。
ゴローとデリやろって話してから約半年、
事務所を契約して、警察署に届け出を出して、開業してから約3カ月。
ゴローからのお金も約束の半分しか出ない、女もいない、車はレンタカー、
スタッフを俺ひとりなんだから、むしろよく3か月もやってたよな、
ってのも感じるし、それでよく始めちゃったなという、自分の無計画さにも
あきれるし。
後悔しても仕方ない。
とにかく行動に出なくては。
そこからどう動いたか順序はよく覚えてないけど、
なんせこのデリヘル事務所は、俺の住居も兼ねているので、
まずはまっさきに次の仕事を探したはず。
みんなに連絡するのはもっと後だ。
住むところもなくなるし、お金もない。
だからインターネットで寮付きで日払いのある仕事を探した。
条件的にやっぱり風俗になってしまう。
またまたリセットか。ふりだしにもどる、だね。
もうそのころには、「借金を完済して地元に凱旋する」なんて、
どだい無理な話だなこりゃ、って思ってた。 ネットで風俗店のホームページを見つけては、男子スタッフの求人欄を確認する。
ヘルスだと、どこで誰とどうつながってるかわからないので、
俺は転職先をソープに絞った。
それに俺はもう34歳。
30歳の時ですら、ヘルスだと最年長でジジイ扱いだったけど、
ソープならなんとなくまだ行けそうな気がしてたんだ。
俺は一度もソープに遊びに行ったことがないけど、
男子スタッフはヘルスもソープもやること一緒だろって軽く考えてた。
都内の店だと近すぎるので、近隣県の川崎や横浜の店をまずは探してみたんだ。
神奈川県にはサクラとよくドライブに行ったので、なんとなく親近感があったから。
みなとみらいや八景島、中華街、中川温泉etc。
楽しかったなあ。
いやいやそんなこと言ってるバヤイではないのだ。
関東以外の地方から出てきた俺にとっては、東京のとなりと言えば神奈川県しか思いつかなかっただけだ。 ソープと言えば俺は東京の吉原か、岐阜の金津園くらいしか聞いたことがなかったから、
神奈川県のどこにソープがあるのかも知らなかった。
ネットでまずそこから調べると、川崎に堀之内というソープ街があるのを知り、
逆に横浜にはほとんどヘルスしかないことも知った。
まず試しに、いくつかリストアップした堀之内の店の1件に、問い合わせの電話をかけてみた。
いっぱい店があるようだから、ダメならいくらでも他が見つかると思ってた。
ちょっとドキドキしながら、プッシュホンを押す。
「はい、お電話ありがとうございます。○×△でございます。」
おっと、電話口のスタッフさんの重厚で丁寧なモノ言いに、一瞬気後れする。
ヘルスとは全然ノリが違うな。
まるで高級ホテルみたいだ。
たぶん最初に電話したところが高級店だったんだろうけど。
「ご予約でしょうか?お客様?」
「あ、いえ、そちらのホームページの求人を見て電話させていただいたんですが、
男子従業員は募集しておられますか?」
俺もできる限り丁寧に話をする。
「はい。スタッフの募集もしておりますよ。失礼ですが、御年齢は?」
「34歳です。」 こんにちは。
お盆です。
少し書いてみました。
俺は明日15日まで休みです。
どこにも行くところが無く、自宅で朝からビール飲んでます。
暑いし、出かける気にもなりません。
とはいえ昨日は、アイコスの修理のために池袋のヤマダ電気まで行ってきましたが、
ゲリラ豪雨に見舞われて、さっさと帰ってきてしまいました。
今日も天気は不安定のようですね。
休みが終わる明日までに、もう少しだけ書きたいと思ってはいますが、
気分が乗らなければ書けないかもしれません。
なんとか公約どおり、デリヘル編の最終回までは書きたいという気持ちはあるのですが・・・ 待ってましたよ。
うーちゃんさんのペースで書いてくださいね。
昨日の雷雨、すごかったですよね。うちは停電してしまいました。 待ってました!続きありがとうございます。
また時間があったらで良いので宜しくお願いします。 「そうですか、34歳・・・、申し訳ございませんが、
ホームページにも記載してますように、30歳までとさせていただいております。
今回は御縁が無かったということで・・・」
「あ、そ、そうでしたか!すいませんよく確認もせずに。失礼しました!」
「どういたしまして」
ガチャ、ツーツー・・。
ほんとだホームページ見たら年齢30歳までって書いてあるや。
ソープの従業員って結構年配の人が多いイメージだったから、年齢制限のところを
全然見てなかった。
もう一度リストアップし直さなきゃ。
うーむ、結構、年齢30歳までのところが多いな・・・
俺って自分が思ってる以上にジジイなんだ・・・
と考えたらちょっとショックだった。
とりあえず、年齢制限が書いてない店を抽出し、何件か電話をしてみた。
たしか10件近く電話したと思う。
だけど、全部、年齢で断られちゃったんだよ。
ヤバいかも。面接にすら至らない。
俺はアブラ汗が出てきた。 うむむ・・・
あ、そっか。
たぶん堀之内って場所の、地域柄なのかな?
