政「僕はもとから野菊がだい好き。民さんも野菊が好き......」
民「私なんでも野菊の生れ返りよ。野菊の花を見ると身振いの出るほど好もしいの。
  どうしてこんなかと、自分でも思う位」
政「民さんはそんなに野菊が好き......道理でどうやら民さんは野菊のような人だ」
民「政夫さん......私野菊の様だってどうしてですか」
政「さアどうしてということはないけど、民さんは何がなし野菊の様な風だからさ」
民「それで政夫さんは野菊が好きだって......」
政「僕大好きさ」