巨大な刃物が振り上げられ、その通り道に拘束台に固定されたV547号と花冠繋ぎになった性奴隷が入っていた。
やつらからは「鳥かご」に縛り付けられたV267V号、その横に私、そして道具を持った隊長と隊員が見えているだろう
「V267V号始めろ」
V267V号は叫んだ
「2週間前、私たち奉仕性奴隷は運命共同体ですと言ったにも関わらず、再びヘーゲルソニア国国民様に対して取り返しのつかない事件を起こしてしまいました。
 私たちはボラキル王国を復興させるために何事にも耐えると、城塞都市フォストンで死んでいった仲間たちに誓ったのは偽りだったのですか。
 前回の件と合わせて、1年復興が先延ばしにしていただきました。さらに、偽りで誓った者1匹に限り、殺処分を受ける権利すら与えてくださいました。
 V267V号も歯をすべて抜くことで贖罪いたします。これでV267V号はヘーゲルソニア国国民様に咀嚼をしていただかなければ餓死し、永久にボラキル王国はなくなります。
 私たち奉仕性奴隷は人間ではありません。そして運命共同体です。この理不尽な状況に耐えられない奉仕性奴隷は遠慮なく売国奴V547号とともに消えて下さい。
 長々とお話しして申し訳ありません。ヒルウェン公爵様のお慈悲で、奉仕性奴隷V267V号の歯をすべて抜かせていただけないでしょうか。なにとぞお願い申し上げます」
「お前たち奉仕性奴隷に言葉が理解できるはずもない。そのような教育をしていないのだからなおさら。
 ならば、歯をすべて抜くV267V号の覚悟を見た後で、消えたいやつは消えるがよい。隊長、初めてよし」
隊長と隊員は木でできた特殊なものをV267V号の口に嵌め、前歯から抜き始めた。
作業が終わるまでの間、隊長の進言通り、耳栓をつけておいた方がよかった。
「ヒルウェン公爵様。奉仕性奴隷V267V号の歯抜き終了しました。V547の鼓膜を破壊し、そして道連れ処刑台での処刑を行います」
「やれ」
隊長は各所に命令を伝達して、実行させた。
鼓膜が破られ、ストッパーが外されたV547号の股がだんだんと広がり始め、その背後では花冠繋ぎになった性奴隷が通過し続けている