川崎や横浜って若い人たちの街ってイメージだから、
きっと男子スタッフの年齢制限も厳しいんだ。
勝手に前向きに解釈した俺は、ターゲットエリアを変えることを決断した。
とは言っても、神奈川以外で東京の近くと言えば・・・
そうだ!千葉だ。
千葉なんて行ったこと無いけどな〜。なんか超ローカルイメージ。
いや待てよ? 東京ディズニーランドは千葉だよな?
行ったことあるある。何度か。
サクラやマナミやマイと。ディズニー以外行ったことないけど。
でも千葉ってソープなんかあるのかな?
ネットで調べると、あるある。けっこうあるね。
でも地図で見ると、やけに遠いな・・・まあ仕方ない。
千葉は神奈川に比べると、田舎なイメージだから、オッサンの俺でも大丈夫だろう。
てなわけで、また何件か電話を掛けた。
だけど、また全部断られたんだよ!年齢言っただけで!
マジ?どうーすんのこれ?
神奈川も千葉もダメなら、行くとこないよね・・・
ヤバいヤバすぎる。
俺は少しの間、放心状態になった。
ヘルスがダメならソープで働けばいいや、くらいのことしか考えて無かった俺は、
自分の置かれている現実を突き付けられ、
なにか余命宣告をされたような気がして、呼吸困難に陥った。 さてどーする・・・
なんとか呼吸を整えた俺は、再び考えた。
地元に戻るか?
イヤイヤイヤ!
またスッテンテンになったのに、どの面下げて帰れるんだよ・・・
大阪あたりに飛ぶか?
でも新幹線代が無いし、5年近くいる東京ですらまだ右も左もわからないのに、
また知らない土地に行って、仕事が見つからなかったらどうすんだよ?
頭の中が堂々巡りを始めた。
なかなか良いアイデアが浮かばす、途方に暮れた俺は、
ぼーっとPCの画面で地図を眺めていた。
・・・んー?
埼玉県ってあるんだ?
聞いたことはあるけど、東京のすぐ上じゃん?
もっと東北のほうだと思ってた。
マナミが茨城出身だから、その辺だと思っていたけど、
地図を見る限り、そんなに遠くない。
いや、むしろ近い。横浜や千葉より近いんじゃないか?
これは新たな発見だった。
埼玉が東京のトナリだったことは、俺にとって、コロンブスがアメリカ大陸を発見したかのような。
これは俺にとって最後の希望の光かもしれない。
いや、でも埼玉にソープなんかあるのか?
