ーーユーザーさんの反応で、具体的にここが気になるっていうところはありますか?

麻枝「うーん、ユーザーさんの間で意見が真っ二つに分かれてるというか、
ここがダメだって声が圧倒的に多いのは、要はハッピーエンドに見えないって
ところなんですよね。こちらとしてはハッピーエンドにしたつもりなんだけど、
そのハッピーエンドの作り方が特殊すぎたようです。
一般的な意味でのハッピーエンドよりも大きいところで話を終わらせるってことを、
今回はやりたかったんですよ。
バッドエンディングっぽい終わりをも包括したハッピーエンド、という感じで。
でもやっぱり、一般的な意味でのハッピーエンドでないと後味が悪かったようです。
でもそのへんはもともと、ウチのソフトを買われるユーザーさんの層を考えれば
初めっから挑戦だったっていうところではあるんですね。
「Kanon」はある程度のフォーマットがあって、今までのやり方を踏襲した作品、
という前提がありまして。
それとは180度逆に「AIR」ではどんな反応が返ってくるかもわからないような
挑戦作ということで作ったわけです。
そうすると、その双方の反応を掛け合わせたところで答えが見えてきて、
次はやっと良い物が作れそうだという手応えが得られた、っていうそんな感じですね。」