「死刑執行」思わせるゲーム「残酷」と批判 パリで禁止
 2008年8月30日11時23分
http://www.asahi.com/international/update/0830/TKY200808300063.html
     
 【パリ=国末憲人】
 ボタンを押すと、目隠しされていすに縛り付けられた人形が苦しみ、息絶える――。
 パリの移動遊園地に設置が予定されていたゲームに「死刑執行を思わせ残酷」との批判が巻き起こり、パリ警視庁は28日、禁止処分を出した。 
 ヌーベル・オプセルバトゥール誌電子版などによると、ゲームは米国製で、スイッチが入ると、人形が叫びを上げてもがき、煙を噴き出して最後に首をがくんと垂れる。
 パリ西郊ブーローニュの森近くで開催される移動遊園地で予定されていたが、パリ市が異議を唱えて論議を呼んだ。 
 警視庁は自粛を求めたが、業者側は「人を笑わせるためのゲームで死刑と無関係」などと反論。
 結局、警視庁はみだらな興行を禁止した80年代の行政命令を持ち出し、処分に踏み切ったという。 
 フランスは81年に死刑を廃止している。