埼玉と言われても、まったく印象がない。
当然行ったこともないし、行こうと思ったことも無い。 でもちょうどこの時期、2002日韓ワールドカップやってて、
埼玉スタジアムで日本代表が試合してるところだと気がついた。
ちょうど日韓ワールドカップが始まったころの時期だったかな。
事務所のテレビ(ん?テレビなんかあったっけ?)で、ヒマだから見てたんだ。
「へー、埼玉って立派なサッカー場があるんだな。」
とか今にして思えば、埼玉県民から怒られるくらい、埼玉には無知無関心だった。
なるほどなるほど。埼玉が東北の僻地だと思い込んでた俺だけど、
ワールドカップが開催されるくらいだから、思ったよりは大きな街かもしれないな。
ネットでさらに調べて見ると、大宮、浦和、川口・・・
そういや聞いたことあるような無いような街の名前・・・
全部埼玉県だったのか。
とはいえ、俺にはやっぱり遠い街のイメージは変わらなかった。
というのも、西日本から出てきた俺は、東京より北に行ったことが人生で一度もない。
東京からさらに北上するというのは、もう埼玉も北海道もサハリンも、
同じくらい、遠い国へ行くようなイメージだったんだ。
だから俺はちょっと考えた。
俺はふたたび時期を見て浮上しなければならない。
埼玉という国へ逃れてしまうと、そこで埋もれてしまうのではないか?
二度と陽のあたる場所に戻れなくなるのではないか?
ちょっと無理してでも大阪や神戸あたりに行ったほうがいいのではないか?
いろいろ考えた。
結果、とりあえず電話してみようと結論。
また断られるかもしれないし。 さてさて、お盆休みも今日で終わり。
明日から仕事です。
暑い日が続きますが、みなさんもお体に気をつけて。
デリヘル編は次の更新で最終回になります。
次はソープ編に突入します。
それではまたいつか。 スレ主は一般人っぽい感覚を持っていそうだから、
本店とヤマノのその後も書いてくれよ
クスリで言う事聞かせて支配していくみたいな、
Vシネマっぽい話が現実なら
書ける範囲で書いてくれ ありがとうございます。
本店やヤマノとは連絡を絶ち切って飛んで来たので、
そのあとどうなったのか、さっぱり知らないのです。
歌舞伎町の店は店の名前が変わった後、すぐ閉鎖したようです。
これも当時の2chからの情報であって、誰かから聞いたわけではないのです。 みなさまこんにちは。
お盆休みからしばらく経ってしまいました。
一身上の都合で今の仕事を退職しようと考えており、引き継ぎ問題で会社と揉めてました。
とりあえず11月末までは会社に残ることになり、それまでの間は、業務を減らしてもらえることに
なったので、ちょっと時間的にも精神的にも余裕が出来そうです。
また近々書きますので、もう少々お待ち下さい。 またネットで店を探す。
西川口という街が出てきた。
西川口?知らないなあ。
でもけっこうお店がたくさんありそうだな。
それで俺はHPを見て、求人に年齢制限の無い店の中で適当に店を選び、
電話をかけてみた。
「もしもし、HPの求人を見てお電話させていだだきましたが・・・」
「あー、ハイハイ、男子従業員の応募の方ね、面接いつがいいかな?」
あれっ、いきなり面接の話になっちゃったよ。
電話の相手は、50がらみの年配の男性の声で、いきなり馴れ馴れしい言葉づかいだけど、
ソフトな声なので、嫌な感じはまったくしない。
「あ、あ、あの、私は34歳なんですが、年齢は大丈夫ですかね?」
聞かれもしないのに、俺はさんざん年齢で断られてたので、つい聞いてしまった。
「34歳ね、ぜんぜん構わないですよ、で、面接いつ来ます?」
良かった。電話の人も年配の人のようだし、結構感じもいい。
ヘルス時代から、ずっと自分より若い人間関係の中で働いてきたので、
フロントの人が自分より一回り以上も年上だと思うと、なんだかほっとした感じがある。
「も、もし差し支えなければ、今晩行けますが・・・」
俺ののんきな性格からして、明日やあさってにしようとも思ったが、
採用されるかどうかわからないので、出来るだけ早く面接に行くべきだと思った。
経済的にも時間的にも余裕がないからね。
「あ、今晩ね、いいですよ。20時でいい?履歴書だけ持ってきてね。お名前は?」
「20時ですね。わかりました。名前は○○と申します、よろしくお願いいたします。」
「ハイハイ、お待ちしてますよ」 神奈川や千葉の店には、さんざん電話をしても面接にすら至らなかったのに、
