今から三十年近く前のこと。

当時リア厨だった私は、毎週土曜深夜、あるラジオ番組を楽しみに聴いていた。
二十代前半と思われる女性声優(?声優かどうかは忘れた。
名前も忘れたw)
がパーソナリティーを務め、当時のアニメなどの最新情報や、リスナー
とのやりとりをお届けする楽しい番組だった。

・・・あの晩までは。

コーナーの一つに、その女性が応えてくれるリスナーの人生相談があった。

「・・・何をしていても楽しくありません。僕はもう死にたいです」
・・・という、同い年ぐらいの少年の相談があった。

いつものように可憐な声で応えた女性の言葉は、耳を疑うものであった。
「・・・そう。死にたいの?
じゃ、お姉さんが殺してあげようか?
君の上に馬乗りになって、グイグイ首絞めてあげようか?」
「・・・・・・」
「キャハハハハハッ!!冗談よ♪ウフフフフッ!!ハハハハハハハ・・・・・・!!」
沈黙した少年をよそに、狂ったかのように高笑いを続ける女性パーソナリティー。

・・・その後はどうしても思い出せない。
半分寝ぼけながら聴いていたから、もしかすると夢
だったのかもしれない・・・。
が、あの高笑いは今も時折、耳朶に蘇るのである・・・。