>>832
続き

「ア、アンドレイ殿!」
「し、司令官殿!」
「そのお姿は、おいたわしい!」
「申し訳ござらん、われらのために!」

 声がする方を向くと、スタンドの最前列の何カ所かに元部下の兵士たちが、
気の毒そうな表情でアンドレイを見つめているのだった。
わざと最前列に座らされて、アンドレイの醜態がよく見えるように、
アンドレイからも自分の醜態を元部下たちが見つめていることがよく目に入るようにとの配慮からだろう。
 元部下たちに見せたくない醜態を晒してしまい、
なぜか意志とは裏腹にアンドレイの一物はさらに固く大きくなり、
天に突き出さんばかりとなるのだった。
 実際、何度も醜態を晒しているとはいえ、顔見知りの人間、今まで見られていない人間、
それもこれまで自分を信頼してついてきてくれていた部下の兵士たちの前で、
惨めな人間馬に変わり果てた姿を見せるのは、これまでにない屈辱だった。