【ヤプー】〜限り無く絶望に近い幸福〜【外伝】
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沼 正三氏の著作「家畜人ヤプー」の世界観を基に、
自分好みの場面を書いてみました。
我が仔等よ
汝等は良畜ぞ
幾億千たる畜群の中に生まれ出で
健やかなる儘に育ちて成畜となり
良き畜体と良き畜心を備えたる
いと 好ましき稀類の良畜なり
故にこそ 我 汝等を選び獲り
此の神界へと昇天せる幸福を与えたり
我が仔等よ
我 汝等に【畜洗礼】を許す
我と神畜の契りを交わし
畜界にて憑き纏いし魂体の穢れを清めよ
然らば 我 汝等を飼養し
我の庇護の元に永久の安寧を与えん
我が仔等よ
我に仕える誇り高き奉畜となれ
其れ即ち 汝等畜人 無上の幸福なり
我が仔等よ
我の飼畜とされる至極の喜びを受くる為
悔い改めよ 励み努めよ ”
…以上が、神の御心であらされらる。
即ち、幸運なる汝等に、
神が御示しになられた畜生の道。
畜生道である。 」
香織達100余人の女達は、皆呆然としていた。
其の表情からは、恐れや怒りの様な感情は見受けられない。
言葉の内容が理解出来ずに思考停止の状態に在るのだろう。
いや、其れ以前に、先程の言説が、
自分達に対して発せられているのだ、
と言う事さえも解かっていない者も、幾人か見受けられる。
しかし、天上に浮かぶ漆黒の天使は、
そんな乙女達の理解の程などは、
何等も意に介さず、といった態度で、
さらに、言葉を続ける。
「 喜ぶが良い、雌畜等よ。
先の御言葉の通り、
聖なる御神は、汝等への畜洗礼を御許し給うた。
即ち、聖なる白き神々に、
其の心体を以って御仕え奉るという、
無上の幸運に預かる事が叶うのである。
全能なる神の寵愛を受ける、
神の飼畜への道が開かれたのである。 」
そう言うと、黒天使は後方に振り返り、
壁に向かって深々と頭を下げて一礼した。
そして、その後………
「 御神体………御開帳ッ! 」
黒天使の、太く低い大声が、室内に響き渡った………すると、
ゴ――――――――――――――――――――――――――
という轟音をあげつつ、
黒天使が一礼した前方の壁が、
其の中央部分から左右に向かってゆっくりと開き始め、
さらに、其れと供に出現してきた壁の内部から、
強烈な光が、薄暗い室内に差し込んできたのだ。
香織達は皆、其の強烈な閃光に目を眩まされ、
反射的に硬く両眼を閉じて顔面を床に下ろす……………………
其れから暫らくの後、壁の移動が終了し、室内に静寂が戻った。
其れに続き、香織達は、伏せていた顔を上げ、
瞼越しに強光に順応してきた、其の両眼を徐々に開いていく。
そして、開いた扉の奥から出現した、前方の様子を伺った………
光り輝く前方の空間…
其処には、幅約1メートル、長さ役10メートル程の
真紅の絨氈が、丁度、床の中央上に敷かれていた。
そして、其の絨毯の先は、直径約2メートル、
深さ約1メートル程の円筒形の縦穴に繋がっており、
其の先には、黒塗りの下地の上に金細工が施された
何やら教会の教壇の様な物が設置されているのであった。
そして、其の教壇の真下には、上記の縦穴から始まり、
教壇の先へと広がっている、深さ役50cm程の、扇形の窪みが通っていた。
そして、更に、其の先に、其れは、在った。
教壇から更に10メートル程進んだ先…
床は、其処から約3メートル程高くなり、
さらに、その上段の中央に、縦横約2メートル、高さ1メートル程の、
飾り気の無い、無地の白い立方体が在った。
そして、其の四角い台座の上に、
高さ約20メートル程の白い立像が立てられているのであった。
其の像は男性の像で、しかも裸像であった。
照射される強光を、其の純白の全体に浴び受けて、
全体を眩いばかりに光り輝かせている、
白亜の全裸男性の巨人像である。
香織達は皆、其の巨大な白人像に眼を奪われた。
其れは、先ず、其の像の巨大さに驚き、
又、男性の裸像という、意外性に因る注目でもあった。
しかし、其れと共に、
乙女達は、そんな表面的な、可視的な事象とは異なるもの。
言うなれば、彼女達の無意識に直接及んで来るかの様な、
何か神々しい、霊気の様なものを感じ取っていた。
そして、100余人の囚女達が、段上の巨像に心を侵食されているなか、
黒天使は、ゆっくりと空中を移動して巨象に近付き、再び一礼した。
すると今度は降下し、あの教壇の上にゆっくりと着地した。
そして、更に一礼した後に向き直り、其の壇上から乙女達を見下しつつ、
黒天使は高らかに言い始めた。
「 雌畜等よ!
今、汝等の眼前に在らせられる此の聖像こそ、
汝等に神畜の契りを御与えになる為、
勿体無くも汝等の前に御出座しになられた
聖なる白神の御魂社、
御神体に在らせられる。
畏まって拝謁せよ。 」
そう言うと黒天使は、言葉を止め、其の鋭い眼光を乙女達に向けた。
刺す様な視線に乙女達は硬直し、緊張に因る静寂が、部屋中を満たして行く……
そして、暫しの沈黙の後………
「 先導畜 参れ! 」
と、黒天使が荒々しく言い放った。
すると、その直後、
香織達の座らされている場所と、黒天使が立っている教壇の中間。
即ち、先に述べた、赤絨毯の敷かれている段上、其の両端から、
幾人かの人間が、駆け足で、ゾロゾロと入って来たかと思うと、
其の段上の縁に、素早く、横一列に整列したのである。
整列していたのは、女性達であった。
弾力と艶を兼ね備えた、血色の良い柔肌。
たわわに実った両乳房。
滑らかに括れた腹部。
豊かに張り満ちた腰部。
プリンとした肉付きの臀部。
光に照らされ、ギラリと黒光りする陰毛が生茂る股間の叢。
其れ等、肉体の一切が、全て露となってしまっている、
一糸纏わぬ素っ裸の、10人の若い女性達であった。
そして、やはりといか、
そんな10人の全裸女性達の首にもまた、
香織達の首に有る物と同一の、
鮮やかな真紅の首輪が嵌められているのであった。
全身を真っ裸に剥かれて、首輪を嵌められた、うら若い美女。
どうやら、この10人の女性達も、彼女達の眼下に座らされている、
香織達100余人の全裸虜囚と同じ境遇のようである。
だが、しかし、
今、段上にて、一糸も乱れる事無く綺麗に整列して顔を上げ、
其の儘、微動だにもせずに、直立不動の姿勢を維持し続けている、
此の10人の女性達の表情からは、
香織達100余人の乙女達の顔から表出している様な感情…
即ち、
丸裸にされ、其の全裸体を公衆の面前に晒されている事に対する羞恥心。
更に、首輪を嵌められ、牛馬の如く粗雑に取り扱われている事に対する屈辱感。
或いは、そんな境遇に落とされてしまった自身の今後の行く末に対する不安や恐怖の念。
といった、暗く、否定的で、後ろ向きな、負の悪感情などというものは、
凡そ、一切感じられず、
それどころか、寧ろ、そんな現在の自分の状態に対する確固たる自信と、
大いなる矜持の思いに満ち満ちている様にすら見受けられるのであり、
且つ又、其の生き生きとした美顔に宿る、凛然とした二十個の瞳は、
香織達の、絶望と苦悶に黒く濁り、どんよりと澱んだ其れとは、
実に全く対照的な、希望と幸福の壮光を灯し、溌剌とした輝きを放っているのである。
一体これは何とした事であろうか?
