0658ほのぼのえっちさん
2018/09/22(土) 12:51:21.76ID:62bR2U1j0「美兎ちゃん、牛タン食べたいなぁ」
私がおずおずと頷くと、手を引かれて物陰に連れ込まれる。
こうなってしまったら、どうせ拒否しても聞かない。
んべ。
私は瞼を伏せて舌を突き出した。
「美兎ちゃん、つぶ貝食べたいなぁ」
こんな昼間から。今日の楓ちゃんはどうしようもない食欲だ。
無言で目を見つめると、抱き抱えられるように共同トイレへ連れ込まれた。
せめて個室へ。そう言わずとも伝わったことに感謝しながら。
はらり。
私は来ていた上着を下からまくりあげた。
「美兎ちゃん、ゼリー飲みたいなぁ」
それはだめ。夜までだめ。そう言ったのに、路地裏へ連れ込まれた。
久しぶりだからってどれだけお腹が空いてるんだよ、この気狂い女。
ぐちゅ。
口を開けて待つ彼女のために、私は口をすぼめて唾液を溜めた。
「美兎ちゃん、マンゴー食べたいなぁ」
私たちの、秘密の暗号。
これはその中でも一番秘密にしておかなければならない内容。
楓ちゃんはもう何もかも我慢できなくなってしまったようだ。
って。もうホテルの中なのだから、私だって遠慮することなんかないんだけれども。
おいで。
私は両手を広げて彼女を迎えた。