ミストレス・影姫のエッセイ(去勢願望)

 「私のペニスを切り取ってください」男奴隷たちは実にしばしばこういう願望を私に打ち明ける。
いったいなぜ彼らはこういった願望を抱くのであろうか?
 男奴隷たちは一般的に<男らしい>と定義される世間の常識に従っているようにみえる。
男奴隷たちは血と汗を流し、自らの筋肉を鍛え上げ、頭髪を短く刈り上げる。
そうすることによって、長髪をなびかせ、華麗なコスチウムを身にまとうご主人様との差別化を企てているように思われる。
 しかしそれは男奴隷たちが向かう<最終目的>へ至るための手段でしかない。
男奴隷たちは男らしさにこだわりながらも、実はそれが一気に破壊される瞬間を待ち望んでいるのだ。
 要するに貧相な男奴隷が去勢されるというのはあたりまえすぎるのだ。
男らしい男が去勢の刑に処される。そのようなシチュエーションでなくてはつまらない。
筋骨たくましい男が強制的に男性としての機能を剥奪される。
そしてその男はグロテスクな男でも女でもないブヨブヨとした気味の悪い生物へと堕してゆくというわけだ。
 特に去勢手術は男の陰茎を切り取り、睾丸を残すというかたちで行うのがより面白い。
そうすれば男は男性ホルモンの影響による強烈な射精欲求に襲われながら、しかも女性とのセックスはおろか、オナニーさえ不可能という極限の状態に落される。
そんな男が生きてゆくためにはもはやご主人様の鞭だけが救抜の船となりうるのだ。
燃え盛る炎に大量の水をかけるように男の性欲の炎に打ち落とされる激しい鞭の痛み、その痛みによって男は自分の性欲を中和しようと必死の努力を試みる。
そうしているうちに男は鞭で打たれることがまるで自分のペニスを刺激されているような錯覚に陥っていくらしい。
男の全身が一本のペニスとなるのだ。こうして鞭なくしては生きられない肉体へと男は改造されてゆく。
 去勢はかくのごとく単なるM男性を真の<奴隷>たらしめるのに有効な手段だろう。
 さてこの牢獄にいる13人の奴隷たち・・・誰を最初に去勢してやろうか?楽しみだ。ウフフ・・・。 

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