この10人の乙女達は、其の様な有様に於いて尚、
何故に、斯くの如く健やかな心身を保ち得ているのであろうか?
と言う様な疑問が、香織達の脳裏に浮上して来た頃、
其の謎に対する解答を、黒天使は、滔滔と開示し始めた。
「 雌畜等よ
今、汝等の前に立ち並んでおる、
此の、10匹の雌畜達が、
今回、汝等の畜洗礼の補助を行う、
先導畜達である。
汝等は、昇天から日が浅く、
未だ、畜人の心得も知らぬ、
全くの新畜である。
故に、如何にして洗礼に臨めば良いのか、
其の作法を心得ては居らぬであろう。
だが、案ずるには及ばぬぞ。
慈悲深き御神は、其の様に、無知な汝等の為に、
此の、先導畜達を、御遣わし下さったのである。
此の10匹は、
汝等とは異なり、
既に、己の正体、
即ち、畜人の本性を悟り、
神の御心の下に帰依しておる。
即ち、畜生道を心得る、正格の畜人達である。
因って、汝等は、只、
此れ等に、其の身を任せ、
此れ等の導く儘に、導かれるが良い。
然らば、汝等は、一片の滞りも無き儘、
神の御前へと至り、
神への不敬、不尊を犯す事無く、
新畜の契りを交わし終えるであろう。
汝等、至らぬ新畜ごときの為に
此れ程までの施しを御与え下さった、
聖なる御神の、大いなる慈愛に、深く感謝するがよい。 」
そう言い終えると、黒天使は閉口した。
すると、其の沈黙の中に、
黒天使の意思を感じ取ったかの様に、
10人の女性達は…否、
10匹の雌畜達は、2匹1組に分かれ、
其々別々の場所に、駆け足で分散し、
其処で再び直立姿勢を取ったのだった。
そして、10匹の先導畜達が、全て移動し終えた事を見止めると、
黒天使は、再び開口し、
徐に、こう宣言した。
「 …此れ拠り
畜洗礼の儀を執り行う
新畜よ 参れ! 」 黒天使が、高らかに、そう告げると、
其れに続いて、何処からとも無く、
まるで笙の様な、緩やかで、雅やかな音色が、室内に奏でられ始めた。
そして、さらに、ドォ―ン、と一回、太く、深い太鼓の音が、打ち鳴らされた。
すると、其れが合図だったらしく、
上段から、香織達が座らせている、
最下位の場所にまで下りて来ていた、2匹の先導畜達が、
100余人の虜囚達によって構成されていた正方形の中で、
黒天使から見て、最前列にあたる隊列。
其の、左端に配置されていた、
一人の乙女の所へと近付いて行ったのである。
そして、其の乙女の元に馳せ寄ると、
2匹は、乙女と床とを括り付けている鎖の、
首輪側の一端の連結を解除して乙女を立ち上がらせると、
続いて、両手首と両足首に嵌められていた、手枷・足枷を取り外し、
さらに、口腔を塞いでいた猿轡も除去して、乙女を拘束から解放した。
其の後、2匹は、乙女の両側に密着して其の両腕を掴むと、
其の儘、上段へと続く前方の階段へと連れて行ったのだ。
状況が理解出来ていない乙女は、戸惑いながらも、
只、2匹に牽引されるが儘に、一段一段ゆっくりと、其の階段を上って行く。
そして、乙女が上段に到着すると、2匹は再び階段を下りて行き、
今度は、其処で待機していた別の2匹が、此処まで乙女を連れて来た2匹に変わって、
乙女の両隣に付き、乙女の体を上段中央の方向に向けさせた。
すると、また一つ、ドォ―ン、という太鼓の音が鳴り響いた。
この2匹もまた、この音を合図に移動を開始し、乙女を赤絨毯の元へと歩かせていった。
“ アッ!? …あの子… …あの子だわ…… ”
其の様子を見ていた香織は、はたと気付いた。
今迄は、香織の座らされている場所からでは、後ろ姿しか見ることが出来なかったが、
上段で横を向き、且つ、強い照明の下を歩かされるところに至り、やっと分かったのである。
今、あの段上を歩かされている乙女は、
あの暗室の中で、終始香織の腕の内で怯え、震えていた、あの、美少女だったのである。
香織は、何とも言えぬ気持ちに覆われた。
誰一人知っている人間がいないと思っていた場所に、ほんの僅かではあるが、
互いに顔をしり、言葉を交わし、肌を寄せ合って苦悶を共有した相手が居たのだ、
という、ささやか安堵感と、其の唯一の知人が、
選りにも選って、この得体の知れない謎の儀式の、
最初の犠牲者になってしまう事への無念さ、
そして、そんな儀式を何れ自分も受けさせられるのだという絶望感が、
彼女の脳裏を順々に周回しているのである。
そんな思念が、香織の心を苦しめている間に、
其の美少女は、中央に敷かれた赤絨毯の元に到着し、
其処で、先程と同様に、新たな先導畜の2匹に引き渡され、
同じく、打ち鳴らされた太鼓の音の合図によって、
今度は、黒天使の待ち構える教壇の下へと、
少女の首に嵌められている首輪と同色の、真紅の道の上を進まされて行った。
不安と恐怖に占領され、激しく脈打っていた少女の小さな心臓が、
黒き怪人の待つ場所へと近付くにつれて、壊れんばかりに其の鼓動を高め、強めていく………
そして、其の異形の使徒を、直前にて仰ぎ見た時、乙女の脈動は、ついに、其の頂点に達した。
最早、何も考えられない、何も感じられない、
只、眼前に聳え立つ、漆黒の天使の眼から放たれる、
凄まじい覇気に飲み込まれ、心身を硬直させるのみだった。
そして、乙女の中で、時間と空間が停止していた、其の間に、
次の引継ぎ作業は行われ、例の合図と共に、
新たな二匹が、乙女の下に寄り立ち、其の両手で乙女の体を掴み、
頭部から足先に至るまで、未だ、あどけなさが残る美少女の全裸体を、
隈無く触診していったのである。
やがて、全裸の雌畜達による、乙女の裸体の診察が終わると、
2匹は黒天使に対して、その場に座り込んで土下座をし、
さらに、其の内の一匹が顔を上げ、黒天使に向かって発言した。
「 黒天使様に申し上げます。
此の雌畜、全身の如何なる処にも、
不具は、一切、御座いませぬ。
白き御神の飼畜として、
満足な働きを果たし得る、良畜に御座います。 」
実に滑らかな日本語での報告であった。
と言う事は、先程から、雌畜だの先導畜だのと呼ばれていた、
この人間?も、香織達と同じ日本人の女性なのだろうか?
