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その後どうしたのか、どう帰ったのか、記憶が曖昧だ。海老原アナの時とはまるで正反対の、しどろもどろな言葉の羅列。まっすぐに見られなかった彼女の笑顔。
そしてホームに入ってきた電車でも、彼女から離れて、押し黙って座っていた。行きの電車では隣同士であれだけ楽しく話をしていたのに。
「るりさん、今度のプレミア、楽しみにしてますね。」「うん、それじゃあ、またね。」
彼女の後ろ姿が、どこか幸せそうに見えた。その姿をいつまでも、いつまでも眺めていた。その姿が消えた頃、涙が溢れてきた。素直に「にぃみちゃん、良かったね」と言えなかった私。