―――痛い!
したたか顔面を打って陽子は悲鳴を上げた.ワンテンポ置いて,
2列先頭の席の加古愛子が大きな声を上げた.
 「ああああーーーーーーーー!!! おしっこ漏らしている!!最低!!」
陽子はあまり痛さにおしっこを我慢していることを忘れてしまったのだった.
ピチャピチャピチャ・・・陽子の体は一段高くなった教壇と床にまたがって
倒れているので,ちょうど股間の辺りは宙に浮いている.そこから小便が
絶え間なく滴り落ちてくるので,ピチャピチャと何とも恥ずかしい音が
生じているのだ.みるみるうちに黄色い水溜りが広がっていく.と同時に
教室中がおしっこの匂いに包まれた.クラス中がたちまち騒然となった.
 ―――とうとう漏らしちゃった!
足の痺れと転んだ痛さで体が動かない.そうしている間も無情にもおしっこが
止まらない.