100スレ達成記念
アネロス大長編創作小説
井川遥編その1

帝都大学医学部泌尿器科学教室―
日本有数の伝統と歴史あるこの医学の名門教室に、四月から新しく教授として着任することになった男、姉歯菊男、48歳。
関西の名門国立大学医学部を卒業し、母校の泌尿器科学教室に入局した姉歯は、母校の附属病院及び関連施設で研鑽を積み、またその努力が認められ三年間の米国留学まで果たした。
順調なキャリアアップは姉歯に教授職への野望を自然にもたらした。臨床面、研究面での実績は他を寄せ付けず、教授選にエントリーするに何ら不足はない状態となった頃、東京の帝都大学医学部泌尿器科教授が不慮の死を遂げ、急遽教授職の公募がかかった。
渡りに船とばかりに応募し、無事当選した姉歯は、家族を関西に残し、単身赴任という形で、ここ帝都大学泌尿器科の門を叩いた。

着任早々、姉歯は一人の女性医師に目を奪われた。
井川遥医師、37歳、独身。若くして講師の役職を務める、医局の花形的存在だ。
臨床も研究もそつなくこなし、着実に医師としてのキャリアをアップさせている優秀な人材だが、何よりの特徴はその美貌だ。
ふんわりと包み込むような母性と、ピンクのルージュに彩られた艶っぽい唇、スカートに包まれたゴムまりのような宝満なヒップ。
長い脚はスベスベの白い肌で男を魅了し、167cmの長身にヒールがよく似合う。
独身でいるのが不思議でしょうがないが、男だらけのこの医局で、全ての医局員は彼女に手なづけられている印象を受けた。
単身赴任の姉歯は、この女、遥を愛人として手なづけてやろうと心に決めた。だが、逆に自身がこの女の餌食になってしまうとは、この時思いもよらなかった。