>>314 続き
 
  荒崎結紀は思わず目をつぶって深く深呼吸をすると、やがて決心したように服を脱ぎ始めた。
  キャリア女性のシンボルともいうべきスーツから順に脱いでゆき、
  ついにショーツとブラだけの姿になった。
 
 「どうした、手が止まっているぞ。それも脱ぐんだ」
 「いや、待て。気を付けの姿勢をとれ。それから、そのままの位置でゆっくり一回転するんだ」
 「なるほど。エリート弁護士さんにしては、なかなかいいスタイルをしているからな」
 「確かに素っ裸にならなくても十分目の保養になる」
 「それにしても清楚なイメージの女性弁護士が黒の下着とはエロイな」

  別に黒の下着が好きなわけではない。
  単に黒や紺のスーツを着ることが多いので、下着も黒か紺になるだけなのだが。
  見たければ見るがいい、と結紀は自分でも多少自慢にしている全身を晒して、ゆっくり体を回転させた。