「耐冷検査にもかかわらず実験服を着せているのか?」
「はい。実験服は寒い場所ではより寒く、暑い場所ではより暑くなるように設計されています。
 ここの気温は氷点下、水分を含み凍った実験服はより実験体の体温を奪います。そろそろ…」
プシュー
彼が言い終える前に部屋に空気の抜けるような音が鳴り響いた。
実験体の少年少女は皆絶望に打ちひしがれた顔をした。
音が鳴り響いたすぐ後に、天井から小さな氷の結晶が降り注いだ。
「人工の雪です。これのせいで服を着ていたほうが寒くなるわけです。
 結晶は実験体の上に降り積もった後、体温で解け服にしみ込み、
 再度氷となり、実験体の体温を奪い続けるわけです。
 許可なしに服を脱ぐことを禁止しているのはそのような理由からです。
 一日一回、食事とトイレをさせるのですが、パンツを下ろすことも禁止です。
 そむいた場合処理されると言い聞かせてあります。
 愚かな実験体は暖を求めて漏らすのですが、すぐに冷え、固まり、逆効果となります。
 あれがよく漏らすのですが、股間の辺りを観察すると黄色く染みがあるのがわかります。
 中にはオナニーをしだすものもいます。常に監視されているにもかかわらず。
 では、そろそろ体も冷えてきましたので次へご案内いたします」