顔を汗と涙で濡らし、土まみれの服を纏い、寮に戻る中1部員。
これから、掃除や洗濯の時間だが、これも地獄だ。今も…。

素手で、便器掃除をしている中1部員の明日香。雑巾を絞ったバケツの水は、当然、糞尿臭がし、黒く汚れている。
高1の先輩数人が、トイレ掃除をしている明日香をトイレの床に正坐をさせ、説教している。
そのうち、「こんな、掃除もできないの?じゃ、洗ってあげるからみてなさい」
と言って、そのバケツの水を明日香の頭上にぶちまける。気丈にも「お願いします。教えてください」という明日香。

汚水で濡れた髪を鷲掴みにして、「お前のツラみたいに、汚い便器は、初めにブラシでこするんだよ」と、
ブラシで激しく擦られる明日香。愛らしい明日香の顔が、苦痛にゆがむ。
臭いブラシは、口にまで押し込まれ、嘔吐しそうになるも、「先輩に、直々に教えてやっているのに、何その態度」と、ビンタヲ食らうありさま。
さらに、ラバーカップで胸を吸われ、トイレ臭のするモップで顔を拭かれた。

全身を激しく濡らした状態で、便器や床をピカピカに磨く、明日香。
先輩部員たちは無理にトイレを汚し、自らの体操服から滴る水で床は濡れ、掃除は終わらない。
「教えて、もっらているのに、まだできないの?クズ」などと、罵声が浴びせられる。

この学園では、中1部員が、入った個室の上から、バケツの水をぶちまけるなんて、常時だ。
小学校では、バレーで県大会までレギュラーで出て、愛らしい姿で地元新聞にも取り上げられたのに、
この一年は人間以下に虐げられ基礎練習ばかり…。

バレーボール部では、完全な年功序列制度で、高学年に絶対服従。
監督者は、レギュラー選手を除く高3部員で、交代。中2以上であっても、部長の意向で、中1と同類に扱われる。