或いは、かつては、そう“だった”のであろうか?
どうやら、其の答えは、この美少女が、知っている様である。
「 …………?…………!?…………!!!!!!?…
………おッ……… ……おっ… …おねいちゃん!!?… 」
これは、何と言う事であろうか!?
極点に達していた緊張の為に、全く認識出来ていなかったが、
其の聞き覚えのあった声を聞き、改めて其の声の主を確認してみると、
今迄、この美少女の全裸体を弄り続け、
そして、今、両手、両膝をしっかりと床に付け、
土下座の体勢を取りつつ、壇上の黒天使に上奏していた一匹の先導畜が、
実は、この美少女の、姉であったようなのである。
仰天動地の乙女は、混乱の濁流に言葉を詰まらせながらも、
奇妙な再開を果たす事となった肉親に、思い付く限りの言葉をぶつけた。
「 なんで…? なんで…? なんで… …おねいちゃんが…?
…あの時… 事故で… …生きてたの…? …よかった…
…でも なんで……
ここは… …おねいちゃん… どうして …あの…あ…… 」
事故死した筈の姉が生きていたという驚きと、喜び、
そして、何故、生きていたのか?
どうして、此処にいるのか?
そして、何故、自分も此処にいるのか?
等と言う様に、少女は噴出する疑問と感情を、其の姉に吐露した。
しかし、そんな妹からの、精一杯の言葉に対して、
其の姉が発した言葉は、実に冷静、且つ、厳然としたものであった。
「 美鈴
黒天子様の御前です。
無礼な私語は御止めなさい。
さあ、此れから黒天子様が、
あなたにも、畜洗礼を施して下さるわ。
余計なことは考えずに、
有り難い誓いの御言葉だけを良く御聴きなさい。 」
・
・
・
「 …え…? ……おねいちゃん……? なに言ってるの…?
……ねえ…? …おねいちゃん…?! …おねぇ… 」
「 黙りなさいッ!!! 」
「 !!!?…………………………………………………… 」
再会したばかりの姉の口から出た、冷徹な叱責に、少女は、絶句し、
其の思考回路は、再び機能を停止させられた。
乙女の瞳に、僅かに灯っていた希望の光は消失し、
再び、底知れぬ絶望の暗中へと引き込まれて行く。
そして、そんな茫然自失とした儘、
枯れ木の様に虚ろに立ち尽くしている少女に、
彼女の運命を決する、黒天使の言葉が投げ掛けられて来た。
「 汝に問う。
汝は、此れ迄、
汝が、下界に於いて犯した、
汝が、尊ぶべき畜生の道より外れた、
数多の罪を 今、此処に、 悔い改めるか? 」
・
・
・
・
暫くの間、少女は沈黙した。
だが、其れは、
乙女が、この問いへの回答に苦慮し、
考えあぐねている事から発生したものでは無い。
既に、この少女の思考は停止しており、黒天使の言葉も理解してはいないのである。
だが、しかし、
言葉は理解しては居らずとも、
黒天使の両眼、そして、其の全体から迸しっている、
言語を絶する其の【力】は、乙女の心身を完全に捕らえ、
其の中枢に、忘我と、服従の牙を、深々と突き立てていた。
・
・
・
・
そして、さらに、暫くの沈黙が続いた後、
乙女は、消え入りそうな声で、こう答えた………
「 ……悔い…… ……改めます…… 」
其の、微かな返答が壇上に届いた後、
黒天使は、無言の儘、ゆっくりと、深く頷き、
続いて、体をを半転させて巨像の方に向きを変え、
今度もまた、其の像に対して、深々と一礼して上体を戻した。
そして、その後。
「 御聖水………御下放ッ! 」
と、黒天使は声を轟かせた。
すると、其れからまも無くして、室内の最奥から、
荘厳とした雰囲気を醸し出していた白い巨像に、
大いなる変化が、起こったのであった。
ジャ――――――――――――――――――――――
という、大きな飛沫音を打ち鳴らしながら、
突如、大量の液体が、裸像より流れ出て来た。
其の水が流れ出てきた場所…
其処は、ペニスであった。
直立した白い裸像…
其の裸像に施された男性器の彫刻。
其処から、大量の液体が噴出して床に落ち、
其の儘、其の床に彫られた扇形の窪みの中を、
教壇の方向へと流れ落ちて行って其の下を通過し、
遂には、赤絨毯と教壇の間に空けられていた、あの縦穴の中に流れ込み、
見る見るうちに、其の縦穴を、液体で満たしていったのである。
そして、縦穴が、其の液体によって
完全に満たされると、裸像からの噴出は停止した。
そして、それを見届けると、黒天使は再度一礼し、
また、乙女の方に向きを戻したのであった。
さらに、其の後…
黒天使は、緩やかに、且つ、重厳とした口調で、
眼下の乙女に対し、こう諭した。
「 神は、汝を、御許し給うた。
因って、汝は、
汝の魂と肉体に巣くう、
其の悪しき俗界の穢れを
全能なる御神が御恵み下さった
此の、慈愛の聖水を以って浄化するが良い。
然して、汝は、
穢れ無き無垢の素体へと回帰し、
其の純正なる心身の基に神畜の契りを交わし、
神に飼われる奉畜として生きることを誓うが良い。 」
黒天使が、そう言い終えると、
今度は、其れ迄、土下座をして、
地にしっかりと平伏していた2匹が、
徐に立ち上がって、美鈴の背後に密着し、
其々が、美鈴の両手と両肩に其々の手を遣やると、
只、呆然と立ち尽くしているだけの美鈴の体を、其の儘、
前方の水瓶に蕩蕩と湛えられている其の【聖水】の中へと、押し進めていったのである。
縦穴には、赤絨毯の方向から、
穴の底部に至る、三段の階段が設けられており、
美鈴と、其れに続く2匹は、其の階段を、一段一段ゆっくりと下りていった。
足元から、脹脛、さらに、其処から、太腿へと、
乙女の裸体が、水底へと、其の歩を進める毎に、
黄金色の液体に沈み込む純白の表皮が、其の聖水の色と同化していく。
やがて、美鈴達の足が水底に到着した。
深さ1メートル程の水瓶の底部に立たされた美少女の肉体は、
既に、彼女の臍辺りまでが、聖水の中に浸かっていたのであるが、
どうやら、其れでは、未だ不十分な状態であったらしく、
同じく聖水に浸かっている2匹は、
美鈴の両肩に、下方に向かって力を加え、
乙女の裸体を、水底に正座させた。
そして、口元にまで聖水が及んだ少女の、
辛うじて水面から表出している後頭部に手を当て、
其の儘、頭を下方に向かって押し倒し、聖水の中にて土下座させたのである。
・
・
・
……ばしゃんッ……
時間にして約十秒程であったろうか?