埼玉は一件目の電話で面接が決まってしまった。
電話をしたのが何時だったか、よくは覚えてないけど、
そのあと、さほど時間的な余裕がなかったので、たぶん夕方に電話したんだろうな。
俺は、買ってきた履歴書を書き終わると、埼玉の店までの経路を調べた。
今みたいに、スマホやPCで乗り換えを簡単に調べられる時代ではなかったので、
とりあえずPCの地図に表示されてる線路をたどって、経路を確認した。
その当時、俺は、JR埼京線という路線があることを知らなかったので、
乗り慣れた山手線で田端駅まで行き、京浜東北線に乗り換えるルートしか思い浮かばなかった。
すでに外は暗くなっていた。
初めての場所に行くわけだから、早くここを出発しなければ。
俺はあわててスーツに着替え、新宿駅に向かった。
田端駅で京浜東北線の大宮方面の列車に乗り換え、帰宅のサラリーマンやOLで込み合う電車の中、
ぼーっと車窓から外を眺めていたのを覚えている。
新宿から遠ざかるにつれ、窓の外の街の明かりが、だんだん暗くなってきた。
色んなことを考えた。
都落ちとは、今の俺のことだろうな。
俺はいっいどこに行こうとしてるのか。
自分の選択は間違ってないのだろうか。 それにしても、思ったより遠い。
今にして思えば、新宿から赤羽まで埼京線で行けば、ずっと早いんだけど、
そんなことも知らず、山手線で遠回りしてるので、ひたすら遠く感じたんだ。
(ちなみに新宿駅から西川口駅まで、埼京線経由だと6駅、山手線経由だと14駅)
一体いつ着くんだ?
時間もけっこうギリになるな・・・
さらにいくつか駅を通過し、ようやく目的の駅に到着した。
すごく長い時間電車に乗ってた気がするけど、時計を見ると、出発してからそれほどは経ってなかった。
ちょっと時間に余裕あるな。といっても30分あるかどうかだけど。
改札を出る。
あれっ、うーん西口?東口?どっちだっけ?
とりあえず、改札から近いほうに出てみるか・・・
埼玉っていうからド田舎(失礼)を想像していたけど、そこそこ賑わってるね。
さてたしかロータリーを右のほうに行ったところだ。
だけど、ちょっと歩いたらすぐ真っ暗になっちゃった。
おかしいな、うろうろしてそれらしきところを探したけどわかんない。
と言ってるうちに、10分前になっちゃったよ、ヤバい。
面接で遅刻なんて洒落にならん。 ※※※
さて久しぶりに少しUPしました。
今回の更新でデリヘル編を終わらせるつもりでしたが、まだもう少し続きます。
今まで荒らしの人を避けるために書きためてからUPしてましたが、
もういないみたいなので、小出しにしていきます。 待ってました!
しかし、相変わらずの文才ですなぁ。
昔の感情なんて、よく覚えてますよね。私なら、出来事を思い出すだけで精一杯ですわ。脱帽です。 さっそくのレスありがとうございます。
すべてのことを覚えてるわけではないですね。
特殊な状況のときの感情は、やっぱり覚えてます。
普通の人は、失業して一文無しになって風俗に面接に行くような状況なんてなかなか無いでしょうから・・
覚えてる場面だけ書き繋いでる感じです。
全部覚えてたらいつまで経っても終わりません。 もう探しまわってる時間が無いと判断し、店に電話を入れた。
「あ、もしもし?すいません、20時に面接の○○ですが・・・」
「あーハイハイ、どうしました?」
「すいません、探してるんですがお店の場所がわかりません・・」
「今どこにいるの?」
説明したら、俺は店のある場所とは、駅を反対口に出てしまったようだ。
「じゃ、迎えにいかせるから、ロータリーに戻って待っててね」
すっかり店に迷惑をかけてしまった。
普段から綿密に準備をし、時間に正確なことだけが取り柄の俺としては、
忙しいであろう時間帯にボーイさんを迎えにこさせるという
大失態を演じて、すっかり意気消沈してしまった。
やっぱり面接は明日にして、ちゃんと準備してから来るべきだったか。
これは不採用の確立が上昇してしまったに違いない。
その後、なんとかボーイさんと合流し、後をついて歩いた。
反対口である西口に来たとたん、たくさんのポン引きに遭遇する。
なんだか、俺が最初降りた東口とはいきなり空気が違う。
ロータリーを抜けた途端、驚くほどの風俗店が連なっていた。
あっちを見てもこっちを見ても、まばゆいばかりのネオンがキラキラしてる。
なんだこりゃあ?
