>女神様によっていろいろな癖があるぞ。
>こちらの顔がはいったとたん、すぐご下賜なさる方、
>いったんこちらの顔を締めつけてからなされる方、
>お年齢(とし)を召した方のときには、まずこちらの舌で
>刺激を加えて差しあげることが必要なこともあるから、注意せいよ。
>さ、実習…… (第7章 3 ある肉便器の個体史)

…顔を締めつける、白人女性さまのふくよかな腿の、弾力と温もり。
「ご神体」から迸り口腔を満たす、暖かな「ご聖水」の芳香。
そういう肉感を、一言も書かずして、しかもありありと感じさせる。
エロティックな名文だ。

(ちなみに、「アウトロー文庫」版では、ヤプーの感想にことよせた
肉感の記述が、11行にわたってくどくどとつづく。
「くどくど」は天野氏のお得意で、ここも彼が加筆したのだろうが、
水増し感が甚だしく、文章の流麗な流れを殺ぐ。最低の改悪)

「お年齢(とし)を召した方のときには・・・」以下もすばらしい。
この一文の影響で、年配の白人女性さまのお写真など拝見すると、
肉便器として「ご神体」に口唇を押し当て、
舌で、お髭をかき分けたあと、刺激を加えて差しあげ、
それに応えて「ご聖水」がちょろちょろ・・・という妄想を、ついしてしまう。