暫しの、聖水中土下座の後、2匹は美鈴の顔を引き上げ、大気中へと戻した。
人形の様に美しいが、人形の様に無表情な身少女の美顔の上を、
生暖かな聖水の雫が、ポツリ、ポツリと滴り落ちている………
暫し続いた静寂の後、
やがて、黒天使が、再び発語した。
「 汝、
何時、如何なる時も、
聖なる白き御神の為、
其の、血と、肉と、魂の、
一切、全てを捧げ奉り、
只、御神の為にのみ生き、
全身全霊をもって奉仕する、
善良正統なる飼畜となる事を、
今、此処に、誓うか?… 」
と、厳かに問い掛ける黒天使…
其の、胃形なる姿が、
視点も定まらぬ儘の乙女の瞳に、ほの暗く、現れている……
そして…
・
・
・
・
「 ……はい…… ……誓います…… 」
・
・
・
・
・
と、我知らず、美鈴は、誓った………
がらんどうになった乙女の、空ろな顔が、
緩やかに揺らめく黄金色の水面に映っていた………
つつ゛く
突然ですが、
皆さんは、『ヤプー』の、何処に感銘を受けましたか?
ちなみに、私は、
この作品の世界設定の壮大さと、緻密さに、そして、其の奇天烈ぶりに、
其れ以外の官能小説には無い面白さを感じました。
『家畜人ヤプー』こそ、唯一無二のSFSM物語だと考えています。
作者さん、お疲れさまです。
私もヤプーの世界設定と奇天烈ぶりに感銘を受けました。
世界全体が女性上位の社会というのもいい。
ただ、日本の古い歴史や伝説とのこじつけは読み飛ばしてます。
はっきりいってその部分がなかったらもっと集中して楽しく読めたと思う。
食肉にされるところもあまり好きではない、、、、かな。
黒天使は、酷使されて一般に短命に終わる黒奴という存在をある意味超越
しているのでしょうか。クラークの「幼年期の終り」のオーバーロードを
連想してしまいました。
そういえば沼正三氏は、初稿執筆時の一般的なレベルを超えて海外SF
にも精通していたような気がします。 >>188
私も、天照とアンナ・テラスの関係や、
ヤスクニとテンノー一族などの一節は、
沼氏とは、世代が異なる事も在ってか、
特段、興味が湧く事は在りませんでしたし、
百人一首など、所々で散見される、
度を越した駄洒落には、思わず失笑してしまいました。
ですから、あれ等の様な事柄に、ページを割くのならば、
寧ろ、結局、語られず仕舞いになってしまった、
南極飼育所の内情と、其処での百合江の末路。
或いは、ヤプムショウや、カヨの其の後。
又は、土着畜人狩猟の詳細を、描いて頂きたかった。
と、今も残念に思っております。
しかしながら、そういった消化不良の感が残ったが故に、
ならば、自分で再構成しようと思うに至ったのでありますが…
何れにしましても、此れ程迄に夢中にさせられる読み物を、
私は、他に知りません。
>>189
そのようですね。
そもそも『ヤプー』という名称自体が、
『ガリヴァー旅行記』からの影響を感じさせますね。
沼正三氏は、まさに、日本の スウィフト だと思います。
投下漏れが、有りました。
>>181
>>182
の間に、以下の文章が入ります。
…ぴちゃんッ…
美鈴の、白く小さな冷たい右足が、微かな半濁音を伴いつつ、
生暖かく、黄色味掛かった液体の中へ、ゆっくりと潜っていく…
…ぴちゃんッ…
其れに続いて、今度は左足が…
…ぴちゃんッ…
…ぴちゃんッ…
…ぴちゃんッ…
…ぴちゃんッ…
更に続いて、
美鈴の背後に付いていた2匹の両足も、
聖水の中へと、相次いで入って行った。
正常に表示されない、とは?
携帯からなら見れますよ。 不思議です。
他の板に貼り付けた画像は見れるのに、
何故かSM板に貼り付けると『未検出』となってしまいます。
しかし、皆さんが閲覧出来ているのであれば問題は在りません。
御報告、有難う御座いました。 リンクで飛ぶと見られないような。
アドレス直打ち込みでOKです。 >>204
御指摘の通りにしてみたところ、
此方からも見る事が出来ました。
貴重な御意見、有難う御座いました。 富樫先生と沼先生の作品は月単位で待っても読む価値があります。 >>206
そういえばNGLで人間が蟻に狩られて餌置き場に素っ裸で山積みにされてる
場面があったね。
あれは俺も結構興奮したわ。
【グレイ】
爬虫類より進化した知的生命体。
地球人文明を遥かに凌駕する超高度文明を有する。
3000万年前の太古より全宇宙を支配する代表的生命体。
第1話、人間狩り
グレイの小型宇宙船は夜の側にある日本列島の山間部に着陸した。
ここを着陸地点に選んだ理由は、上空から観測してこの小さな列島が、
この星で最も人口が密集し、かつ文明が進んでいるように見えたからだ。
グレイは平均身長120センチ、腕が2本、足が2本で直立歩行をする。
指は両手、両足共に3本づつしかない。
皮膚は灰色で体毛はなく頭部ではダークブルーの二つの大きな目が妖しく輝いている。
通常衣服は着用せず、生殖器官ははるか昔に退化しており痕跡すら残っていない。
彼らの繁殖方法は体細胞内の遺伝子の配合・組み換えによって出来た新たな個体遺伝子を、
人間のメス(彼等グレイから見れば、人間もまた広大な宇宙の中の一惑星に生息している、
下等な野生動物のなかの一匹に過ぎないため、こうして動物的な性の表記を行っている)
の卵細胞と、その子宮を利用しての家畜代替生殖法よって行われる。
彼らが地球に来た目的は、その生殖方法の材料・道具として使用できそうな、
若く健康的で繁殖能力の高い人間のメスを捕獲することと、
彼等の旺盛な狩猟本能を満たすための純粋な娯楽としてのハンティングだった。
高度に進化し、強大な文明を有するに至ったとはいえ、爬虫類をその直系の祖先に持つ彼らは、
大脳辺縁系に深く組み込まれた狩猟本能・闘争本能などの攻撃的・嗜虐的な性向を未だ色濃く残していた。
その為、こうして時折、未開の惑星を訪れては野生動物を狩り立てるのだ。
3人(彼等からすれば、【人】と呼ぶに値する存在はグレイ以外には存在しない)
のグレイが戦闘服に身を包み宇宙船を後にして都市部へと向かった。 グレイの戦闘服は軽量で、かつ飛行能力を有し、着用者を光学迷彩によって透明にすることも可能だ。
