0850屈辱の勇者
2017/05/14(日) 07:50:48.75ID:z0YU7wLm続き
>>849
続き
「アンドレイ、私の結婚式典で馬車を引いたり、荷車を引いたりする、仲間の人間馬たちと引き合わせてやろう」
こういうメーサ王女に付き従って、王室所有の人間牧場のひとつに着いたアンドレイは、自分の目を疑った。
そこには自分とそっくりの顔をした人間馬の男たちがいたからである。百人はいるだろうか。顔だけではなく、背格好も同じくらいだった。筋肉のつき方などもよく似ていた。
「そう、お前の影武者たちだよ。お前ひとりでは晒し者にできる時間や場所が限られるからな。
わが国の全国いたるところで、いや全世界でお前を晒し者するのが目的だ。
お前はナルシス国のみならず、近隣諸国にも聞こえた勇者。
それがわがアマゾネス国の奴隷となって惨めな姿を晒せば、
わが国に逆らえばこうなるという良い見せしめだ」
「だからといって、私やナルシス国にはまったく無縁の者もいましょうに」
「影武者たちに気の毒がる必要はない。
彼らは影武者となることによって刑期が軽くなる。
捕虜、奴隷、人間馬の身分から数年で解放されることになっている。
それにお前のようなイケメンの勇者の顔や体にしてもらって喜んでいる者も多いし、
人間馬や奴隷にされて晒し者にされる嗜好の者も多い」
「………」