規模は小ぶりだが、元気だったころの歌舞伎町と雰囲気がそっくりじゃないか?
これみんなソープなのかな?
いや、店の外の立て看板やネオンの料金表示を見ると、どうみてもヘルスの料金だ。
埼玉がこんなヘルス天国だったとは・・・ いかにも風俗客としか思えないたくさんの人々と、
さらに客と同じくらいの数がいるんじゃないかというポン引きの間をすり抜ける。
俺を引率してくれたボーイさんが、黒ズボン、白いワイシャツに蝶ネクタイという
いでたちだったので、ポン引きに声を掛けられることはなかった。
少し歩くとヘルス街を抜けたのか、空気が変わった。
通過したヘルスは、どこも風俗ビルに入ってたが、
このエリアは1つのビルに1つの店のようだ。
ここがソープエリアだ、間違いない。
店の前に立っている客引きも、どの店もピシッとした格好をしている。
なにか気が引き締まった感じがした。
それと同時に、なにか希望の光のようなものが感じられたんだ。
すでに死に体となった歌舞伎町や、うまくいかなかったデリヘルと、
長らく下降線をたどっていた俺の人生に、
この街なら、なにかをもたらしてくれる。
そう感じたんだ。
やがて店に到着し、面接を受けた。
その時のことは、ほとんど覚えていない。
覚えているのは、ヘルスとは比較にならない広い待合室で面接を受けたこと。
あと、待合室の明るい照明で、今日着てきた薄いグレーのスーツが、
ずいぶん黄ばんでたのに気がついたこと。
結果は,採用だった。 読みました!
NKには足を踏み入れたことはないのですが、本サロとソープって、そんなに雰囲気が違うんですね。
勉強になりました。
さあ、何もかも失ったウーさんがNKでどうなっていくのか!
この後の展開、引き続き気長に待ってます。 西川口、懐かしいな。
NK流がまだブームだった、15年位前かな、もっと前かも知れないけど、エロ友と本サロ梯子してた。
本サロって言うとオバチャン出てくるイメージなんだけど、若くてそれなりの見てくれの風嬢多かったわ。 面接を終え新宿の自宅兼デリ事務所に戻った。
採用されたソープには、たしか3日後くらいの入店で設定してもらったと思う。
このデリ事務所を引き払う時間が必要だからだ。
マナミに連絡を取ろうとしたが、やはり相変わらずつながらない。
俺はマナミのことをひとまず頭から除外し、荷物の整理をした。
といってもたいした荷物があるわけではない。
歌舞伎町の店から、バッグに詰めてもってきた物くらいだ。
俺は、ゴローや、レギュラーのナギサちゃんに連絡するのを後回しにすることにした。
本来、ゴローに辞めることを通達し、マンションや電話、ネット回線を解約し、
警察署には企業届けを出さなければならない。
しかし、俺は、このデリヘルをゴローが誰かに引き継がせてもらうことを考えた。
あるいはゴロー本人が。
だから、全てのことをそのままにしておこうと思った。
営業届もマンションも、回線も全部、俺の名義だけど、特に問題はないと思った。
なぜならもう俺は、ゴローとも連絡を断つ気持ちでいたからだ。
俺は翌日、荷物を抱えて事務所を後にした。
まだソープの入店、入寮日には2日ある。
それまでどこかで時間をつぶし、ゴローに連絡をいれるつもりだった。
歌舞伎町の店を飛んできたときは、いろんな感慨深さが頭をよぎったが、
今回はそうでもない。
デリヘルを始めると決まった時、遅かれ早かれ、こういう日が来ると覚悟が出来ていたからだろうか。
それとも単に、わずか半年足らずの期間で終わったからだろうか。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています