同じバレー部でもおっとりして清純そうな(バージンではないだろうけれど)可愛らしい女子はいた。それが森山祐子だ。
残念ながら彼氏がおり、しかもそれは諦めがつくような類のタイプではなく、下手すりゃ俺でも代わりになれそうな奴だったので納得がいかない。
そいつは一見スポーツマンであり無難に社交的でかなり勉強が出来たが実はいわゆるオタクである(女子には知られてない)。
そのSの本命は後輩のなんとか美和だったが、どういうわけだか森山からSに告白があって(!)
クラスの下品大帝ことFから何度か「森山ぁ〜相変わらずオッパイでけえな〜」とからかわれてるのを耳にして「森山=巨乳」と刷り込まれたSは
練習などで揺れるデカパイにみるみるスケベ心がわいてきて、それまであまり関心が無かった森山祐子と付き合い始めた。
Sがアニメやマンガのヒロインやテニス部のパンチラで抜いてる童貞だと知ってる俺からすると、それは憤懣やるせなくなる出来事だ。
俺の立場はSの友人であり、森山ともよく会話する(少なくとも警戒はされてない)。
クラスには一度も口をきいたことのない森山を神聖視し陰で「姫」とか呼んでる暗い奴もおり
そいつが恒例の球技大会のスナップを購入する際、あらゆる意味で無関係なはずの森山が写った物だけをチョイスして大量に買うのを目撃したことがある(実は俺も森山がレシーブする姿を背後から撮影した物などを委員会特権で何枚もガメた)。