また、極めて優れた防御力をも有し、地球人の持つ兵器による攻撃など何ら問題にしない。
3人のグレイが向かった先は産婦人科だった。
生殖能力をはるか太古に遺棄してきた彼等グレイは、他の原始的な生物が行っている
【交尾】・【出産】という生殖行動全般に強い好奇心を持っている。
グレイ達が産婦人科の医院に到着した時にはすでに夜が明け、診察が始まっていた。
まずグレイの一人が産婦人科医院全体をエネルギーバリアで包囲・封鎖した。
外界からの干渉を避けるとともに、バリア内に閉じ込められている獲物が、
外部へ逃げ出すのを防ぐためだ。
捕獲準備を終えたグレイ達は、迷彩機能を解除して産婦人科の待合室にその姿を現した。
待合室では20匹程の人間が診察を待っていた。
また、その他にも数名の看護婦が仕事中であった。
産婦人科なので患者は殆どが若い女性、すなわちメスである。
そして、その内の約半数が妊婦だった。
我が子を宿して大きく膨らんだ腹部を、慈しむ様に両腕で大切に抱いている。
女たちは、最初何がおこったのかわからないようだったが、
グレイの一人が近くにいた妊婦の一人に?みかかってレーザーナイフで腹を切り裂くと、
凄まじい鮮血とともに、たちまち部屋中に絶叫と悲鳴が轟いた。
腰を抜かして動けない者達、鬼の形相でグレイに物を投げつける者性達、我先に逃げ出そうとする者達。
しかし、逃げ出そうとした者達は医院の玄関でエネルギーバリアに阻まれ、
グレイに物を投げつけた者達は、光線銃で撃たれ、一瞬にして真っ黒に炭化した。
最初に腹を裂かれた妊婦は子宮から胎児を引きずり出されていた。
まだ生きているが出血が激しく間もなく息絶えるだろう。
そのグレイは妊婦から胎児と女性器をレーザーナイフで切り取ると、
持ってきていた防腐液で満たされた透明のカプセルに入れ、腰にぶらさげた。
狩りの記念品である。
虫の息の妊婦の残骸を捨て去ると、グレイは続いて、妊娠の判定に来ていたOLに襲いかかった。
必死に逃げようとするOLを押さえ込むと戦闘服のスイッチをいれた。
すると背中に背負った金属の背嚢から10数本の細いチューブが伸びてきて、グレイに抱きすくめられているOLの体をまさぐり始めた。
「アアアッ!いやーっ!助けて!離して!」
チューブの先端は抵抗するOLの肛門と生殖器を発見すると、すかさず体内に侵入していった。
「グワッ!ギャアアアッ!い、いたい、いたーいっ!」
チューブの先端は体の内壁を突き破り更に奥へと侵入し、内臓を破壊しているようだ。
さらに上半身をまさぐっていた別のチューブたちがOLの口と鼻と耳を発見し侵入した。
「アオオオッ!もごっ、もごっ、むんんんん!」
口をふさがれたOLは絶叫したくとも声にならない。
耳から侵入したチューブは鼓膜を破り、脳へ侵入する。
全てのチューブがOLの体に充分な深さまで侵入し終わると一斉にOLの体液を吸引し始めた。
「グギャアアッ!!!・・・」
耳から侵入したチューブに脳髄を吸引されたOLは絶命した。 なおもチューブ達は絶命したOLの体から体液を吸い取り続けている。
吸引した体液は、凝縮されてグレイが背中に背負っている金属ケースに収められる。
これも記念品の一つで、爬虫類の彼等はハンティングが終わった後、
獲物の体液から作ったスープで打ち上げの宴を催すのだ。
やがて全ての体液を吸い取られ、骸骨に皮膚が張り付いただけの
ミイラ状態になったOLの体は、打ち捨てられて床の上を転がった。
こうして、ひとしきりの殺戮を楽しみ、昂ぶる嗜虐欲を満たしたグレイは、
殺戮現場で恐怖にへたり込んでいるか、
バリアで閉ざされた出口で立ち往生していた生き残った女たちを、
待合室の一箇所に集め、横一列に整列させると、恐怖に竦む女たちに自動翻訳を使って命令した。
「衣服を全て脱いで全裸になれ。
服の他にも身に着けているものは全部取り外せ。
素っ裸だ。判ったかッ! 」
女たちは震えながらも言われたとおりに服を脱ぎ始めた。
もう何人も目の前で惨殺されている。
それも最も酷いやり方でだ。
相手が宇宙人であるとかはどうでもよかった。
なんとかしてここから生きて逃げ延びたかった。
「お、お願い。何でも言うこときくから・・・殺さないで・・・」
女たちはブルブルと震えながらも命令どうり全ての衣服を脱ぎ去り、
時計や指輪等の装飾品も取り外して宇宙人グレイの前にその若く白い全裸の肉体を晒した。
女達が全員全裸になったのを確認すると、グレイは列の端に立たされていた女のほうから、
一匹ずつ順番に上半身の検査をしていった。
左右の乳房の発育度合いと、その張り具合。
乳輪と乳首の大きさと、その弾力性。
骨盤の大きさや、恥骨の出っ張り具合などの肉体の有様を、手で摘んで弾いたり、機械で測定したりして確かめていく。
「床に仰向けになり、脚を開いて両手で生殖器を広げてみろ。
腰も上に浮かせろ。 こっちによく見せるんだ。」
「はい・・」
上半身の検査を終えたグレイが出した次の命令の言われるがままに
女たちは床に寝そべって仰向けになり、両脚を開いてあらわになったワギナの内側に生える二枚の肉襞を、
両手の指で摘んで左右両側に広げて生殖器を剥き出しにすると、グレイに良く見えるように上方に腰を浮かせた。
恥ずかしさよりも恐怖が先に立っており命が助かるためなら何でもするつもりだった。
グレイは、無理な姿勢に全身をプルプルと痙攣させながらも、懸命に姿勢を維持する女たちの股間に顔を近付けると、
上半身の時と同じように手や指で弄ったり、機械で測りながら女たちの局部を調べ上げていった。
全員の検査が終わり、再び立たせて整列させると、
今度は何をやらされるのかと不安と恐怖に慄いている全裸の女達を眺めながらグレイは語り始めた。
「我々には生殖器がないため子供が産めない。
故に我々が子孫を残していくためには、生殖能力を持った他の生き物の生殖器を使って、
我々の代わりに繁殖行為を行わせ、我々の子を産ませる習慣があるのだ。
そして、お前達の生殖器は上も下も優秀だった。
喜べ、全員合格だ。
