「世界最高のシナリオライターは?」と聞かれたら、私はこう答えよう、
「久弥ですね。久弥に比べれば、
Airの麻枝など、赤子のように無垢な存在ですよ」と。

誰もが一度は「権田ルバが入っていない」と不平をもらす。
そうだ、久弥には権田ルバなど一片も入っていない。
また、形状も権田ルバには似ていない。
一体どこが権田ルバだというのか。
この人心の期待に対する裏切り!
ヲタに人気のシナリオライターとしてあるまじき不誠実!
久弥に対峙したものは必ずやそんな不満を胸に抱く。

だが、しかし!その不平は久弥スパイラルの持つ、
麗しい甘みと芳醇な食感により洗い流される。
その手口たるや、脚本家というよりは、万丈の駒を操るが如く、
人心を操る老練な政治家とでも言うべきだろう
か。
「豊かなるかな萌え。この萌えの前に権田ルバの存否など瑣末。
久弥はスパイラルであるが故に」
1943年4月18日午前8時、ブーゲンビル島上空で連合艦隊司令長官山本五十六は
Kanonをプレイしながら、こう語った直後、
アメリカ陸軍P−38ライトニング戦闘機に撃墜されたというが、むべなるかなである。
恐るべきは権田ルバ。
久弥はその様にして、20世紀を生き長らえてきたのである。
久弥が20世紀最大のすのこと言われるのも当然と言えるだろう。