スマートフォンなどで遊ぶソーシャルゲームで、ガチャと呼ばれるくじで希少キャラクターが出る確率が
期間限定で上がるという告知に対し、利用者から「多額の金をつぎ込んだのに目当てのキャラクターが出ない」という
苦情が相次いでいる。
 個別のキャラクターの出現率を公表しないゲーム業界の慣習が背景にあり、消費者問題に詳しい弁護士は
「業界任せでなく、行政がルールを作るべきだ」と指摘している。
 問題となっているのは、主人公が仲間のキャラクターと冒険する人気ゲーム「グランブルーファンタジー(グラブル)」。
昨年末、ガチャで当たる希少キャラクターのグループ全体の出現率を、年末年始の期間限定で3%から6%にアップすると
告知したが、「目当てのキャラクターが当たらない」との声がインターネット上などで相次いだ。
 ガチャでは、目当てのキャラクターがいつ出るか分からない。ある利用者の男性は「30万円使ったが出なかった」と憤り、
別の男性も「約2300回(70万円分)のガチャでやっと出た。確率は0・05%未満で、本当に出現率が上がっていたのか
疑問」と話す。利用者らは1月中旬、「誤解を招く告知だ」などとして、ネットで集めた約2000人分の署名を消費者庁に提出した。