これからお前達は、我々の宇宙船によって専用の牧場に運ばれ、
そこで繁殖能力の続く限り、一生我々の子供を産み続ける生体代理出産機として飼育されるのだ。
お前達は若くて優秀なメスだから、良い家畜になりそうだ」 「いッ・・いやーーーッ!!」
一匹の女がそう絶叫しながら列を離れて走り出した。
グレイは逃げ出そうとする女の背中にレーザーを一発を打ち込んだ。
「 ギャアアアッ!」
女は断末魔の叫びとともに、瞬時の内に黒い炭の塊となり、
そのまま床に崩れ落ちてバラバラに砕け散った。
辺りに黒煙が舞い上がる。
グレイは、やれやれと呆れた様な笑みを浮かべながら銃をしまった。
「抵抗しても無駄だ。
死にたくなければおとなしく船に積み込まれるんだな」
女たちの潤んだ瞳が、絶対的な絶望の中に沈み込んでいった。
観念しておとなしくなった女たちは、グレイに小突かれながら、
上空で待機していた宇宙船の真下に連れて来られると、
青白い光線とともに船内に引き上げられ、用意されていた家畜用の檻の中に閉じ込められた。
一時間後、三人のグレイが引き上げたあと現場となった産婦人科医院は血の海となっていた。
現場に残された遺体は、ほぼ全員が体液を搾り取られるか、性器と子宮を抉り取られて絶命しており、
医院長の産婦人科医の他抵抗した数名の人間は、光線中で黒こげにされた粉末となって見つかった。
只一人の生存者として、トイレに隠れていた女子高生が発見・保護されたが、完全に正気を失っており、
犯人は宇宙人で、他の人間達はその宇宙人に家畜としてさらわれた言い張ったが信じるものは誰一人としていなかった。
近頃は、引越しや仕事やその他諸々の用事で落ち着いて居らず、
今少し創作意欲が沸き起こりませんでした。
この状況は、今暫く続きそうです。
なので、繋ぎとして短編を投下致しました。
尚、上記の話は、現在もSM板に在る「生体実験小説」の中から、
私が感銘を受けた話を、加筆・改編したものです。
気にせず充電してください。
江川版屑ヤプーとは桁違いに、沼さんのヤプーは待って読む甲斐があります。
短編の方も面白いですよ。 真っ直ぐに言いマツ。
早く続きをお願いシマツ。m〇m
第壱拾壱話
【 拒絶 】
「 雌畜よ。
御神は、汝を神の飼畜として飼養なさる事を御決めになられた。
此れにて汝は、誉れも高き神畜の一群に加えられたのである。 」
虚脱した乙女の虚ろな誓いの後、
其れを聞き受けた黒天使は、そう宣告した。
そして、黒天使は更に、穏やかな口調でこう言葉を続けた。
「 喜ぶが良い。
御神は、新たなる飼畜の一匹と成る事を誓った汝に、
此れより、祝福の聖水を、御恵み下さる。
勿体無くも下賜された、御神からの賜り物である。
己が身の上の幸福と、御神への尊崇の念を思い、
畏まって頂戴せよ。 」
そう黒天使が告げると、
今度は、美鈴の左右後方に位置していた2匹の内の右側の一匹が、
其の両手で美鈴の小さな額と細い顎を掴み、
グイッと其の顔面を上方に向けさせ、更に顎を下方に動かし、開口させた。
そして、(美鈴から姉と呼ばれた)左側のもう一匹が、
天を仰がされて固定されている美鈴の左前方に回り込んで来た。
すると、其の雌は、其の両手を用いて蕩蕩と湛えられている聖水を、
ゆっくりと、恭しく掬い上げ、
更に、頭を一度深く下げた後、
其の手中の聖水を、静かに口に含んだのであった。
そして、
「 御聖水…
御下賜! 」
という、黒天使の、短くも重厚な号令が響いたのと共に、
其の雌は、己の口唇を、美鈴の口唇へと近付け、
其の儘、美鈴と接唇した。
すると、雌は、其れまで己が口中に留めておいた聖水を、
美鈴の口内へと放流し始めたのである。
そして、含んでいた聖水の全てを、美鈴の口腔へ注入し終えると、
其の儘接唇しつつ、右手で美鈴の鼻孔を閉塞し、
美鈴の呼吸を不能にした。
そして、暫しの静寂の後……
……ゴクッンッ……
という美鈴の咽喉元からの小さな嚥下音を伴ないつつ、
聖水は、乙女の臓腑へと送り込まれて行ったのであった。
「 此れにて、
汝の禊と契りは遂げられた。
御神への感謝を抱きつつ、
彼方にて控えておれ。 」
黒天使の宣告に従い、
2匹の先導畜は、少女の体を両側から掴んで美鈴を立ち上がらせると、
乙女の後頭部に手を回し、其の儘上体を折り曲げさせて一礼させた。
そして、再び美鈴の手を取って美鈴を反転させ、
今度は先程降りてきた階段をゆっくりと上っていった。
そして、上り終えたところで美鈴を振り向き直らせ、もう一度深々と拝礼させると、
また、向きを反転させて、元来た赤絨毯の道を連れて行き、
美鈴は、彼女が歩かされた赤絨毯の、其の出発点にまで連れ戻されたのである。
そして、美鈴は、其処で待機していた5組目の先導畜達に引き渡され、
其の2匹によって、黒天使から見て右側の通路に向かって体勢を変えさせられた。
尚、美鈴が此れまで歩ませれて来た経路、
つまり、黒天使から見て左側の通路上では、
先程、太鼓が打ち鳴らされていた各地点で、
美鈴と同様に拘束具から解放された全裸の美女達が、
先導畜達に両脇を抱えられながら、
或る者は不安そうに顔を強張らせながら、
又、或る者は呆然と無表情に立たされている。
美鈴が最初の畜洗礼へと引き立てられて行った後、
其の後を追わされる形で連れて来られたのであろう。
「 続いての新畜…
参れ。 」
美鈴が最後の先導畜達に引き渡されると共に、
再び黒天使の号令が下された。
そして、美鈴が先導畜によって元の下層へと下ろされて行く一方で、
彼女の後ろに並ばされていた女達は、
其の、うら若く、瑞々しい肉体を、神前に披露させられつつ、
【飼畜への道】
を、続々と歩まされていくのであった………
この続きは、7月内に、
第壱拾弐話【人か?獣か?】
と一緒に投下出来ればと思っています。 >>229
長身美形女優ばかりならよかったのに。制作費的にムリか。
制作費といえば、映画化の話はどこへいってしまったのだろう。
まあそんなことより正二氏の続投に期待。 >>230
ヤプーの小説スレで探したけど、映画化のHPはここだったかな?
