《13:女子トイレ掃除》
5年A組の掃除も、女子が行うはずがない。全て男子に丸投げである。そのため放課後の教室ではせ
っせと箒掛け、雑巾掛けをする小さな男子の姿が目に付く。
だが教室掃除であればまだ良い。女子に酷い罵声を浴びせられながらも黙々と掃除をすれば良いの
だから。男子が最も恐れるのは、5年A組に「トイレ掃除」の当番が回ってきたときである。
トイレ掃除をするのは誰であっても嫌なものだ。しかしこの学級の男子はトイレ掃除という言葉を
聞くだけで震え出す。何故なら彼らは、「女子トイレ掃除」までも押しつけられるのだから。
今日のトイレ掃除は3班の女子の由香利、麻里、千枝の三人。帰りのHRが終わると、彼女達はす
ぐに女子トイレにやってきた。……それぞれの奴隷男子を引き連れて。
「さぁ掃除の時間だよ」
女子トイレに連れ込まれた男子はしょんぼりとして小さく震えている。彼女達は掃除をしない。屈
辱的かつ残酷な方法で、男子に掃除させるのである。
「淳平は床の掃除。裕太と俊夫は便器の掃除ね」
そうは言われても、男子は動かない。何をすれば良いのかわからない。
「ちょっと男子。早く始めなさいよ!」
「…あ、あの…モップもブラシもないんだけど…」
おそるおそる手をあげて意見する淳平。そんな彼を、麻里は笑い散らす。
「キャハハッ!何言ってんの?そんなの必要ないでしょ。あんた達は自分の舌で掃除すんのよ」
地獄の宣告が、ここに下された。彼女達は奴隷男子達に、女子トイレを「舌で」掃除し尽くすこと
を強制しているのである。男子に逆らうことは、出来なかった…
「ほら、分かったんならチンタラしてないで働きなさい」
麻里に頭を踏みつけられ、淳平は床に這い蹲る。そして女子トイレの床のタイルを、ぺろぺろと舐
め始めた。
「う、うう…」
ここは女子トイレ。A組の女子だけではなく、この階の女子全員が使っている女子トイレ。その床を、
ぺろぺろと舐めさせられているのだ。埃や砂が口に入る。それを飲み込まなくてはならない。
だが、それより酷かったのは裕太と俊夫であった。彼らは淳平よりも酷い、便器の掃除を命じられ
たのだ。