荒崎結紀は思わず目をつぶって深く深呼吸をすると、やがて決心したように服を脱ぎ始めた。
キャリア女性のシンボルともいうべきスーツから順に脱いでゆき、
ついにショーツとブラだけの姿になった。
「どうした、手が止まっているぞ。それも脱ぐんだ」
「いや、待て。気を付けの姿勢をとれ。それから、そのままの位置でゆっくり一回転するんだ」
「なるほど。エリート弁護士さんにしては、なかなかいいスタイルをしているからな」
「確かに素っ裸にならなくても十分目の保養になる」
「それにしても清楚なイメージの女性弁護士が黒の下着とはエロイな」
別に黒の下着が好きなわけではない。
単に黒や紺のスーツを着ることが多いので、下着も黒か紺になるだけなのだが。
見たければ見るがいい、と結紀は自分でも多少自慢にしている全身を晒して、ゆっくり体を回転させた。