ttp://www.yapoo.skr.jp/index.shtml
なくなってるみたいだけど >>224の続きです。
・
・
・
・
…悔い改めます…
・
・
・
…はい… …誓います…
・
・
・
…誓います… …はい…
・
・
・
…誓います…
・
・
・
・
・
香織が座らせられていた場所は、
室内最下層の最後部であり、
前方の階段を上った先は死角となっていた。
其れ故、香織は其処で一体何が行われているのか
全く解らぬまま、実に5時間以上の長きにも渡って
前屈みの窮屈な体勢を強いられ、
凝り固まった肉体から滲み出るベットリとした苦痛と、
壇上へ連れて行かれた女達が、
全身ずぶ濡れの状態にされて連れ戻されて来た事による
恐怖心に苛まれ続けた。
そして、香織の前の女達全てが連れて行かれ、
最後に壇上へと引っ立てられた香織は、
遂に、階段を上った先の光景を眼の前にし、
今まで此処で行われてきた行為の実態を知った。
そして、香織は其の胸中に、
強い反感と怒りの念を燃え上がらせた。
“ 何てことなの!?
こんなに大勢の、
それも何の罪も無い普通の女性達を、
あんな残虐なやり方で誘拐・監禁した挙句、
こんな醜悪で、変質的な遊戯によって玩ぶなんて!
何が神よ!
何が天使よ!
何が畜生よ!
あれこれともったいぶった口ぶりをしていても、
やっぱり、弱い女に乱暴して楽しんでいる、
異常性欲者達の、身の毛も弥立つ凶悪犯罪よ!!! ”
だが同時に、其の怒れる心中には、
消ええぬ疑問と苛立ちも湧き上がっていた。
女達が次々と、あの黒衣の男の命令に、
無抵抗に、いとも易々と従って誓いの言葉を述べ、
水瓶の中に裸身を沈め、白亜の巨像に平伏し、
深々と拝んでいく様が、如何とも理解し難く、
又、腹立たしかったのだ。
何故、彼女達は少しの嫌がる素振りも見せぬ儘、
あんな屈辱的な仕打ちを受け入れているのだろうか?
恐怖心に駆られて仕方なく従っているにしても、
余りにも素直過ぎるのでは無いか?
あれではまるで、意思の無い人形ではないか?
と、壇上の隅の方から、
香織は、眼前の悪辣且つ奇怪な行為に対して、
憤怒と疑問の念が入り混じった視線を向けていた。
だが、しかし、
次に打ち鳴らされた太鼓の音と共に、
両脇の先導畜達によって壇上の中央部へと引き出され、
長大なる真紅の絨毯の上に立たされた後、
其の先の【存在】を真正面から眼にした時…
香織は、今自分が、
言い表しようも無い程に異質で、
尋常ならざる別世界の中に、
其の身も心も総てが飲み込まれようとしている事を思い知らされた。
" 他の事を考えよう。
気を散らさなくては…
あの男の眼を正視してはいけない…
在らぬ方を見なくては…… ”
香織は反射的にそう思った。
しかし、
そう考えれば考える程に、
益々、其の男の異形なる姿が、
香織の脳内を占拠してしまう。
しかも、視線を逸らそうとしても、
其の懸命な意思は、
彼女の眼球には全く届かないのであった。
“ 何故!? ”
乙女は驚愕した。
しかし、其の思いも、
彼女の表情には少しも反映されてはいない。
激しく動揺している心とは裏腹に、
彼女の肉体は、其の両脇を抱える先導畜達によって、
ゆっくりと真紅の魔道を歩まされ、
ついに、其の終点に辿り着いた。
そして、例に依って肉体の査定が始まった。
待ち構えたいた2匹の雌畜の両腕と視線が、
顔面。
乳房。
腹部。
腰部。
臀部。
性器。
両腕。
両脚。
と、
香織の肉体の隅々迄を這い回って行く……
“ ……いやっ!……
……やめて……
………おねがい……… ”
香織は、胸の内で叫び、懇願した。
しかし、乙女の美体は、相変わらず
其の主の指令に反応する事は無く、
只、人形の様に力無く直立した儘、
先導畜達のされるが儘に裸体の査閲を受け入れている。
どうして動けないのか!?
香織の焦燥はさらに肥大して行く。
どれ程強く心で念じても、
体が全く言う事を聞かない。
まるで金縛りにあっているようだった。
脳は覚醒しているので意識は有るが、
体が睡眠状態の儘である為に、
口も開けなければ、指一本動かせぬあの状況であった。
「 黒天使様に申し上げます。
此の雌畜、全身の如何なる処にも、
不具は、一切、御座いませぬ。
白き御神の飼畜として、
満足な働きを果たし得る、良畜に御座います。 」
香織が心身の乖離に胸中を掻き乱されていると、
其の乙女の裸体を診断し終えた雌畜の口から、
例の言葉が聞こえてきた。
そして、さらに続いて…
「 汝に問う。
汝は、此れ迄、
汝が、畜界に於いて犯した、
汝が、尊ぶべき
畜生の道より外れた数多の罪を
今、此処に、
悔い改めるか? 」
という、異形なる男からの問いが香織に向けられた。
“ 何を馬鹿な事を!… ”
香織の心は、直ぐさま大いに反発した。
が、しかし…
「 ……悔い……
……改めます…… 」
…香織は、唖然とした……
あれ程必死に拒絶の念を送り続けても、
まるで反応の無かったこの体が、
何故、自分が心にも思っていないことは、
こうも易々と、口にしてしまったのか?……
………どうして?………
この男は一体何者なのか?…
まさか、本当に神の意を受けて遣って来た、
本物の天使なのか?…
だとすれば…
自分は、この男の言う通り…
人間ではなくて…
神に飼われる……只の畜生という事なのか!?…………
…………どうしよう?…………
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
どうしよう
香織の動揺と混乱は、とうとう、其の極点にまで昇り詰めた。
聡明にして気丈なる乙女の心が、
臨界領域を突破した暗黒のカオスによって
ドロドロと融解していく………
「 神は、汝を、御許し給うた。
因って、汝は、
汝の魂と肉体に巣くう、
其の悪しき畜界の穢れを
全能なる御神が御恵み下さった
此の、慈愛の聖水を以って浄化するが良い。
然して、汝は、
穢れ無き無垢の素体へと回帰し、
其の純正なる心身の基に神畜の契りを交わし、
神に飼われる奉畜として生きることを誓うが良い。 」
漆黒の天使からの宣告が、
