ミクは羽交い絞めの中で、ぐったりと下を向いて血を垂らしている。
髪を掴んで顔を上げられると、そこにはもはや別人がいた。
「ああ、パンパンに顔腫らしちゃったねぇwあんたこれからデートだった
けぇ?イヒヒ、こんな顔になっちゃったら彼氏びっくりするだろねぇ」
デートなんて初めからなかったが、前歯が折れ、鼻がつぶれ、目がくぼみ、
自分の顔がもはや見られないくらい酷く変形しているのが彼女自身も分かった。
潰れた顔と、まだ綺麗なスタイルのいいボディが月明かりに照らされて、どことなく
美しい。「じゃこんどはこっち責めるかw」そういって、ブラジャー姿のミクの、
体脂肪率ゼロの細く締まった腹を狙って、巨漢の怪力拳が炸裂してゆく。
「ああ、ぐううっ、やん、げふおお、やめ、ぐおおお〜」殴られるたび、ミクのもの
とは思えない獣のような声が漏れる。「うげぇぇぇっ!」強烈な膝蹴りが彼女の鳩尾を
抉ったとき、ミクはこんな悲鳴を上げて激しく嘔吐した。大量の嘔吐物が羽交い絞めに
されたミクの足元に広がり、すっぱい異臭があたりに広がった。