【スラップ訴訟 豆知識1】
スラップ訴訟」は政府や大手企業などの権力を持った者が
弱者である個人に対し威圧的に行う訴訟です。
「威圧訴訟」や「恫喝訴訟」などとも呼ばれるもので、
訴訟を起こすこと自体が被告を威圧、または恫喝する目的となっています。

最近、特に問題となっているのは特定の企業を批判する記事を
掲載した記者個人を当該の企業が名誉毀損だとして訴えたものなどがあります。
マスコミなどによる表現の自由を根本から揺るがす行為であり、
いつ自分が同様の訴訟の被告になってもおかしくないという方もおられるでしょう。

この手の問題は比経済力を持っている企業や政府の団体が
原告として弱者を被告として恫喝並みの訴訟を行うことが多く、
訴えられた個人は訴訟の準備を行う費用や時間などの負担を強いられます。
精神的な負担も大きく、原告が勝訴すると法外な賠償金が発生することもあり、
経済的なダメージもあります。

仮に原告が敗訴したとしても、本来の目的である嫌がらせ行為は
達成されたも同じで大したダメージはないでしょう。
また、スラップ訴訟は見せしめ行為でもあり、
公の場で批判しようとしていた他の個人を抑圧することになり、
被告側が証人として協力を求めても味方になってくれる人は極端に減ります。
同様に、人間関係を壊すことを目的に批判する者自身ではなく
その関係者を訴える場合もあります。