其の鋭い眼光諸共、黒水晶の様な乙女の瞳に射込まれた。
稀類なる美少女の瞳孔は、
其の動きを停め、次第に弛緩し、澱んでいった…
この時、香織は、其れ迄とは全く異なる、
得も言われぬ様な心地良さの中に浸っていた。
魂がフワリと浮き上り、
眼前が極彩色の神々しい光で溢れている…
《 汝は家畜である 》
《 汝は家畜である 》
《 汝は家畜である 》
何処からとも無くそんな言葉が聞こえてくる。
緩やかで、温かみの有る声で…
とうとう幻聴まで起こったようだ。
だがそんな事はどうでもよくなっていた。
繰り返し語りかけられる其の言葉に、
香織は、自分の凍て付いた魂が優しく抱擁され、
深遠なる慈愛によって温められて行く様な気持ちを覚えていた。
ふと、気付けば、
自分は、聖水の水瓶へと続く階段の前に立っていた。
《 汝は家畜である 》
《 汝は家畜である 》
《 汝は家畜である 》
子守唄の様に心地良く、
幾度も繰り返される其の言葉に誘われるかの様に、
香織は、其の階段へと脚を下ろしていく…
“ …家畜…
…あたしは…
…家畜………あたしは…家畜…… ”
自分は人間ではない…
神様に飼われる家畜なんだ…
そんな考えが自我の片隅にポツリと生まれたかと思うと、
其の思いは急速な膨張を遂げ、
忽ち彼女の心の主役となった。
あれ程嫌がっていた筈なのに…
今では其れが当然の事に思える…
いや、其れどころか気持ち良くさえある…
身心の総ての力が抜け去り、痺れた様な陶酔が訪れた。
胸底の溜まり気を吐くと、香織は間遠い呼吸に移っていった。
“ 私は人間では無い…
私は神様の家畜なんだ… ”
乙女は与えれる言葉を夢心地で聴いた。
無上の音楽の様に心地好く、
深い安らぎが薫風のように身を包んだ。
そして、階段を下って来た香織の右足の先が、
水瓶に湛えられた聖水に触れようとしていた…
…しかし、其の時、香織は視たのである…
黄金色に輝きながら、緩やかに揺らめく水面に、
全裸体に首輪一つを嵌められただけの自分の姿を…
無表情で、生気が感じられぬ人形の様な自分の顔を…
そして、
水面に現れている自分自身の、
其の輝きの消えた漆黒の瞳と目が遇った時、
香織の中を、
母や父、
そして、此れ迄の18年間に渡る自分の姿が、
稲妻の様に一気に駆け巡った……
…其の直後…
香織の体は、動きを止めた。
そして、伸ばしていた右足を後ろへ戻した。
彼女を背後から聖水へと誘導していた先導畜達が、
突然、歩を止めた香織の後ろ姿を見ながら驚いている。
そして、暫し其の儘、時が過ぎた後、
腹の底から絞り出したかの様な、低く、強い声で、
香織は言った。
「 ………………………………………ち…違う……
……あたしは………………………
…家畜なんかじゃ………ない…
…私は…人…紛れも無い…
…一人の…………女…
そうよ!
私は、立花香織…家畜でも獣でもない…………人間よ! 」
其の時、笛の音が止まった。
凛然たる張り詰めた静寂が、香織を中心に周囲に広がって行く………
つつ゛く
上に同じ。
ここまででも凄い濃さなのに、
調教が始まったらどうなるんだろう?(´Д`;)ハァハァ
沼タマ。ゆっくりでもいいのでどうか完投をお願いシマツm(_ _)m
第壱拾弐話
【 人か?
獣か? 】
「 放してッ!!! 」
香織は叫んだ。
そして、香織の体を掴んでいた先導畜達の腕を振り払うと、
踵を返して階段を駆け上がり、赤絨毯の上を一目散に駆けていった。
「 助けてーーーッ!!!!! 」
そう絶叫しながら香織は走った。
しかし、香織に差し伸べられる救いの手などは無く、
代わりに迫って来たのは、逃走者を捕らえんとする魔の手であった。
先ず、香織に振り払われた階段付近の先導畜2匹が、
背後から香織の肩を掴まんとした。
だが、香織は更に加速して其れを振り切ってみせた。
次は、赤絨毯の先に立っていた先導畜2匹が、
前方から香織に向かって迫って来た。
しかし、香織は即座に体を右に向け、
掴み掛からんとした2匹を出し抜くと、
其の儘、この先導畜達が出て来た、
壇上の端にある出入り口に向かって走った。
すると今度は、壇上の騒動を見て、
室内の最後部から駆け付けた黒人達5〜6人が、
横一列になって香織の前方に立ちはだかった。
しかも其の手には、あの時黒人の一人が見せ付けた、
あの奇怪な肉棒が、ピンと張り詰められた姿で握られている。
「 コイツメッ!!! 」
立ちはだかっていた黒人の一人が、
大きな怒声を上げて走って来た。
そして、握っていた棒を振り上げると、
香織に目掛けて思いっきり振り下ろした。
「 ナニッ!!! 」
其の黒人は驚愕した。
振り下ろされた鞭を、
香織が間一髪、左に避けてかわした為である。
そして更に、攻撃が空振りに終わり、
体勢を崩されて前方によろめく其の背中に、
香織からの、積盛の怒りが込められた、強烈な一蹴を加えられた。
「 グァッ!!! 」
黒人は痛声を上げ、床の上にドシンと倒れ込んだ。
すると、其の弾みで、手に握られていた長大な肉棒が、
床の上に放り出されたのである。
香織は直ちに其処に駆け寄り、其の肉棒を手にした。
そして、其れを両手で握り、立ち上がると、
肉棒の先端を、残った黒人達に向けながら、
美しくも鬼神の如き気迫を以って、大男達を睨み付けた。
原典の章名に則れば「香織大あばれ」というところでしょうか。
「類稀なる」ヤプーであることが感じられて、今後の展開への期待が
ますます膨らみます。引き続き期待しています。 麟一郎は柔道で、香織は剣道で大暴れということですね。
続き待ってます。
>>215江川のあれは確かにやっつけ過ぎてムカついたけど、
江川の画風は好きなんだよなぁ〜。
だから余計に悔しいんだけど。
あ〜ぁ、江川がGOLDENBOY並みの意気込みで、
ここの沼さんのYAPOOを漫画化してくれたらな〜。 そういえば、ここの沼さんは前に試験投下ですとか言って
雌ヤプーみたいな画とか写真を投下されてましたけど
あれって漫画化の準備だったんですか? ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています