OLの別バージョン
君代は行内で痴態を晒したのち退職。童話作家の三田村薫の妻になった。
昼間はスーパーのパートで働き、夜は三田村、幹夫、武次たちの奴隷となって快楽に溺れる日々。
いとこの由美子は女子大生となり、上京してきた。
あのとき由美子は処女だったが、君代とともにマゾ調教された強烈な記憶が忘れられない。
いまは月に1度、三田村のもとを訪ね、君代たちとプレイしている。
幹夫や武次も、由美子が参加する日は張り切っている。由美子のことを少しねたましく思う君代。
やがて幹夫は由美子が好きになり、真面目に就職して由美子と暮したいという夢を見始めている。
三田村は童話を書きつつ、別の名前でSM小説を書いていたが、糖尿病になってしまう。
「俺はもう大人のメルヘン(SM)は卒業だ」と言い、一般向けの小説を書き始める。
3年後、三田村は直木賞を受賞。授賞式の会場には、三田村のそばに寄り添う君代の姿があった。