とある私立女子校の新体操部部長の明日香。
サラサラのショートカットの黒髪、いつも潤った大きな瞳、透き通るような白い肌、
ツンと尖った形のいい鼻、スレンダな身体に、カモシカのように細くて長い脚を持つ彼女は、
聡明で優しく慕われ、成績もよく、新体操部を優勝に導くなど、非の打ちどころのない女性だ。

後輩の大会前練習の指導を終え、体育館から部室に向かう明日香。
黒の練習用レオタードや靴は、1日の練習の汗でビッショリ、シャワーでも浴びたいと考えていた。

その時である、誰もいないはずの部室倉庫から、下品な笑い声が聞こえた。
窃盗などやガラス割りなどが、頻発しているので、嫌な予感があるが、恐る恐る近づき、部室倉庫を覗いた。

そこで明日香が見たのは、金目のモノを探す同年代の女の姿であった。
彼女たちは、同年代ではあるが、髪を派手に染め、校則の厳しい明日香の学校の生徒でないことだけは人目で分かった。
正義感の強い明日香は、…。

「ちょっと!ここで何やってるのあなたたち!それ、私たちの学校のよ!」
4人の柄の悪い少女達の前に、清楚で完璧なルックスの美少女が立ちはだかり、怒りの交じった声で言った。
「あ?」
4人は大して驚いた様子も見せずに、突然現れた美少女に視線をやった。
「見りゃ、わかんだろ。盗みをしてんだよ。何がわりぃんだよ!えぇ!」
座っていた4人の派手な少女達が、明日香を取り囲む。