○○国の司令官、勇者アンドレイの裁判。
  弁護側は、アンドレイの申し出により、如何なる重罪も受ける代わりに、
  部下の兵士たちの助命、減刑を主張した。
  一方、検察側は、元々アンドレイは指揮官として最も重罪の戦犯であり、死刑は免れない。
  これ以上、罪を重くするのは不可能であり、部下の罪まで加重するのは難しいと主張した。

  審議の結果、検察側は少し譲歩して、アンドレイの部下の助命には賛成、
  一般の兵士については減刑にも賛成した。
  (将校クラスの助命には賛成するが、奴隷化等の罪はそのまま)

  しかしかねてからの打ち合わせどおり、アンドレイの加重刑については難色を示した。
  これも打ち合わせどおり、部下の罪まで被るという意思の証拠を示せ、と主張した。

  裁判官は、検察の主張を妥当なものと了解し、弁護側に、いわば「模擬刑罰」として、
  「奴隷の身分」に落とし、「市中を引き回し」、「公開調教」にかける、という提案を示した。
  死刑に比べればはるかに軽い刑だが、聞くところによると、アンドレイは上流貴族出身とのこと、
  奴隷の身分に落とされ、生き恥を晒すのは屈辱的な刑であろう。

  弁護側はアンドレイと打ち合わせしたが、アンドレイは即座に了承した。
 「如何なる刑罰もお受けします」