2000年前の古代中国、前漢時代(紀元前206年〜西暦8年)に埋葬された王族の墓から、2012年に青銅製の“大人のおもちゃ”が発掘された。世界最古のセックストイとみられている。

江蘇省の古代遺跡で発見されたもので、儀征博物館に収蔵された。これまで一般公開されなかったが、ようやく日の目を見ることになった。

青銅製の張型には金属のリングが付いている。どうやら装着するためのリングだろう。

中国事情通は、「墓は紀元前127年に亡くなった劉発のものです。班固が著した歴史書『漢書』によると、劉発は前漢の第6代皇帝である景帝の息子。
景帝が寵愛していた程姫が、あるとき生理になり、セックスに応じられなかった。 そこで程姫の侍女を代役に立てた。その侍女とのあいだに生まれた子供が劉発です。
そのため、景帝の子でありながら、劉発は貧しい土地だった長沙国に飛ばされ、その初代王となっています」と解説する。

景帝(紀元前157年〜紀元前141年)は『文景の治』と呼ばれる善政を敷き、前漢の基盤を固めたとされる。また、劉発は後漢(西暦25〜220年)を興した光武帝の先祖だ。

この張型は、2月中旬からアメリカのサンフランシスコにあるアジア美術館の『墓の宝物』という企画展で、初めて一般公開されることになった。前漢、後漢時代の遺物、約160点のうちのひとつだ。

企画のキュレーターは「この快楽の道具は装着して使用されたものだと思われます。当時から子作りのためのノーマルセックスだけでなく、現代のように肉欲を満たすためのアブノーマルセックスがあったということでしょう」と指摘する。

ちなみに日本最古の大人のおもちゃは、飛鳥時代(592年〜710年)に遣唐使が持ち帰った青銅製の張型だったとされている。

世界最古の大人のおもちゃと言えば、2005年にドイツで発掘された細長く磨かれた石が、男性器にそっくりだと話題になったことがある。
炭素測定で2万8000年前のものという結果が出た。しかし、形が男性器にに似ているだけで、実際には火打ち石だったとの説もある。

今回の青銅製の張型は男性器を模して作られたことは明らかだ。
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